はてなキーワード: DRAMとは
1byte=8bitってのはASCII ( *American* Standard Code for Information Interchange)、つまりアングロサクソンの世界制覇の野望であって、我々 ISCII (International Standard Code for Information Interchange) は1byte=10bitのコンピュータを作る! となったとしよう。ISCII仕様のコンピュータはヨーロッパ諸言語の文字、キリル文字などを表現できて (なにせ1byteあたり1000種類の文字が表現できる!) ヨーロッパ、ロシアを中心にバカ売れ、そしてIBMを倒し、ISCIIが世界制覇をする。
実際問題ハードを作る一番基礎の段階では、1byteが何bitであってもよいのだ。統一されてさえいれば。統一されていないと、DRAMやら外部バスやらとの処理の時に毎回変換が入って大変 (なお余談だが、通信の世界では普通に通信路上でエラー検出・修正のために冗長なbitを使う。64b/66b とかでおぐぐりください)。
さて、DRAMは... アドレス線も10本単位で作ればよい(もちろん読み出し・書き込みも10bit単位(あるいは50bitとか?)が最小の幅だ)。アドレス線の数が2べきである必要は... あるのかな。
レジスタとかCPUのワード長もshort=20bit, long=40bitとかになりそう。さすがに30bitは使わないかなぁ。
うーん何か困るかな、何も困らないような気もする。ちゃんとソフトが動くコンピュータ作ったことないただの素人なのだけど、何か見落しがあるだろうか?
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久々に日記を書きたくなったので、今回は方向性を変えて年代記風の記事を投下してみます。
私自身は業界の全盛期である80年代~90年代前半を経験しておらず、当時の状況を記述するのに十分な知識がないため、その時代については省いています。
ということで、私がこの業界に入ることになる少し前の90年代半ばから物語を開始します。
※工場の呼び名は企業の再編によって変わる事が多々あるので、原則立地で表記している。
80年代後半に栄華を極めた日本半導体産業であったが、日米貿易摩擦の影響で一時に比べて勢いを失っていた。
また、韓国企業の台頭により得意分野のDRAMの雲行きが怪しくなり始めたのもこの時期である。
(余談だが、日本の半導体衰退の原因としてよく話題に上がる韓国での週末技術者バイトはさらに昔の話である。このころにはすでに強力な競合に育っていた。)
とはいえ世界的にみると日本の電機メーカーは資金力・技術力ともに上位であり、一時的な不況を乗り越えさえすれば再び繁栄が訪れると誰もが信じていた。
そんな時代背景の元、日本企業は貿易摩擦に対抗しつつ、さらなる勢力拡大を図るため、自動車産業の成功例に倣い世界各地で現地生産を進めることで変化に対応しようとしていた。
企業名 | 進出先 | 設立 |
NEC | カリフォルニア州ローズビル | 1981 |
富士通 | オレゴン州グラシャム | 1988 |
三菱 | ノースカロライナ州ダーラム | 1989 |
日立 | テキサス州アービング | 1990 |
松下 | ワシントン州ピュアラップ(National Semiconductorより買収) | 1991 |
東芝 | ヴァージニア州マナサス(IBMとの合弁でドミニオンセミコンダクタ設立) | 1996 |
企業名 | 進出先 | 設立 |
NEC | 英 リビングストン | 1982 |
日立 | 独 ランツフルト | 1990 |
三菱 | 独 アーヘン | 1990 |
富士通 | 英 ダーラム | 1991 |
企業名 | 進出先 | 設立 |
NEC | 中国首鋼集団と合弁工場設立 | 1991 |
三菱 | 台湾力晶半導体(Power Chip)と提携しDRAM技術供与 | 1994 |
東芝 | 台湾華邦電子(Winbond)と提携しDRAM技術供与 | 1995 |
沖電気 | 台湾南亜科技(NANYA)と提携しDRAM技術供与 | 1995 |
日立 | 新日本製鉄及びシンガポール開発庁と共同出資でシンガポールに工場建設 | 1996 |
Windows95ブームの終焉による半導体のだふつき、アジア通貨危機後の韓国メーカーのなりふり構わぬ安値攻勢、ITバブル崩壊による半導体需要の激減と、短期間で何度も悪化する半導体市況。
次第に半導体産業は将来性を危ぶまれるようになり、成長分野から社内の『お荷物』とみなされるようになっていった。
かつて半導体事業の中核だったDRAMは、優位性を失い韓国企業に覇権を譲り渡してしまった。
資金面でも徐々に脱落するメーカーが現れ始める。はじめについていけなくなったのは、バブル期に事業の多角化を進めて半導体に新規参入した鉄鋼メーカーだった。
続いて総合電機各社も規模縮小に向かう。世界中に作った半導体工場は投資の回収ができないまま次々と閉鎖されていった...
