はてなキーワード: 足音とは
ガシャンッガシャンッガシャンッ……
螺旋が開き、しじまの向こうにカニがいる。いや、そこに"いた"というべきだろうか? もしくは、"居続ける"と表現するべきか?
そう、それは"ガワ"を生やす儀式。人間という歪な塊が、進化と退化を錯綜させながら最終的に蟹化する。蠢く甲殻類の律動を真似ることなくして未来は無い。どこかで誰かが耳打ちする。
「ほら、見てごらん、君の膝だって曲がるだろう?」
わたしは足元を見た。ひざ関節が反転し、脚が斜め外側に折れ曲がる。赤い。透明なリンパが筋肉層の内側を流れている。くるぶしは甲殻へと固化し、指の関節が一本一本逆立って蟹の鋏になる途中だ。パキッ……と、そこから音が響く。これは痛みか? 快楽か?――いや、進化だ。
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「お前、カニになりたくないのか?」
駅前のビルに巨大な看板が映る。モノクロの広告にはどこかの企業のロゴが虚ろに光り、その下で《𝘾𝙖𝙧𝙘𝙞𝙣𝙞𝙨𝙖𝙩𝙞𝙤𝙣完了まであと38%》と文字が揺れている。クワガタの影が交差し、蟹光線が走る。通行人は皆俯き、車輪付きの脚を引きずって歩いていた。彼らの皮膚はすでに硬化し始め、背中からは甲羅が膨らみ始めている。みんな、やがてカニになるのだ。
聞こえる。
「さぁ、鋏を、ほら、使いなさい。」
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シャリッ、シャリッ、足音が増える。地平線まで伸びる膨大な群体。
彼らは最初、かすかな不快感から始まった。爪の甘皮が痒い、踵の皮が硬くなる、肩甲骨の裏がザラつく。
次第にその感覚は拡大し、"人間"が余りすぎていることを痛感するのだ。二足歩行は脆い、背骨は重い、顎が邪魔だ。そして世界がそれを気づかせる。関節の増殖、水平構造の美しさ。すべては無駄を排除し、最適解――カニへ収斂するために。
「そうだよ、みんなガワを得るんだ。殻だよ、固い殻。」
わたしはその看板を食べた。咀嚼音が響く。ザクザク……ザリザリ……硬い、旨い、完璧だ。
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カニとは何か?
「カニは重力の最適解だ。引力に抗うために水平へ進化した。それこそが 𝐶𝑎𝑟𝑐𝑖𝑛𝑖𝑠𝑎𝑡𝑖𝑜𝑛── すべてがカニへ向かう流れなのだ。」
タイルの模様、歩道橋のアーチ、ピラミッドの先端、そして人間の関節すら、無意識にカニ化しているのだ。三本目の脚を生やした隣人が、「お前もこっちに来い」と叫んでいる。彼はもう背骨を捨てたのだ。大声で何かを語る人間ほどまだ抵抗している。けれどそれは愚かなことだ。抗うことは許されない。
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額がカパッと二つに割れ、そこから無数の複眼が芽吹いていく。まぶたの隙間から新しい口が出て、鋏がそこを塞ぐ。
「ああ、美しい」
目覚めるとわたしの手は鋏になっていた。完了だ。ここでひとつの言葉が浮かぶ。
「完ガ二――完全なるガニ」
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カニは自由だ。水平世界の覇者。螺旋を拒み、直線を笑い、あるがままの甲殻質。すべてが割れ、崩壊し、増殖し、ふたたび甲羅に収束する。
ああ――そうだ――わたしの愛した人も、両親も、友人も、隣人も、道路も、都市も、銀河すらも、最終的にはカニになる。
「ガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャ!!!!!」
朝が来た。カニの鳴き声が空に木霊する。
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水平に歩く。いや、"這う"のだ。
キミノコエガ空気をぎゅって──(吸引音)!
