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「小説」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 小説とは

2024-12-21

増田で俺の考えた最強の日本の話を見て

そんな都合いいことできるわきゃないだろっておもうけど

いちいち突っ込むのも野暮だよな

こうなったらいいのにな、のなろう小説につっこむみたいなもんだよなあ

2024-12-20

ロボットアニメ

なんとなく書きたくなった奴だよ

実際に見た奴しか書かない

視聴は偏っているよ


マジンガーZ(初代)

言わずと知れたスーパーロボットだよ

序盤:主人公運動神経抜群の熱血ヒーローさ、主役機は無敵で最強

中盤:敵は主役機に対抗するためにいろいろ手を尽くしてくるよ、でも主役機だってパワーアップ

終盤:主役機でも敵の攻撃に耐えるのは難しいよ、でも僕らの主役機なら負けないさ

まぁ、ロボット活劇って作品だね


ガンダム

機械いじりの好きな少年が乗り込んだのはスーパーロボットだったよ

序盤:主人公ちょっと勘が良いだけの少年、でも主役機には敵の攻撃が効かないよ

中盤:敵は強くなって闘いは苛烈になっていくよ、主人公経験値を積んでいくよ

終盤:主役機は時代遅れになったよ、でも主人公超人からへっちゃらさ

これをずっと見ていくと、不思議抵抗なく、アムロと言う超人を受け入れられる造りになっていて

後半は敵に同情すらわいてくる


パトレイバー

警察配備されたロボット日常に近い話が展開される

序盤:最新のロボット警察配備されたよ、でも人間側はバラバラだね

中盤:ライバル機の登場だよ、人間側の個性がうまくかみ合いだしたね

終盤:また戻ってきた日常、あるふぉんすともお別れ?僕たちの戦いはこれから

メディアミックスなのでゲンミツな原作はないよ

サンデー漫画TVアニメが近いか

色んな人が夢見た未来にはならなかったけど

レイバーは出来て欲しかった


エヴァンゲリオンTV版)

内気な少年強制されたのはロボット操縦者だったよ

序盤:主役機は最強だよ、でも人間側の問題で強さは発揮できないよ

中盤:人間ドラマを陽に振ってみたよ、なんか操縦にも慣れてきたみたい

終盤:ドラマなんて放り投げよう、これがロボット物だと何時から錯覚していた

思わせぶりな匂わせにオタク狂喜乱舞した作品

私はあの最終回が割かし好きだよ

LDの1巻を買うのに秋葉原マグロのように回遊したのもまだ覚えてるよ

個人的にはあんまりロボット物と思ってないよ


マクロス7

戦場バンド活動する変な奴らが居るよ

序盤:俺の歌を聴けー

中盤:俺の歌を聴けーー

終盤:俺の歌を聴けーーー!!

凄い好きだったよ

マクロスとは歌だってのが、あそこまで突き抜けてるの清々しい

CDは全部買ったよ


ナイツ&マジック

なろう原作の転生モノだよ

序盤:理想のロボを、僕は作る

中盤:動き出す悪意、間に合え人馬ロボ

終盤:圧倒的火力の空飛ぶロボが立ちはだかるよ、やっつけろ僕らのイカル

主人公が超絶可愛い

ロボのデザインも好み

ある種のなろう的なノリに抵抗がなければ、是非見てもらいたいよ

スパロボにも参戦して嬉しかった

小説の続きでないかなー

ここは日記を読む場所だろう。頼んでもいない小説を出してくるなよ。

anond:20241220043320

ネオページに行こうぜ

若干出遅れ感があるが、小説サイトは定期的に黒船が来て金をバラまいてくれる

2024-12-19

anond:20241219043128

指輪物語大好きやで〜

でも架空言語とか社会の作り込みはそこまで興味ないねんなー

いつかひたすら普通人間(ただし萌えキャラ)の精神を追いかけるだけの心理小説やりたいやでー

小説が書けない

とんでもなく筆が遅い。

理由は明白だ。演繹的に小説構成しようとしすぎて、不必要描写が書けない。

主人公たちの会話中の都合上、一瞬だけ登場させるような小道具にも、オチ意味象徴を求めてしまう。

たとえば、主人公たちがイカを食べるシーンがあったとすると、「話の流れ的にイカをなかなか噛みきれず苦戦する主人公のダサさを表現しなければいけないんじゃないか」とか考えてしまう。