工場の現地化の試みは失敗に終わり、10年程度という短い期間での工場立ち上げ・閉鎖はマンパワーと資金の浪費に終わった。
こうして各社は体力を削られ、余力を失っていくのだった。
NEC、日立、DRAM事業の統合を決定。エルピーダメモリ設立。
神戸製鋼、米TIと合弁の西脇の半導体工場を米Micronに売却
日立、台湾UMCと合同で初の300mmェハ(従来の主力の直径200mmのウェハから2.25倍の面積になり、ざっくりいえば同じ工程数で2倍程度のChipが取れてコストを削減可能。現在に至るまで主流のウェハサイズ。)を使用する工場、トレセンティテクノロジを常陸那珂に設立
東芝、DRAM撤退。北米拠点のドミニオンセミコンダクタを米Micronに売却。
NEC、非メモリー半導体事業を分社化、NECエレクトロニクスを設立。
繰り返す半導体市況の激しい変動も落ち着きを取り戻し、待ち望んだ好景気がやってきた。
90年代後半からの不況で体力を消耗した日本企業だが、いまだ技術力は健在。
折からブームとなっていた『選択と集中』を合言葉に、各社の得意分野に集中投資だ!
パソコンではアメリカ企業に後れを取ってシェアを失ったが、液晶・プラズマをはじめとするテレビ、DVDレコーダーにデジカメ等、日本のお家芸である家電のデジタル化が進展する今こそ最大のチャンス!
さらに、世界中で規格が共通化された第三世代携帯電話が普及すれば、圧倒的な先進性を誇る日本の携帯電話が天下を取れるのだ!半導体復活の時はついに来た!!!
製造業の国内回帰の波に乗り、生産性に優れる300mmウェハの工場をどんどん建てて再起をねらうのだ!
日立と三菱がロジック半導体事業を統合、世界三位の半導体メーカールネサステクノロジ誕生。
富士通、米AMDとNOR型Flashメモリ事業を統合、Spansion設立。
エルピーダ、三菱電機からDRAM事業を譲渡。日本の残存DRAM事業が集約。新社長を外部招聘し、反転攻勢開始
東芝、四日市に300mm対応のNAND型Flash工場、四日市第3工場建設開始
Spansion、会津若松に300mm対応のNOR型Flash工場建設を発表
ルネサス、UMCからトレセンティテクノロジの持ち株を買収。完全子会社化
東芝、四日市に300mm対応のNAND型Flash第4工場を建設開始
2000年代の日本企業の反転攻勢は、リーマンショックで終わってしまった。
日本の電機業界が成功を夢見たデジタル家電は韓国勢との競争に敗れ、携帯電話でも海外展開に失敗した。
90年代から繰り返し計上してきた赤字と、2000年代の大規模投資を経た今、半導体工場への投資を継続する資金的余力はもはや残っていなかった。
不採算部門とみなされるようになった半導体事業は設備投資が止まり、建設されてからわずか数年で時代遅れとなってしまった。
これ以降は、東芝のNAND型Flashメモリや、ソニーのイメージセンサーといった競争力を維持している分野、また旧エルピーダのDRAM工場といった外資の資金を得た分野のみが投資を継続されることになる。
ルネサス、日立時代からの欧州拠点、ランツフルト工場をLファウンドリーに売却
日立、シンガポールの工場をシンガポールのチャータードセミコンダクタに売却
ルネサスとNECエレが合併。世界第三位の半導体メーカー、ルネサスエレクトロニクス発足。フィンランドのノキアからモデム部門を買収。
ルネサスエレ、NEC時代からの北米拠点、ローズビル工場を独テレフンケンに売却
米オン・セミコンダクター、三洋電機の半導体事業を買収
ルネサスエレ、ノキアから買収したモデム事業から撤退、さらに2300人リストラ。またNEC時代の中国の合弁を解消し撤退。
富士通、マイコン・アナログ事業を再建したSpansionに売却
東芝、四日市の300mm第5工場2期分稼働。200mmの第2工場を300mmに建て替え
Panasonic、半導体工場をまとめてイスラエルのTower Jazzに売却
富士通とPanasonic、SoC設計部門を統合、ソシオネクスト設立
この時期に至ってようやく主要半導体メーカーの工場再編が一通り完了し、現在につながる枠組みがほぼ出来上がった。
リーマンショック後の大規模再編で日本企業の世界的地位はかつてないまでに低下し、国内の工場においても外資系の傘下に入るところが増えた。
現在半導体の先端工場に継続投資できる日本企業は、イメージセンサーに強いソニーと東芝のメモリ事業を引き継いだキオクシアだけである。
はたして日本の半導体産業は今後どうなるのだろうか?再び世界に飛躍する日はやってくるのだろうか?