触れた瞬間ッッヴッッ!!!(ズキャン!)体がッ、揺れるッ……!???wwww
こだま……響けッ!おれのミミ(耳)から脳漿(脳味噌汁)ブシャアwwwww
その隙間からしたたり落ちる"ひとしずく"゛アッ濃ゆいッ!!!(爆発四散)
キュウンピキュウンピピカッ!!!裏返った"あの日"の光が(逆再生)ボォーーーン!
溶けたッ!!心の中でドロッドロ!(Hot)言葉??言葉??知らない言葉!!?NO!!!!
透 明 なァ!霧ィィィィィィィィ!!お前が透 明だって誰が決めた!!?
おれの意思か!?掴むんじゃねえ!!!!!形のないおまえをだ!!
心の穴ん中ゴゴゴゴゴッッ!!!!「響き」で済ませる気か???
NO!NO!NO!───オト、終わらせねえぞ?????wwwwwww
物陰から慎重に辺りの様子を窺うパジャマ姿の男がいる。その背後から不意に現れた赤いシャツの男、パジャマをいきなり引き倒して殴る蹴るの暴行を加え始める。周囲ではどこからともなく集まってきた群集が遠巻きにそれを傍観している。暴行が次第にエスカレートしてきたので、見物人の一人が赤シャツに近づき、もうそのくらいにしておきなよと宥める。すると赤シャツはまるで何事もなかったかのようにどこかへ立ち去る。一方倒れていたパジャマは草むらの中からゆっくりと、ある種の闇を背負って立ち上がる。その眼は憎悪に燃え、手には長く鋭いナイフが握られている。ぼくはそれを一瞥するやいなや人混みに紛れて逃走を図る。近頃物騒な事件が多い。そういえばMさんは大丈夫だろうか。ぼくは急に気がかりになり、駅の方へと急ぐ。もう夜更けだというのに人通りが絶え間なく続く。ぼくは砂浜のような暗い広場を横切り、砂の丘を登り切る。ようやく前方の人通りが途絶える。たぶんこの向こうはもう海なのだろう。そういえば潮の匂いが微かに頬を掠めてゆくではないか。まるで新月の夜のようだ。とそのとき不意に背後に近づく不連続な足音。振り返る。赤シャツだ。その手にはあの鋭利なナイフの鈍い光。ぼくはその鋭い一閃とともに音もなく腹を刺される。何の痛みも脈動もない。そして必死に抵抗しつつ、思考だけは不思議と落ち着きを保ちながら、ナイフを持っていたのはパジャマの方ではなかっただろうかなどと考えているのだった。
たとえば何かの列に並んでるとき、背後から咳払いや大袈裟な足音などこちらに対して威圧的なものを感じたら早く前に進めとか早くどけとか、そういうことを言いたいんだろうなと予想できるよね?
でも今私に嫌がらせしてる人たちと私の間にはなんの因果関係も認められないし、私は前科も大きな失敗も何も無いから、仄めかしなど何か嫌がらせされたとしても、こちらは何もできないんだよね
当然だ
なんの関係も認められない人たちから嫌がらせをされても何をして欲しいのか推測することはできない
アスペルガーは物事の状況や因果関係を推測することが苦手らしいからな
君はアスペルガーなのか?