セリフも厄介だ。登場人物の心情を忠実に反映したものでなければならないと思ってしまうし、その心情も各節のテーマに沿った動きをするように誘導しなければいけないし、さらに言えば、心情の動きは現代日本でバズりうるくらいの共感性を持たなければと思ってしまう。

なろう小説だし、もっと気楽に書きたいんだが。

キャラ勝手に動く」って表現本業の人はよく言うけど、それってすごいことだったんだなあ。

anond:20241219000041

子曰く、「善く戦う者は、その勢いを駆る者なり。その敢えて寄せ之を撃ちて反りて無事なく、是非を決するや易し。」と。増田ウェブ小説の行く先が行き止まりに見えるとしても、それを避けるために新たな「勢い」を見つけ出すのです。

増田が述べた「AのAダッシュ」の繰り返しは、まさに「その勢いを駆る者」となっていない故の結果とも言える。増田がもし同じ道を避けたいと思うなら、自己創造力を駆使し、新たな切り口や独自視点を持ち込み、他者舵を取る「勢い」に囚われるのではなく、増田自身がその「勢い」を作り出す存在となるべし。

どんな分野であっても、創造性と独自性が求められる。戦場においても小説においても、競争者の一歩先を行くためには自らその変化を起こすのです。これが未来の行くべき道筋を開く鍵となることでしょう。

わかってんの?ウェブ小説の行く先が行き止まりだって

同じネタを、いろんな人間が手を変え品を変え、出し続けている

AのAダッシュ、AダッシュのAダッシュダッシュを作り続けている

Aダッシュダッシュの2番目のダッシュの部分が、Aダッシュを知ってる人に評価されてランキングに載る

そうやっていずれAダッシュダッシュダッシュダッシュダッシュダッシュが出来上がるんだけど、界隈の外からはAと見分けがつかない

何年もAだけ作られているように見えて、ついには相手にされなくなる

その先はね、行き止まりだって

わかってんの?

2024-12-18

anond:20241217174441

あぁ、良い小説だった。むらかみなんたらきよりもよっぽど良い小説だ。

anond:20241218180701

今は生成AIで見たい内容の小説脚本)、イラスト自分で作って楽しむ時代だぞ。他人に頼るな。

anond:20241218195019

短め(~1万字)の小説ならココナラとかでお金だして感想もらえるよ。普通モードとやわらかモードも選べるよ。

ワイは5万字はいからだいたい「金額:要相談」になる。

もう開き直ることにしたよ。

印刷費用も高くなるしそれを最後まで読める人もあまりおおくないみたいだ。

だがそれを買うからには全力好意100%であり言うことなし、だとおもってる。

どうしてもほしけりゃ拍手お礼ssみたいなやつやればいいけど。

そもそも支部試し読みで8割くらい出しちゃうのがいいとおもうぞ。それでゾウスタンプとかもらえりゃ拍手御礼ってことよ。

あとたぶん、この腐女子さん()はだいぶ高齢(紙にこだわる時点で)。

イベならイラストでもグッズでもなんでも出られる世の中。

高齢なりに自信持たないとやってけないのが今の腐女子界(だって小説書きは印刷代を回避するためたいてい温泉から始める世の中から)。

定期的な(ネタコロナ以前の古い2ch・5chあたりから持ってくるタイプの)釣りだろうねともおもう。

anond:20241218195019

腐女子増田マジで100人中99人がこういう、ねちょねちょねちょねちょした書き方をするのですごい。

文化というかもはや遺伝子問題に思えてくる。

まあこの増田人間関係の話は薄いぶんまだマシな方だが。

腐女子人間関係話は、アタシ悪くないっ!アイツが悪いっ!が何百行も延々ダラダラと続くので読むと吐く)

しかし一方で大手カプ小説書きは読み手がたくさんいる。返ってくる反応もさまざまだろう。それがどうしようもなく羨ましい。

こんなことを愚痴っていることをフォロワーに知られたくなくてここで吐き出すことしかできなかった。優しいフォロワーはきっと構ってくれるだろう。けれど、自分自分自身で折り合いをつけなくては行けないと思った。