東芝、四日市の第2工場建て替え完了。大分と岩手の200mm工場を分社化、ジャパンセミコンダクターを設立。
東芝、本体の粉飾決算のあおりを受けてメモリ事業を分社化。東芝メモリ設立。四日市に300mmの第6工場建設開始。さらに北上市に300mm新工場を建設
ルネサスエレ、米intersilを買収
東芝メモリ、四日市の第6工場が稼働。多国籍連合のファンド、パンゲアから出資を受ける。
富士通、桑名の300mm工場を台湾UMCに売却。また、会津若松の200mm工場も米オン・セミコンダクターに売却。
Panasonic、残ったマイコン等の事業を台湾Nuvotonに売却して半導体から撤退
Apple M1の高性能の理由について、ネットはクソみたいな解説記事に溢れている。
技術に明るいはずのはてなーですら某AVライターの間違いだらけの記事に釣られて、300ブクマ超が集まっていて嘆かわしい。
それもこれも後藤センセーがいつまでたっても解説記事を書いてくれないせいではあるが、公開情報が少なすぎるせいでまともなライターほど記事を書けないのも理解できる。
違います。
そもそもM1はDRAMをSoC化/ワンチップ化していません。M1がやっているのはSiP(System in Package、複数チップをワンパッケージに組み込む)であって、eDRAMによるSoCとは全く異なるものです。
SiPとSoCはJavaとJavascriptくらいには違います。
違います。
HBM系のメモリを採用していたらメモリ帯域は大幅に向上しますが、M1は標準DDR系メモリをワンパッケージ化しているだけなので、帯域もレイテンシも変わりません。
帯域はM1 MBPとIntel MBP(Ice Lake)でチャネル数同じ、前者はLPDDR4X-4266、後者はLPDDR4X-3733なのでメモリ帯域は14%しか向上していません。また、x86/x64最新世代のTiger Lake/ReniorはLPDDR4X-4266に対応しています。レイテンシはM1が96.8ns、Tiger Lakeが98.4nsでほぼ同等です。
Apple M1の実力を最新世代のIntel/AMD CPUと比較。M1が両者を大きく上回る結果ににあるように、SiP化によって消費電力の削減は期待できます。
違います。
SoC-DRAM間がマザーボード上で30cmあったとしても、電気信号の伝送にかかる時間は片道1nsです。仮にSiP化で物理的距離が1/100になったとしてもレイテンシ100usが98.02usになるだけで、CPUにとってDRAMが絶望的に遠いことに変わりありません。
違います。
まず、同一チップ上のCPUとGPUが同一のメモリーコントローラ/DRAMを共有するという意味では、Intelは2011年のSandy Bridge、AMDも2011年のLlanoからUMAです。一歩進んだメモリ空間の共有、コヒーレンシの確保という意味でも、AMDは2014年のKaveriから対応していて、この点においてM1に革新性はありません。
違います。
上記のSandy Bridge、Llanoの世代からかつてのノースブリッジがCPUに取り込まれたため、2011年以降のモバイルPC向け”CPU”のほぼ全てにはGPU/メモリーコントローラが含まれています。
かつてのサウスブリッジはIntelは今でもワンチップ化こそしていませんが、2013年のHaswellからMCMでワンパッケージ内には収められています。AMDは2014年のCarrizoからサウスブリッジ機能もCPUに取り込まれています。
この意味で、x86/x64のモバイルPC向け”CPU”は、かなり以前からSoCです。
違います。
NPUを活かせるアプリケーションは2020年現在では未だ限定的です。もしNPUの有無によってUXが決定的に改善されるなら、NPUありのSnapdargon 8cxを積むSurface Pro Xは同世代のSurface Pro 7よりずっと快適でなければなりませんが、そのような事実はありません。
違います。
CISC/RISCの論争は20年以上前に終わった話です。その後CISCはRISCの美点、RISCはCISCの美点を取り入れたので、現代のCPUはISAがCISCか/RISCかだけで性能が決定されることはありません。
歴史的経緯からx86/x64のデコーダが複雑になりがちなのは事実ですが、5W以下のローパワープロセッサの開発へ向かうIntelにあるように、ISAの差による消費電力増は10~20%のレンジで、さらに性能増によって相殺される分、電力効率の差としてはわずかです。
頑張って最適化してIPC上げたのと、スマホ由来の積極的なDVFS・クロックゲーティング・パワーゲーティングで浮いた消費電力を回しているからです。
気が向いたら書きます。