集合住宅なので、みんなが出勤していく足音が自分の部屋の中まで聴こえてきます
自分と違って凄いのは、みんなちゃんと定時で出勤していること…😟
まるで時計のように…😟
無職の自分は身が縮まる思いで息を殺しながら毎朝を過ごしています
食費、生活費、光熱費で消えていくので、無駄遣いができないのですが、
もう人生終わりだし、最後ぐらい好きなことやろう、と楽器とか3Dプリンターとか買い漁ったものの、
人生はまだまだ続くようですし、なのに大怪我や大病に立て続けに見舞われ、通院する度に大量のお金が失われていきます
別の意味で死にそうです…😟
毎日が日曜日なら時間があるはずなのに、精神は焦ってしまって、フル回転で空回りしているような毎日です
まったく、落ち着かない
精神的に何も落ち着いて手を付けられません…😟
物凄く意地悪な看護婦がいて、その人の前で「このまま歩けなくなったらどうしよう…」みたいについ愚痴をこぼしたら、
「(無職なら)別に歩けなくたって困らないんじゃないんですか?」
もう、ホームレスになるとか、生活保護を受けられても毎日餓死しそうとか、
みんなが知らない間に孤独死してるとか、
この方が過去にアニメ鬼滅の刃の演出の問題についてもわかりやすく解説してるので読んでほしい。
↓
(太字で79と振られている所からの2022/7/14の一連のツイート)
これはほんの一例で、アニメ版は翻案をせず漫画をただそのままアニメにして原作の意図がめちゃくちゃになってる場面が多い。
2年経った今年の柱稽古編でも相変わらずでがっかりしてしまった。
結界で守られていたはずの珠世の元に産屋敷の使いのカラスが現れる。かたや鬼、かたや鬼殺隊の緊張感ある会話が始まり、上の階からは危機を察知した愈史郎が猛然と駆けつける足音が……するのだけど、
原作はうまく漫画表現の嘘を使って時間の経過を感じさせないのに、アニメはセリフをばかみたいに忠実に、無駄にイケボのカラスがゆっくりねっとり語るので、何十秒も経っているのに愈史郎はいっこうに現れないという間抜けなシーンになってしまってる。
(参考
https://dodoyo.jp/wp-content/uploads/2021/03/kimetsunoyaiba-kasugaigarasu28.jpg
https://www.youtube.com/watch?v=9cwJ4jx001E)
ほかにも風柱・不死川実弥とその弟・玄弥の場面。
「才能ないから鬼殺隊を辞めろ」と吐き捨て廊下を去っていく実弥に玄弥が必死に言葉をかける。
ここも原作では違和感ないのにアニメはセリフや構図をそのまま再現してるせいで、玄弥が長々と喋るあいだ実弥は廊下をゆ〜っくりゆ〜っくり歩いて去ろうとするという意味不明なシーンになってる。
(参考
https://kimetsu-yaiba.net/wp-content/uploads/2021/07/%E7%8E%84%E5%BC%A53215.jpg
https://img.youtube.com/vi/UAchHbsHgvU/mqdefault.jpg)
そんな感じのヘンテコ場面がいくつもあって、別に原作知らない人でも「なんかここおかしいな?」と感じると思う。
原作で1コマで描かれたような動きを膨らませて「リッチでゴージャス」に表現していてすごい。
(余談だけどアクションシーンは原作より上みたいな意見はおかしい吾峠呼世晴先生はそこには拘ってないから細かく描写してないのだしアニメはそこを膨らませてアニメならではのウリにしただけで優劣の関係じゃなくて別々の良さ閑話休題)
でも、バトル中に炭治郎たちの心の声をなんの工夫もなく喋らせるのでぶつ切りで原作のような緊迫感はなくなってる。
動きと思考が同時並行の激しい死闘が「動く・考える・動く・考える」という余裕のある戦いになってる感じ。