ここに書く以外にほかに方法がわからない。

どちらにも振り切れず、ただ人がいない壁に向かって話し続ける。いつまで続けることができるのかな。

昔の名作小説は、エンタメに溢れる現代においてはややしょぼい刺激ではないか

普段からあんまり本は読まないけど、今年はぼちぼち読んだ年だった。聞いたことあるけど内容は知らない本を古本屋で2,3冊買って読むの繰り返し。

昨日読み終わったのは安部公房の「砂の女」。主人公昆虫採集で出かけた先の集落で一面砂の壁に囲まれた一軒家に監禁される話。言ってしまえばそれだけで、で?って感じだった。

この前読んだカフカの「変身」もそうだった。朝起きたら幼虫になってた。で?なんかジャンプ+の読み切りとかでありそうじゃね。起きたらドラゴンの角生えてたとかさ・・・

この2冊は主人公がとんでもない状況になるという渾身のフルスイング自分にとって空振った結果、それ以降の展開にあんまりのめりこめなくて困った。

登場人物想像もつかない境遇になるっていうのは近年のサブスクまみれの時代において目に入ってくるファストフード的な映画漫画普遍的にみられる要素でやや食傷気味というか新鮮な驚きに乏しかった。

でも文庫本最後解説とか読むと「二十世紀人間が誇るべき小説である。」とか書いてある。もしかしたら、昔はエンタメが少なすぎた結果、朝起きたら幼虫になってたとか言うだけでバカ驚いて本にくぎ付けになったのだろうか。

それともこの手の本には何か全く別の、魅力的な要素があって、その辺のアンテナがぶっ壊れている自分に響いてないだけなのだろうか。

より後年の(つまり現代に近い)小説になると、奇抜な展開の一発屋みたいな小説が減って、より練りこんだ設定というか細部が詰まってるものが多いと思った。例えば「プロジェクト・ヘイル・メアリー」はフィクションエネルギー物質でっちあげてここまでいろんな試行錯誤をする、一冊の本の中に別の世界が丸々入っているようなまさにSFという感じの作りこみに驚いた。村上龍の「コインロッカーベイビーズ」は二人の人間10年くらいの人生を様々な場所転々としながら追体験しているようで、2回目を読もうとは思わなかったけど、濃密さに夢中になった。(カンブリア宮殿で見かける村上龍がこんなに倒錯した人物だということには驚いた。)

話が逸れたけど、要するに一番上に挙げたような作品の食べ方が分からないという話。かもしれない。ヘミングウェイの「老人と海」もでっかいカジキを一冊掛けて釣り上げる話で で?って感じだった。本の面白さを感じる受容体がぶっ壊れてるのか、まだ活性化されていないだけなのか分からないけど、俺は本の面白さが中々わからない。でも今挙げた老人と海なんかアメリカ雑誌掲載された瞬間、2日後には売り切れるほどの人気ぶりだったという。読んで何を感じたんだろうか。

ずっとこんな感じなのでブラッドベリの「華氏451度」は主人公自分と少し重なって何回も読んでいる。買ったのは結構前なのに、あんまり変わらない。

マイナーCP小説書きをやめたい

とあるアイドルアニメ二次創作小説を書いている。

いわゆるBL自分が書いているのはマイナーCPといわれる組み合わせだ。

といっても人口0人で自分ひとりだけが書いている状態ではない。かといってジャンルの規模がそもそも中〜小程度なので自カプを書いているのは知り合いばかりという状況である