業界人です。お盆休みに帰省できず暇を持て余した友人から急にSkypeがかかってきて、「そういえば日本の半導体産業って衰退してるってよく言われるけど今どんな感じなん?やっぱり人件費で中国韓国に勝てないの?」みたいなことを聞かれて、日本の半導体産業の規模感って一般にあまり知られていないと思ったので、備忘録的に日本で半導体を製造している主要メーカーとその工場について書いてみる。
始めにロジック半導体とメモリ半導体から。気が向いたら他の分野も書く。
追記:書いた
https://anond.hatelabo.jp/20200813164528
半導体工場で使用される製造装置は寡占化が進んでおり、世界中どのメーカーでも使われる装置自体に大差はない。
この辺の記事 (https://eetimes.jp/ee/articles/2003/17/news048_4.html ) を見てもらうとわかりやすいけれども、各工程で使用する装置はどの分野も3社程度で寡占されている。
これらの装置の費用が非常に高いため(一番高価な露光装置で50億超、最新のEUVだと100億)、製造コストに占める人件費の割合は低い。
工場で働く人たちは装置のメンテナンスや、管理システムの構築、製造計画のプランナーとかで一般的な工場ブルーカラーのイメージとはタイプが異なる。
リーマンショック後の2010年あたりで新規の設備投資がほとんどなくなった。もはや質・量ともに諸外国と先端品で競えるレベルに無く、外資系企業の買収が進む。
経産省がTSMC誘致を企画しているようだが、現状の日本国内には先端品の需要が少なく、実現性は低いと思われる。
日立・三菱電機・NECのロジック半導体部門の流れをくむ日本を代表する半導体メーカーだが、
売上的には縮小均衡を重ねて 1+1+1=1 と残念な結果に終わっている。
かつてはSoC、マイコン、車載等様々な分野で世界一の売り上げを誇っていたが、現在では上記のすべてで世界一から陥落している。売れるものがなくなれば工場への投資はできないわけで…
■ ユナイテッドセミコンダクタージャパン (台湾UMCが富士通から工場買収)
かつてのフラッグシップスパコン、『京』のCPUを製造した工場。他にもSparcプロセッサや、VIAのGPU、各社デジカメのSoC等、地味にいろんな会社の受託製造をしていた。
が、プロセッサの需要はTSMCに流れ、デジカメは市場大幅縮小。車載分野に活路を見出そうとしているが先行きは大丈夫なのか…
■ タワーパートナーズセミコンダクター (イスラエルTower JazzセミコンダクタがPanasonicと合弁)
Panasonicが自社のデジタル家電で使うプロセッサを製造するために設備投資をしていたが、
台湾Mediatekのデジタル家電向けプロセッサに太刀打ちできず規模縮小。
一時期32nmの半導体を世界に先駆けて量産との報道が出ていたが、現在では作っていない模様。
Panasonicは半導体製造分野から手を引きたくてイスラエルの会社に51%の株式を譲渡。運営の主導権を渡す。
今は何を主力で作っているのだろう?
ちなみに。規模はともかく一般的に半導体のイメージがそんなにない下記の国でも、実は日本よりも進んだ製造プロセスの工場を持っていたりする。
先端ロジック半導体の製造に関しては、すでに勝負がついた感がある。
ドイツ:Global Foundries(資本は米) 12nm
日系・外資含めた主要メーカーは3社。技術・設備投資ともに世界2位の水準。現在も年間数千億円が継続して投資されている。
20年ほど前、『メモリは装置があれば誰でも作れる汎用品』との言説が流行し、各社一斉にロジック半導体にシフトした時期があったが、結局は今に至るまでメモリ分野のほうが競争力を維持できているというのは何とも皮肉。
外資系の影響力は増したが日本に産業が残っており、お金も回っている。
■ キオクシア (旧東芝メモリ)
旧東芝メモリ(現キオクシア)のNAND型Flashメモリの主力工場。増設を重ねて規模だけでいえば全世界で最大の半導体工場だったはず。
2次元NANDの時代には微細化で世界トップクラスの技術を誇っていたが、3次元化に出遅れて技術的な優位がなくなってきている模様。
96層世代では辛うじてキャッチアップできたようだが、技術的には韓国サムスン電子・米Micronに先行を許す。中国メーカーYMTCの製造が急速に立ち上がる中、先行きは予断を許さないだろう。
上記四日市工場は確かに世界一の規模を誇っているのだが、これ以上規模を拡大すると人材募集が難しくなる(東海地方の理工系人材は自動車・化学とも取り合い)ことや、周辺の交通渋滞慢性化による物流の効率低下、地震等の自然災害で事業が壊滅するリスク等を踏まえて2019年に新設された最新鋭の半導体工場。