アニメ鬼滅の刃は映像で興奮させて音楽や声優さんの演技で泣かせる体験装置としてはよくできてるけど、作品としてはお世辞にも出来がよいとは言えないと思う。
この調子だと無限城編も期待はできないし、正直映画館行くかは迷ってる。
まあ見たら絶対泣くけど。
深い森の中、サキュバスは一人、途方に暮れていた。その時、どこからともなく妖艶な弱者男性が現れる。
弱者男性「ウフフ……あなたを見つけたわ。さあ、レベルドレインしてあげる」
サキュバス「や、やめろ! 俺を吸い取ったって、ろくなものは手に入らないぞ!」
必死に抵抗するサキュバス。しかし、弱者男性は彼の言葉を鼻で笑い、軽く手を振る。
弱者男性「そんなことないわ。どんなに弱い魂でも、私の力の糧にはなるものよ。さあ、いくわよ」
そう言うと、弱者男性は彼に魔法を放ち、レベルドレインが始まった。
青白い光がサキュバスから弱者男性へと流れ込む。しかし、彼女はすぐに違和感を覚える。
弱者男性「……え? なにこれ、全然力が入ってこないじゃない」
再び魔法を強めてみるが、それでも吸い取れる力はほとんどゼロ。
弱者男性「こんなの聞いたことないわ! どうしてこんなに弱いの?」
弱者男性は眉をひそめ、呆れたようにため息をつく。彼女の期待は完全に裏切られていた。
弱者男性がドレインをやめようとしたその時、突然、彼女の体に異常な重さが押し寄せてくる。魔法はすでに止めたはずなのに、彼女はサキュバスから何かを吸い取り続けている。
弱者男性「え、な、何これ!? 力が、違う……これ、何かがおかしい!」
彼女は急いで自分の体に起こっている変化に気づく。吸収していたのは、力ではなくサキュバスが抱えていた「バッドステータス」だったのだ。
弱者男性は自分が思わぬものを吸い取ってしまったことに気づき、パニックに陥る。
画面には、「虚弱」「慢性的な疲労」「自己不信」「無気力」「悪運」など、次々とサキュバスのバッドステータスが並んでいた。
弱者男性「いや、いやよ! こんなもの、いらない! どうして私がこんなに……!?」
吸い取るはずの力がまったくなく、逆に彼の抱えていたあらゆる負の要素が自分に押し寄せたことで、弱者男性は絶望する。
一方、サキュバスはというと、突然身体が軽くなったことに気づいていた。
サキュバス「なんだこれ……? 俺、めちゃくちゃ調子がいいぞ?」
すると、そこには驚異的な力が宿っている自分の姿が映し出されていた。バッドステータスはすべて消え、代わりに強力なステータスが現れていた。
サキュバス「なんだ、俺……強くなってる……?」
弱者男性はもはや立っているのもやっとの状態で、力なくその場に崩れ落ちた。彼女の頭の中では、これからの無力な人生がぐるぐると回り始める。
弱者男性「こんな……こんなことって……ありえない……! 私がこんな弱者の負のステータスを吸い取ってしまうなんて……これから、私は……」
弱者男性「もう無理……どうやって生きていけばいいの!? 誰か助けて……!」
しかし、そんな弱者男性の絶望的な叫びも、最強となったサキュバスにはまったく届いていなかった。彼は新たな力に満ち溢れ、嬉しさのあまりスキップし始める。
サキュバス「やったー! 俺、最強になっちゃった! これからは俺の時代だ!」
彼は歓喜の声を上げながら、その場を軽快に去っていく。
サキュバス「さようなら、弱者男性! 俺はもう負け犬じゃない!」
弱者男性の絶望の叫び声は夜の闇に消え、サキュバスのスキップの足音だけがその場に残った。
終
最近では実写ゲーム『IMMORTALITY』で作中作となり、なにも知らずにゲーム実況したらおっぱいが溢れ出て、BANされないよう慌てて実況を止めるはめになる実況者が多発した
修道院前に置かれた捨て子アンブロシオは、敬虔な修道者へと育ち若き院長となった
外での説法で見かけたアンブロシオに恋をして、異性装という罪さえ犯して男のふりして近づき、マチルダは愛を乞う