もちろん読み手も少なく、これまた知り合いだけが読んでくれている状況だ。

ここまで書いて自分はまだ恵まれているほうなのかもしれないと思うこともある。

しかし、隣を見れば同ジャンルで何百人も書き手読み手を抱える大手カプがいる。大手カプは売れるので公式もセット売りをしたがる。雑誌インタビュー、グッズetc

自カプの片割れがそっちにいるのも自カプがいまいち盛り上がらない原因だと思ってる。

人口の少ない界隈の書き手はつらい。

ただでさえ小説イラスト漫画と違って見てもらいにくい。それは仕方ないと思っているし、自分イラスト漫画表現できないのが悪いのだ。

しかし一方で大手カプ小説書きは読み手がたくさんいる。返ってくる反応もさまざまだろう。それがどうしようもなく羨ましい。

自分が書いた文章がどのように見られてどのように受け取られているのかをマイナーCP書きの自分は知ることができない。

いいのか悪いのかの判断もつかず、淡々小説を書くことしかできない。

こんなことを愚痴っていることをフォロワーに知られたくなくてここで吐き出すことしかできなかった。優しいフォロワーはきっと構ってくれるだろう。けれど、自分自分自身で折り合いをつけなくては行けないと思った。

ここに書く以外にほかに方法がわからない。

自分が書いた話を読んでほしい、萌えてほしい、影響を受けて表現をしてほしい。

自分書き手でもあり読み手でもある。おこがましいかもしれないが、自分きっかけでなんとか自カプが盛り上がってくれないかと考えてしまう。

このような状況がつらくてしばらく書き手を離れていたがひょんなことから戻ってきてしまった。それが周りから見たら喜ばれているのか疎まれているのかわからない。いや、どうでもいいんだろうな。

趣味なんだからやめればいいのにと自分でも思う。あとは圧倒的な文章力をつけるとか正攻法で闘うしかない。

どちらにも振り切れず、ただ人がいない壁に向かって話し続ける。いつまで続けることができるのかな。

俺「人間切ったらただの糞袋だよ」はてなー漫画しか読まないんだね」

俺「司馬遼太郎に出てくる話だけど……」

はてなー漫画でも良く聞くじゃん」

俺(聞いたことねえよ)ガン無視

俺「チンコ突っ込まれてお大蛇様が〜っていう小説合って爆笑した」

はてなー「ありふれた表現じゃん本読まなすぎ」

俺(団鬼六も使ってねえし西村寿行以外で聞いたことねえよ)ガン無視

何かとしょうもないマウント取ってくる奴ってマウントとるのだけが目的なん?こわい🥺

ネットで伸びてる二次創作小説、何がいいのかわからん

絵だったら、評価されるエロ絵ってある程度デッサン整ったり上手くないと伸びないじゃん?

でも文章だとマジでただエロいことしてるだけじゃね?ってものが超評価されてんだよな

みんなエロければ何だっていいのか?文章の上手さとかじゃないだろと思うの私だけ??

絵より小説は伸びにくいし評価されないのはしょうがないと思って生きてきたのに今年の初めに作って万垢になってる文字書き見つけて大鬱 なんなんだよ 私が文章下手なだけじゃん

anond:20241217190555

性的描写が多い文学作品は、歴史的にもさまざまなテーマ文脈で書かれています。それらの描写は、単なるエロティシズムを超えて、愛、人間関係心理的葛藤社会的タブーなどを深く掘り下げるために用いられることが多いです。以下は、性的描写が多い、またはそのテーマ重要視している著名な文学作品の一部です。

ロリータ』(ウラジーミル・ナボコフ

禁断の恋愛テーマにしており、文学的にも高度で、物議を醸す内容。

愛の奴隷』(レオポルト・フォン・ザッハー=マゾッホ

マゾヒズムという言葉の由来となった作品で、性的従属権力テーマが描かれています

チャタレイ夫人の恋人』(D.H.ローレンス)

貴族階級労働者階級恋愛を描き、性的自由社会的制約の問題を扱っています

カーマスートラ』(ヴァーツヤーヤナ)

インド古典文学であり、性愛人間関係について詳細に論じています

青い花』(ジョルジュ・バタイユ

性愛と死、暴力関係テーマにした哲学的挑発的な作品

痴人の愛』(谷崎潤一郎

性的欲望偏執的な愛、支配と被支配関係を描いています

『鍵』(谷崎潤一郎

中年夫婦の日形式で語られる、性的欲望嫉妬を扱った作品

仮面の告白』(三島由紀夫

主人公性的嗜好や葛藤を通して、アイデンティティや抑圧を描いています

人間失格』(太宰治

性的関係を含む自己破壊的な生き方が赤裸々に描かれています

フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』(E.L.ジェイムズ)