ただ、工場の規模がまだ小さいため、電気・水道・工業用ガスといったインフラの費用が割高になることや新規採用したオペレーターの習熟度等の影響で四日市工場よりも製造コストは高いと推測される。
■ Micron Memory Japan (旧エルピーダメモリ)
NEC・日立・三菱電機のDRAM部門が統合してできたエルピーダメモリの破綻後、米Micronが買収。
米国企業になり財務に余裕ができた影響か設備投資が増額されており、昨年には世界に先駆けて1Znm世代のDRAMを量産に成功。
ちなみに1Znm世代とは何ぞやという話だが、DRAM業界ではプロセス基準のサバ読みがもともと横行していたのだが、20nmを切ったあたりで微細化のペースが落ちた結果、具体的に何nmといえなくなってアルファベットで世代を表している模様。
なお、リクナビの新卒募集要項を見ればわかるが、待遇は日系メーカーよりはるかに良い。
上記キオクシアの半導体工場を共同運営していた米SANDISKを米Western Digitalが買収。
投資を折半しているだけでなく、日本に開発拠点や製造の人員も擁しており、何気に日本国内での事業規模は大きい。
余談だが、日立がフラッシュメモリから撤退したときに人員が旧SANDISK日本法人に流れ、日立はHDD部門もWestern Digitalに売却していることから、管理職クラスは旧日立系が多いとの噂。
日本法人社長も日立出身だしね。なお、キオクシアとWestern Digitalは同じ分野の仕事をしているにもかかわらず、上記Micronと同様、リクナビを見ればわかるように日系メーカよりも良い待遇となっている。
半導体業界を志望している学生諸君、キオクシア受けるならWestern Digitalの方がいいぞ!
半導体について少し調べてみた。
ムーアの法則は堅調に保ってるらしいが、2025年から先が自分の調査では見えなかった。
2年で2倍のペースなので、現状のスパコンやらとかが能力伸ばせるのがあと4倍程度ってことなのだろうか。
GPT-3などの明るい新技術が出る一方で、マシン能力の打ち止めのため、夢のシンギュラリティが来ないんじゃないかと心配になってる。
シンギュラリティによって人類が救われることだけが生きてる希望なので、このあたりがはっきりしないのはすごくストレス。
物理の数値シミュレーションソフトとか動かしてみると、全然終わらない。数秒のシミュレーションでも3Dにした瞬間1ヶ月とかかかったりする。
いろいろな物理シミュレーションの限界がスパコンの処理能力で決まっちゃうんだけど。
シミュレーションアルゴリズム自体の効率も結構上がってはいるけど、機械学習みたいなチートを使ったとしてもまだ足りないわけで。
2025年まで5年あるので、ブレイクスルーが出てくる可能性はあるんだろうけど。どうなんだろう。
個人的には現状の1000倍(2^10)くらいは欲しいので、あと10回くらいはムーアの法則やって欲しい。
シンギュラリティとかで、収穫加速とか言ってたのに、その辺どうなんだろう。
それとも、量子コンピューターがどんどんよくなったり、光量子コンピューターが実用レベルになるのか?
2025年までの5年が勝負に感じるんだけど、どうなんだろうか。
AWSのサーバーがとんでもない量のエネルギーを食ったり、世界のITによる消費電力がヤバイらしく、パワー半導体などで消費電力が下がるか、エネルギー技術で蓄電や新発電がうまくいけばメモリーを積みまくれるとかになって解決とかしないのだろうか。
それとも、演算能力より先にIOTで自動運転やら生活が便利になってIT以外の労働力がITに流れるようになってITの発展がより強くなっていくのか。
(調べた内容)
NANDメモリー ⇨ 多層化により発展中、現在200層つめるのが確定のうちの100層くらい積んでる。2年で2倍の容量増加で現状1T程度だから2022年に2Tまではいくが、そこから先が不明
DRAM ⇨ 微細化により発展中。現在20nmを切ったくらいで、2021年に14nmくらい行きそう。3dにすることでさらに伸び代があるが、2024年くらいから先の見通しは見つかってない? RRAM,MRAMなど次世代も商品化されてるものなどあるが2025年までは少なくともDRAMが支配的。
どの部分を汎用的につくり、どの部分をやっつけで作るか、そして、どの部分をパフォーマンス優先でつくり、どの部分を可読性優先でつくるかは、そのソフトウェアステムを使って今後どのようなビジネス展開をするか、ということと一体不可分だ。
コーディング競技に長けていることは、仕事のパフォーマンスと負の相関関係があります
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/hackernewsj/status/1338659525562392578
404 Blog Not Found:博士の異常なアルゴリズム、または私は如何にして心配するのを止めて線形探索を愛するようになったか