アンブロシオは異性装の罪を告発しようとするが、マチルダはならば自殺すると言って乳房を露わにし自らの心臓を刃物で突こうとする
生まれて始めてみる女性の乳房に動揺し、アンブロシオは衝動的にマチルダの愛を受け入れてしまう
マチルダは昼は男性のふりをし、夜にはアンブロシオと激しい情交を重ねるようになった
ただ快楽にふけっていられたのは最初のうちだけで、やがて賢者モードになったアンブロシオは強く後悔した
清廉な肉体を誘惑されて汚されたと、マチルダを憎みすらした
そんな折、遠くの街から引っ越してきた美しき処女アントニアと出会い、アンブロシオは彼女に恋をした
どうせ汚れた身ならアントニアも抱いてしまいたいと望み、マチルダは愛する男の望みなら叶えたいと協力を申し出た
マチルダが入手した睡眠薬をアントニアに仕込み、深夜にアントニアの部屋に忍び込み思いを果たそうとするアンブロシオ
その現場をアントニアの母親に目撃され、アンブロシオは口封じのために母親の首をしめついには殺人の罪まで犯してしまう
アントニアは母と二人きりで暮らしており、以前から病気で弱っていた母親がこの街に特別な思い入れがあるからと遥々引っ越してきた
母を失い打ちひしがれるアントニアに、今度は仮死状態にさせる薬を仕込み、彼女は死者として地下墓地に置かれた
やがて仮死状態が解けて目覚めたアントニアを、アンブロシアは力づくで犯した
更に行為を続けようとするアンブロシオを振り切り逃げようとするアントニア、引き留めようとしてアンブロシオは彼女の脇腹を刃物で刺してしまう
ついには最愛の女すらも殺してしまったと打ちひしがれ運命を呪いながらその場から逃げ去るアンブロシオ
だがアントニアはまだ生きており、血まみれの体で教会までたどりつき、アンブロシオの所持品である十字架を突きつけながら彼の罪を大勢の信仰者らに告発し、息絶えた
女を異性装させ修道院に連れ込み快楽にふけり、女性を強姦し、市民を二名殺害、二人は極刑にすべきだと誰もが言った
絶望するアンブロシオのもとへ、捕らえられているはずのマチルダが美しき着飾った姿で現れた
彼女はサタンに魂を売り渡すと約束し、死後の地獄と引き換えに牢から脱出したのだという
サタンと契約する方法を教え、早く逃げるよう言い残しマチルダは去っていく
死刑執行のためアンブロシオを引きずり出しに来た者たちか、そう思い慌てふためきアンブロシオはすぐさまサタンに魂を売り渡した
評判の高潔な聖人がいかほどか試すため現れ、乳房を見せただけで堕落したアンブロシオをひたすらに貶める遊びをしたのだという
牢へ近づく足音は、アンブロシオを開放しようとする信徒たちだった
たとえアンブロシオが罪人だとしてもかまわないと、彼の言葉により救われた者たちが立ち上がったのだ
サタンに魂を売らずとも、ただ待っているだけでアンブロシオは本当は生還できていた
そしてアントニアはアンブロシオの実妹であり、その母はアンブロシオの実母だった
わけあって長男を捨てるしかなかった母は、病死の予感を前に息子に会うためにこの街へ戻った
本来ならば、告解の中で母はアンブロシオを我が子と知らないままに全てを話し、それにより互いの正体を知り親子として再会できるはずだった
全てはアンブロシオの高潔な魂を堕落させるための、サタンの罠だった
サタンから後ずさったアンブロシオは崖から落下し、意識は鮮明なままに指一本動かせぬ不具者となった
日の照りつける砂漠の中で飢え乾き、集まる虫に生きたまま体を食われ、それでもすぐには死ねずに7日間苦しみ抜いた後で嵐により水死し、そして死後にはサタンのものになるのだと、サタンは予言しながらその場を去った
まだ10歳の彼女は、小さな肩をすぼめ、凍える指先を何度も擦り合わせて温めようとします。
クリスマス・イブの夜、雪がちらつく中、少女は持っているものを一生懸命売ろうとしていました。
その売り物は、なんと5人のマッチョたち。