BDSMをテーマにした恋愛小説で、エンターテインメント性が高い。

クローサー』(マイケル・カニンガム

性的欲望人間関係の複雑さを描く短編集。

ベルベットの手』(アナイス・ニン

短編小説集で、官能的な描写が非常に文学的に表現されています

これらの作品を読む際には、描写の背後にあるテーマキャラクター心理社会的文脈考慮すると、より深く楽しむことができます。また、性的描写が多い作品の多くは、それ自体がメインテーマではなく、物語の中で重要役割を果たす要素として描かれています

人が刺されたくらいで騒ぐな

いつからこんな平和な国になっちまったんだ

昭和の人に小説にして見せてあげたいわ

アニメ制作AIを使ってもいい

だけど、AIを使ったことで話題を取ろうとするようなアニメ小説果たして本当に面白いだろうか。

2024年に読んで良かった6冊の本

anond:20241217085132

読書メモの整理のために便乗。今年の読書文芸短歌仕事の専門書(ソフトウェア開発)が中心だった。

6冊を良かった順で挙げる。

大江健三郎大江健三郎自選短篇』(2014年

本書の長所最初短編から晩年短編までを収録しており年代による作風の変遷をたどれること。

ダントツに良いのは「雨の木」の連作ストーリーは「雨の木」というシンボル高安カッチャンという重要人物の周縁をぐるぐるし続け、いつまでも核心に踏み込まないため、最初は要旨をつかめない。しかし読み進めるにつれその構成多角的な視座を提供するための仕掛けだとわかる。短編であるにもかかわらず印象が何度も覆され、様々な味わいがある。

小説物語意図最初は分からいくらいが丁度いい、というようなことを三島由紀夫が何かに書いていたが、全くその通りである構成や内容が三島由紀夫豊饒の海」と少し似ている。豊饒の海は松枝清顕(早逝した親友)の生まれ変わり(と推測される人物たち)を数十年追い続ける物語で、ラストシーンでは清顕の存在自体が薄らぎ核心にぽっかり穴があく構成なのだが、大江健三郎「雨の木」もシンボルの雨の木の周縁をさんざんなぞった結末として木自体がほぼ焼失してしまう。「豊饒の海」は仏教死生観や死者に対する忘却根底に据えられているのと同じく、「雨の木」も死生観忘却(作中ではoblivion表現される)が重要テーマであるテーマに対するアンサーは正反対だが。なお先に書かれたのは「豊饒の海」。

物語の道具立てとして海外大学におけるシンポジウム海外作家引用原爆問題があり、衒学的な雰囲気を作っている点もわたしの好み。

「奇妙な仕事」などの最初短編はさすがに時代を感じる。「セヴンティーン」は発表当時右翼団体から脅迫を受けるなどかなり真剣に世の中に受け止められたようだが、令和の目線ではカリカチュアライズが激しく、大江健三郎絶対ゲラゲラ笑いながら描いただろうというノリの良さが全編にみなぎっている。また当時は右翼に対する攻撃という見方大勢だったようだが、左翼側の非論理性も指摘する内容のため、私の感覚では左翼小説と思わない。

最後の「火をめぐらす鳥」は大江健三郎流の引用の繰り返しや観念世界に入り込む構成といったスタイルを貫きつつも、おそらく意図的に情報量を落としており、ゆとりと円熟を感じさせる。

佐々木正美『子どもへのまなざし』(1998年

乳幼児育児の心構えを説く名著。以下は印象に残ったポイント

今年は家事育児ワンオペ + フルタイム勤務に忙殺され、子供への対応が雑になっていることを自覚しつつも改善策を見出せない期間が年末近くまで続き苦しかったが、本書の心構えを持っておくことで自信をもって育児ができるようになった。

夏目漱石私の個人主義」(講演1914年、底本1998年

夏目漱石1914年学習院で行った講演録。青空文庫で読んだ。https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/772_33100.html

ごく短く、読むのに30分もかからないが、内容はキャリア論、社会思想フェミニズムにまでわたる。

キャリア論の概略は以下の通り。

どこかに突き抜けたくても突き抜けられず、何かを掴みたくも掴めておらず悩んでいる者は、どこに進めばよいかからない以上、何かにぶつかるまで進む他ない。自らの個性で行けるところまで行ってツルハシで何かを掘り当てれば、自分なりに道を作ってきたことに安心と自信が生まれる。反対に、行けるところまで行かないかぎり、悩みと不愉快が一生ついて回る。