「とりあえず動く」が、「これ以上正しく動かせない」よりずっとずっと大事なこと
[biz]Done is better than perfect.Facebook
5年ほどもてばいいPC用に25年保証という過剰品質のDRAMを過剰技術でつくっていたエルピーダ:没落する日本の半導体業界に衝撃告発
それは基礎研究だけじゃないんだ。だから基礎研究が大事だというのは嘘だ。
昔造船工場がたくさんあったときには、船体構造や塗装や艤装の工程管理とか実験がいくらでもできた、けど今はできない。
昔養蚕農家がたくさんいたときには、絹糸の品質向上、品種改良の実験をする余地があった、けど今はできない。
昔DRAMの工場儲かっていた時には、プロセスの歩留まり向上の実験をする余地があった、けど今はできない。
昔液晶パネルの工場が儲かっていた時には、画質の向上の実験をする余地があった、けど今はできない。
AMD(Advanced Micro Devices)の創業者ジェリー・サンダース氏は『真の男はファブ(自社工場)を持つ』と言っている。
冗談のような口上で始めたが、実際問題として今の半導体業界で自社工場を持つというのは巨額のギャンブルだ。
2000年頃に導入された銅配線(180-130nmプロセス)以降、半導体の製造プロセスは『単純に縮小すればいい』というものではなくなり、
電子のトンネル効果によるリーク電流の増大対策(90-65nm)、HKMG(45-32nm)、FinFET(22-10nm)、SADPおよびSAQP(10-7nm)、EUV(7nm以降)、GAA(5nm以降?)といった新技術をその都度導入してきた。
当然ながらそれらの技術の開発と導入にも巨額の費用がかかるわけであり、その開発費用を払えずに多くの会社が脱落してきた。
7nmではとうとうGlobalFoundries(AMDの工場部門が分離された会社)が脱落することとなったし、脱落はしなかったものの“王者”インテルですら10nmへの移行では大きなもたつきがあった。(ので10nmは中継ぎですぐに7nmに移行するような計画になっている)
結果、ロジック周りの先端プロセスを利用できる会社はどんどん少なくなり、現在ではインテル以外では台湾のTSMCと韓国のサムスン電子くらいである。
Intelは一応ファウンダリー(製造委託)をやっているが基本的には自社設計のチップを作ることが中心で、つまりファブレスメーカーが最先端プロセスを使いたい場合はもはやTSMCとサムスンの2択といっていい。
そのような状態になるまで競争に生き残ってきたという点は素直に称賛に値すると思っている。
一方、サムスン電子はDRAMやフラッシュメモリ事業も行っている。
こちらの事業も2018年にはとんでもない価格高騰があった(結果、サムスン電子は2018年の半導体売上ランキングでインテルを抜いて首位となった)が、
それ以外の時期は概して製造プロセスの進化以上に価格下落が激しく(SSDやUSBメモリの価格容量比がどんどん安くなっていったことは皆さんも経験しただろう)、特にDRAMはほとんどの時期で利益はトントンか赤字だったと思われる。
こちらは結局のところ他の会社が脱落するまで我慢するチキンゲーム状態だったわけであり、それを生き残ってきたという事実は称賛に値する。
中国は国家的にこの市場も狙っているようだが米中貿易摩擦などの政治的リスクもある。
もちろん台湾(対中国)や韓国(対北朝鮮)も政治的リスクを抱えているわけであり、これ以上どこかによる寡占が進むという状況は競争的にも地政学的リスクの観点からも良くはない。
その意味で、韓国への好き嫌いはともかくとして、サムスン電子はそこまで嫌いではないというのが一人のウォッチャーの感想である。
Pezyの件はいろんな報道がでてるし、少し調べたこともあるのでメモする。
陰謀論者は↓みてね
超広帯域Ultra WIDE-IO 3次元積層メモリデバイスの実用化開発 (2013/04 NEDOイノベーション実用化ベンチャー支援事業に採択)
ここにあるPezyに払われた下記の金額のうち③が高すぎると問題視されてる。
報道によると「助成金約4億3100万円をだまし取った疑い」とあるが、全額が不正だと見ているわけではない(後述)。
分かりづらいが、助成金4億3100万円を受取るための事業費申請額が不正だとしている。
費用 | 使途 | 金額(百万円) |
---|---|---|
①機械装置等費 | 機械装置等製作・購入費 | 54 |
②労務費 | 研究員費 | 10 |
③その他経費 | 消耗品費 旅費 外注費 諸経費 | 436 |
計 | 500 |
2013年1月(平成25年)「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(平成25年1月11日閣議決定)で、ベンチャー企業への実用化助成事業を実施することとされた。