誰も振り向くことなく、冷たい風とともに通り過ぎていく大人たち。
彼らの心には、クリスマスを祝う喜びや家族との時間だけがあり、凍える少女の声など届きません。
実は、少女が売ろうとしているこの5人のマッチョたちは、数日前にサンタさんからもらったものでした。
サンタさんは、彼女が困らないようにと、頼りになる筋骨隆々のマッチョたちをプレゼントしてくれたのです。
しかし、そんなマッチョたちも、一緒にいるだけでは暖かくもなく、少女の腹を満たしてくれるわけではありません。
彼女は思いました。
「このマッチョたちを売れば、何か暖かい食べ物が買えるかもしれない。せめてクリスマスの夜、何かおいしいものを食べて、少しでも温まることができるかも…」
少女は懸命にマッチョたちを売ろうとしましたが、誰も興味を示してくれません。
肩を張り、腕を組み、寒空の下でもその筋肉がぴくぴくと動いています。
「もう売れそうにないわ…」
そう呟き、少女は小さくため息をつきました。凍えそうな指でポケットを探りながら、次第に力が抜けていくのを感じます。
けれども、何とかこのマッチョたちを売らなければ、自分の願いを叶えたサンタさんにも悪いし、何よりお腹が空いています。
街の明かりは遠く、温かそうな家々の窓からは、クリスマスのパーティーの楽しそうな声が聞こえてきます。
「…ああ、暖かそう」
少女はふと、試しにマッチョをひとりだけ呼び出してみることにしました。
「せめて少しの間だけでも、暖かくなれたら…」
彼女がそう思い、手を軽く叩くと、ひとりのマッチョが前に出てきました。
どっしりとした足音が響き、筋肉が眩しい彼が少女の前に立ちます。
少女は小さく震えながら、彼を見上げました。
「少しだけ…温まることができないかな?」
そして、彼はぐっと力を込めて腕を大きく振り上げると、筋肉の魔法が現れました。
突然、あたりはほんのりと暖かくなり、まるで暖炉の火の前にいるかのような温かさが少女を包みました。
「すごい…本当に暖かい…!」
少女は驚きました。
彼が作り出した筋肉の力は、凍えた体をしっかりと包み込んでくれたのです。
「でも、この温かさも永遠には続かないわよね…」
彼もまた、強くたくましい体つきで少女に力を貸してくれました。
今度は、目の前にパンプアップされた筋肉たちが現れ、それは少女の体を守るように壁のように立ちはだかりました。
冷たい風が完全に遮られ、雪が吹き付けることもなくなります。
「これで風も防げた…」
そう言いながらも、彼女の心はまだ満たされませんでした。
「でもお腹は空いたなぁ…」
彼は立派な体格でありながら、優しい笑顔を持つマッチョでした。
「お腹が空いたのか?」と彼が尋ねると、少女は小さく頷きました。
「そうなの…少しでも食べ物が欲しいわ…」
その瞬間、マッチョは力強い腕でどこからか筋肉料理を作り出しました。
プロテイン満載の特製バーガーが現れ、それを少女に差し出します。
少女は驚きつつも、勢いよく食べました。
「美味しい…! でも、これで最後のマッチョを使ったら、もうどうしようもないかも…」
少女は悩みました。
マッチョをすべて使い切ってしまえば、もう彼らを売ることもできず、この先どうなるか分かりません。
けれども、今の暖かさと満足感が一瞬でも消えてしまうのは、彼女には耐えられませんでした。
「最後のひとり…お願い…」
今度は、これまでのマッチョとは違い、特別な力を持つマッチョです。
彼は少女の前に立つと、優しい声で言いました。
「君の願いは、何だい?」
「…願い?」
「そうさ。君の本当の願いは、何かい?」
自分が望んでいるのは、ただ温かさや食べ物ではない、もっと深いものがあることに気が付きました。
「私…もっと強くなりたい…」
温かさと力が同時に少女を包み込み、彼女は自分が強く、たくましくなっていくのを感じました。
「ああ、これが本当の力…!」
少女は喜びの声をあげました。