昨今は会社員主体的キャリア開発が求められる一方で、異動を会社の都合で命じられたり、顧客への責任第一に優先すべきという考えもあり、主体性を発揮してばかりいられないという板挟みを感じていた。しかし「私の個人主義」を読みとりあえず行けるところまで行くしかないと開き直ることができた。

社会思想については、自らの個性尊重すると同時に他者尊重しなければならないとか、裕福な人間は相応の責任を負うべきだ、など。

岡野大嗣『うれしい近況』(2023年

岡野大嗣の歌集まり短歌がたくさん載っている本。

いわゆる秀歌、つまり散文と異なる詩的な文体で、細部の描写を通じ、多層的な意味表現する、という歌ではないものが多いが、わたしは好き。岡野大嗣の中ではいまのところこれがベスト歌集

ボーカルの話すうれしい近況のうれしいピークで鳴るハイハット

ライブの楽しさが伝わる。ドラマーボーカルトークに関心を持ってきちんと聞いておりハイハットで反応してあげるという仲の良さがほほえましい。

どの店もゆかいな高低差の街でみるみる減っていく体力だ

高低差、という単語発見したのがこの歌の成果だと思う。坂が多くておしゃれな店ばかりの街で、ついつい歩きすぎて疲れてしまたことの充実感が歌われている。

ぼろ負けのオセロぜんぜん悔しくない広いソファーに変なあぐらで

オセロ相手との関係性を想像させる表現が巧み。"広いソファー"もゆとりある生活を感じさせ心地よい。

冬目景百木田家の古書暮らし』1~5(2022年2024年

漫画

冬目景は遅筆だが近年は順調に出してくれていることに、まず安心する。

冬目景恋愛モノが多く、登場人物たちがうじうじ悩みながら自分意志で一歩を踏み出していく様子を丹念に描いていることが、本作に限らない多くの作品の特徴。本作も登場人物おっかなびっくり、逡巡しながら実に遅々たるペースで接近してゆく。時には後退することもある。しか自分意志で進むからこそ人間味があり、納得感がある。

たこれも冬目景作品共通の特徴だが、登場人物基本的に善人ばかりであるものの皆わりと淡白コミュニケーションが暑苦しくないところに品の良さがある。

そして最大のポイントとして絵がわたしの好み。

劉慈欣『流浪地球』(2024年

中国SF短編集。「中国太陽」が最良。「良いSF未来技術ではなく技術がもたらす新たな社会を描く」ということをアシモフ小松左京高千穂遥あたりの誰かが言っていたが、その好例。SFなのに人生の苦労と発展にフォーカスしておりすごくウェット。

『三体』はまだ読んでいないが読むべきかな。

2024-12-17

「屍竜戦記」って小説が好きでゲソ

竜がめっちゃ強くて普通武器じゃ硬い鱗を貫通して傷をつけることすら難しい

なので、竜の屍を操って生きた竜を倒すという屍竜遣いが活躍する

屍を操る術は竜以外のいろんな生き物に使えるが、魂の迷路精神体となって彷徨い核を見つける作業必要

竜の魂は奇妙複雑で核にたどり着くのが難しく、掌握できずに死ぬリスクが高い

屍を操る術は血液を代価として、モタモタしていると全ての血液を失い術者の体は干からびて死ぬ

全2巻だけど、1巻と2巻で主人公が違って、1巻の続きどうなったんだよーと気になる終わり方だった覚え

どっちの巻だったか、術者の中に裏切り者の女がいて、処刑することになる

でも主人公はその女に愛着があって死なせるのが忍びなかった

主人公は大きな狼の屍を操り、処刑寸前だった女をさらって背に乗せて遠くまで逃がした

周囲の人達獰猛な狼が食らうために女を連れ去ったのだと思ったようだが、女は主人公が操っているのだと気付いた

女を逃がして、もう彼女主人公は生涯会うことはなかったという下りが印象に残った

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