2013年4月(平成25年) 平成24年度 NEDOイノベーション実用化ベンチャー支援事業に採択
NEDO:「イノベーション実用化ベンチャー支援事業」に係る助成先の追加採択の決定について
勘違いしている人がいるが、平成24年度の事業として、平成25年度に事業を行っている。
事業内容の詳細は下記。これ以上の詳細が見つからない。事業結果含めて。
事業名:超広帯域Ultra WIDE-IO3次元積層メモリデバイスの実用化開発
事業事業概要:WoW(Wafer on Wafer)バンプレス積層技術を活用することでJEDEC WIDE-IO規格に対し帯域性能とランダムアクセス性能を4倍に高め、開発費用と積層コストを大幅に削減したUltra WIDE-IO型3次元積層DRAMデバイスを実用化する。
2014年2月(平成26年) 実績報告書をNEDO職員に提出し、助成金額はほぼ上限の約4億9900万円に確定した。この実施報告書内の「約7億7300万円とした内容が虚偽」と見られている。
2014年3月(平成26年) すでに支払われた約6800万円を除いた約4億3100万円が同社に支払われた。
この事業の実績と思われるものは下記。勘違いしている人がいるが、何もしないで金を搾取したようなものではない。
2013/12 40ボルトの低電圧で動く次世代超小型冷却装置を開発 | 東工大ニュース | 東京工業大学
2014/6 300mmウエハーを厚さ4マイクロメートルに超薄化 | 東工大ニュース | 東京工業大学
3D多積層WOW応用のための40nmノード2Gb DRAMによって証明された300mmウエハを用いた4μmまでの超薄層化 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター
複数のマスコミから特捜は下記のストーリーを持ってるらしいと推察できる。
とここまで書いてたら、追報のリークでは資本金流用についてトーンダウンしている。特捜もしかして狙い外してる?
追報でも社員が認めているのは「別事業の開発資金に使った」部分だけだし。
というか、外注費の適切な額ってなんだろう?事業費用に利益を足した額が適切と判断する材料は何だ?別取引でもあれば分かるけど、ないなら利益の適切な額とは?
あと、厳しい予算運用をNEDOの現場運用で柔軟にしていた可能性はあるかも?
今回のもPezyとNEDOはCPUとメモリで一つの予算と見ていた?これなら詐欺にはならなそう?
そもそもPezyの実績がすごくていろいろ調べてたら、この事件なのは、ほんと残念。誰か何とかして。
ここで伝えたいことはさらに情報を補完したまとめ記事を日経が書いてくれたので、こっち読むといいよ。
ニュース解説 - PEZY社長逮捕、スパコンの旗手に何が起きたのか:ITpro
追記ここまで
開発資金確保が目的か スパコン助成金詐取事件 :日本経済新聞
逮捕容疑はこれ↓
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特捜部によると、2人はメモリーデバイスの開発に絡み14年2月、事業費を約7億7300万円とした実績報告書をNEDO職員に提出し、助成金額はほぼ上限の約4億9900万円に確定した。翌3月、すでに支払われた約6800万円を除いた約4億3100万円が同社に支払われた。
事業費は本来の経費より水増しされており、特捜部は助成金を上限まで受け取れるよう逆算して水増し額を決め、実績報告書に記載していたとみている。
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この「メモリーデバイスの開発」とはここにある「0032」の「超広帯域Ultra WIDEーIO3次元積層メモリデバイスの実用化開発」案件
http://www.meti.go.jp/information_2/publicoffer/review2014/1_h25_saisyu.html
この案件で5億の支払いのうち4億3100万円が不正と言われている。
某やまもとの『「省電力スパコン開発のための高機能メモリーデバイス開発するわ」「ええで」「できた。4億6,000万ハラディ」「おう」「サンガツ」「待てや。そのスパコンの中、高機能メモリーデバイス入っとらんやんけ」「ほげええええ」』
とか、某だんの『確かにこれだと辻褄が合う。チップの磁気結合、ものに出来てたとしたらHDDの垂直磁化に引けを取らない新技術だし、他も採用せずにはいられないはずだし、他も採用するぐらいでないと量産にこぎつけられないはずだけど、HPC絡みではまるで登場しなかった』
とか、「TCI Memoryの開発遅れが原因か?」「GyoukouにTCI使ってないからか?」