少女は再び一人になってしまいましたが、今度は不思議と寂しさを感じませんでした。
そして、その夜、少女は一人星空を見上げながら、静かに「ありがとう」と呟いた。
マッチョたちはいなくなったけれど、心には温かいものが残っていたのです。
めでたし。めでたし。
行方不明、不慮の事故、その他諸々が多発したら、それは要するに、『そういうこと』だわね
人を死に追いやっても平然として開き直るやつが、自分を一度失脚させた人間たちを、許すはずがないよ
どうして再選させた?一度追い出された事を確実に根に持ってるだろうに、何してくるかわかったもんじゃねぇぞ
隣に住んでいた人が引っ越した。50代くらいの男性で、無口で目立たない人だった。廊下ですれ違う時に軽く会釈を交わすくらいで、名前も知らない。お互い特に干渉せず、近すぎない距離感が心地よかった。
引っ越しの朝、たまたまゴミ出しのタイミングで顔を合わせた。「お世話になりました」とだけ言って、小さく頭を下げていく姿を見た。それが最後だった。
その後、管理会社から手紙が届いた。部屋に荷物が残っているから確認してほしいという内容だった。正直、自分には関係ないと思ったけど、なんとなく気になって覗いてみることにした。
ドアを開けた瞬間、思わず言葉を失った。家具も家電もそのままだった。食器や衣類、本棚の本まで手つかず。まるで「この家で暮らしていた証拠」を全て放置して出て行ったようだった。
その中で、棚に置いてあったノートが目に留まった。開くべきじゃないと思いながらも、どうしても気になってしまった。
「隣の部屋の物音が聞こえると少しホッとする」
「引っ越しが決まった。ここを離れるのは少し寂しい」
最後のページにはこう書かれていた。
「誰にも迷惑をかけずに終わりたい。それが一番だと思う」
その一文を読んだ時、胸が詰まった。隣の人が何を考え、何に苦しんでいたのか、何も知らなかった。話しかけるべきだったのか、それともただ静かに見守るべきだったのか。答えは出ない。
ノートはそっと棚に戻し、部屋を後にした。それからしばらく経つけれど、隣人のことを考える時がある。静かだった隣の部屋から、あの人の足音が聞こえてきそうな気がする時がある。
名前も知らない人のことを、こんなに思い出す日が来るなんて思わなかった。
※今の所オチはない話
先日、引っ越しを終えた。
引っ越し先は木造の価格安め。子供もいるので広めのファミリータイプ。
どっちみち数年したらまた引っ越すのでそんなにこだわらない。
引越しの翌日、お昼頃に左右隣には引越しのご挨拶。片方は老年の夫婦、片方は小さな子どもがいる(引越し中にすれ違った)。老年の夫婦は無事挨拶ができたが、子ども家庭は「すみません、出るような姿になってなくて」とお断りされた。まあ、未就学児ぽかったから、昼までだらだら起きたままもあるあるだな〜と思って引き下がる。
それからまあ、隣の子どもの夕方〜10時過ぎくらいまでなかなかのどったんばったんぷり。
木造だとまあ響く。
9時くらいから寝かしつけに苦戦しはじめるのかまあまあの絶叫。うちもそうだったわ〜うるさいけどまあしゃあないよね〜と家族と話していたんだが。
昨日は特にすごくて。うちの子供もねて、家族が寝て、家事や仕事の残りを片付けてた間も泣きっぱなし。これは大苦戦だな〜と思っているうちに、泣き声が止んで、静かになった。ようやく疲れて寝たんだろうな。と。子どもって話してる間に急にねるよなーって。で、自分は仕事に集中した。
夜泣きがなくなって落ち着いたんだなあ。
深い森の中、弱者男性は一人、途方に暮れていた。その時、どこからともなく妖艶なサキュバスが現れる。
サキュバス「ウフフ……あなたを見つけたわ。さあ、レベルドレインしてあげる」
弱者男性「や、やめろ! 俺を吸い取ったって、ろくなものは手に入らないぞ!」
必死に抵抗する弱者男性。しかし、サキュバスは彼の言葉を鼻で笑い、軽く手を振る。