っていうのは的外れ。
TCIとか全く関係ない。
この頃のPEZYはWIDE-IOメモリを使用しようとしていたのは明らか。TCIではなく、バンプレスTSVを用いたWIDE-IOメモリをPEZY-SCに搭載しようとしていた。そしてできなかった。
3次元積層TSVメモリ技術を活用したメニーコアプロセッサの開発 (2010/07 NEDOイノベーション推進事業(実用化) 第1回に採択)
バンプレス3次元積層技術を用いた省電力メニーコアプロセッサの開発 (2012/07 NEDO戦略的省エネルギー技術革新プログラムに採択)
超広帯域Ultra WIDE-IO 3次元積層メモリデバイスの実用化開発 (2013/04 NEDOイノベーション実用化ベンチャー支援事業に採択)
ということで、普通に助成金の用途外使用金が詐欺扱いされてる。
ここで用途外っていうのはPEZY-SCの開発費とかも含まれる。
案件は「超広帯域UltraWIDE-IO 3次元メモリデバイスの実用化開発」なのだから、
それ以外の用途である、PEZY-SCの開発費製造費、PEZY-SCで使用した積層DDR3DRAMの製造費とか、そこらへんに流用してんじゃないのかっていう疑いをかけられてる。
『安定した開発資金の確保を目的に助成金を詐取をした可能性』っていうやつ。
補足だが、積層DRAMは使用していたが、UltraWIDE-IOではないので、用途外に当たる。
というか、これがほんとに詐欺ならNEDOの監査は節穴すぎる。
とはいえ、正直ベンチャーの助成金不正なんてよくある犯罪なので、PEZYもやってるだろうし、アウトだと思ってる。というか用途外の判断が厳しすぎる。
この先生きのこるには、社長の辞任と、捜索への全面協力する姿勢、金を出してくれるところを探さないとヤバイ。
これをいきなり詐欺容疑とかにするのは相変わらず特捜は目立ちたがりの暇人たちだなぁと思うけど。
↓これがほんとならたったこれだけの助成金で世界4位はすごすぎるので、何とかがんばってほしい。
『NEDOによると、同社は今回のものも含め、スパコンに搭載するデバイス開発に絡み10~17年度に計5件約35億2400万円の助成金を受け取っている。』
追記
4000コア以上のCPU開発するEsperantoとPezyの関係
水増しが金額の桁変えたとか全く実在しない内容とかはないと思う。そんなに監査甘くないでしょ。ボード開発とかまで申請してたんでわ。
PS4は主記憶にGDDR5を使ってきたので、同じ主記憶向けメモリという括りでDDR4 SDRAMを比較対象にした。
当然ながらPCでGDDRがメインメモリに使われる可能性はまずあり得ない。GDDRを使うとメモリはMBに直付けと言う選択肢しか無くなる他、特許の問題が絡む。モジュール開発を前提にコストを削減しているPCでは展開しにくく、そもそもメモリは直付けであるUltrabookやタブレットではこれを行かせるような設計がまず難しいのと、すでにDDR3で直面している発熱と消費電力の高さという問題が存在するためにGDDR5がメインメモリに採用される事はまず無い。
従って、主記憶の速度という単純な物差しを持ち出すのならば、GDDR5とDDR4 SDRAMを比較対象にした。
ちなみに
また、GPUコンピューティングの世界ではGPU間でメインメモリを通さずにデータ転送できる仕組みが現在進行中で、NVIDIAはCUDA5.0でGPUDirectと言う仕組みを導入しこれを実現した。これは一見するとDMAによく似た仕組みに見え、結果としてやっている事は確かに似ているのだが、Remote DMAといった代物で結構中身が違う。CPUはもちろん、メインメモリを通さずにGPU間でメモリ転送を実現してやろうというものだ。さらに、ここにもうちょっと賢いコントローラをはさんでやると言う事が考えられていて、これは実はAMDだけではなく、NVIDIAが従来やっていたGPUボックスというGPUをSLIして専用のコントローラ積んで、PCIeと専用のバスで繋ぐようなシステムを作っていたが、それの応用、あるいはIntelがXeonPhiでやろうとしている。
なので、メモリ帯域では
と言う事になる。
ソフトウェアはアップルが自前で作ってるが、ハードウェアは全部外注
外注してる会社が自社作成してるサムスンにコスト面で勝てる訳がないだろうに
http://juggly.cn/archives/59307.html
だからGalaxy NexusはGoogleがサムスンの機体をベースにメイン開発しつつ、ハードウェアは全てサムスンが作ってる
しかもCPU、DRAM,通信チップ、フラッシュメモリ、全てを自社開発してる。
そのサムスンを上回るチップを作る可能性があるのはTSMCだが、Appleはあくまで外注として頼むから自社作成するよりコストは高い