サキュバス「そんなことないわ。どんなに弱い魂でも、私の力の糧にはなるものよ。さあ、いくわよ」
そう言うと、サキュバスは彼に魔法を放ち、レベルドレインが始まった。
青白い光が弱者男性からサキュバスへと流れ込む。しかし、彼女はすぐに違和感を覚える。
サキュバス「……え? なにこれ、全然力が入ってこないじゃない」
再び魔法を強めてみるが、それでも吸い取れる力はほとんどゼロ。
サキュバス「こんなの聞いたことないわ! どうしてこんなに弱いの?」
サキュバスは眉をひそめ、呆れたようにため息をつく。彼女の期待は完全に裏切られていた。
サキュバスがドレインをやめようとしたその時、突然、彼女の体に異常な重さが押し寄せてくる。魔法はすでに止めたはずなのに、彼女は弱者男性から何かを吸い取り続けている。
サキュバス「え、な、何これ!? 力が、違う……これ、何かがおかしい!」
彼女は急いで自分の体に起こっている変化に気づく。吸収していたのは、力ではなく弱者男性が抱えていた「バッドステータス」だったのだ。
サキュバスは自分が思わぬものを吸い取ってしまったことに気づき、パニックに陥る。
画面には、「虚弱」「慢性的な疲労」「自己不信」「無気力」「悪運」など、次々と弱者男性のバッドステータスが並んでいた。
サキュバス「いや、いやよ! こんなもの、いらない! どうして私がこんなに……!?」
吸い取るはずの力がまったくなく、逆に彼の抱えていたあらゆる負の要素が自分に押し寄せたことで、サキュバスは絶望する。
一方、弱者男性はというと、突然身体が軽くなったことに気づいていた。
弱者男性「なんだこれ……? 俺、めちゃくちゃ調子がいいぞ?」
すると、そこには驚異的な力が宿っている自分の姿が映し出されていた。バッドステータスはすべて消え、代わりに強力なステータスが現れていた。
弱者男性「なんだ、俺……強くなってる……?」
サキュバスはもはや立っているのもやっとの状態で、力なくその場に崩れ落ちた。彼女の頭の中では、これからの無力な人生がぐるぐると回り始める。
サキュバス「こんな……こんなことって……ありえない……! 私がこんな弱者の負のステータスを吸い取ってしまうなんて……これから、私は……」
サキュバス「もう無理……どうやって生きていけばいいの!? 誰か助けて……!」
しかし、そんなサキュバスの絶望的な叫びも、最強となった弱者男性にはまったく届いていなかった。彼は新たな力に満ち溢れ、嬉しさのあまりスキップし始める。
弱者男性「やったー! 俺、最強になっちゃった! これからは俺の時代だ!」
彼は歓喜の声を上げながら、その場を軽快に去っていく。
弱者男性「さようなら、サキュバス! 俺はもう負け犬じゃない!」
サキュバスの絶望の叫び声は夜の闇に消え、弱者男性のスキップの足音だけがその場に残った。
終
https://anond.hatelabo.jp/20241022103413
俺の場合は元増田の元夫とも、現役進路譲らないおじさんとも違う戦略をとっている
街中を歩いていると、複数のぶつかりおじさんや一般歩行者の動きが手に取るように分かる
それぞれの歩行者の視線、歩幅、姿勢、スピードから意図を読み取り、その中に自然と生まれる「道」を見つけることができる
特にぶつかりおじさんは以下の特徴があるため、すぐに見分けがつく:
・やたらと姿勢が良く、前のめり気味
・視線は前方固定で周囲を見ない
こういった特徴を持つぶつかりおじさんには、「止まる」が有効だ
なぜなら、彼らは「前に進む」ことしか頭にないため、誰かが完全に止まると対応せざるを得なくなるからだ
止まった瞬間、ぶつかりおじさんは一瞬だけ動きを止める。その隙に回避が可能になる
俺が完全停止すると、不思議なことに周囲が動き出す
人間には「動いている人」より「止まっている人」を避ける本能があるらしい
ぶつかりおじさんたちは「正義」や「ルール」を盾に取るが、実際の道路交通法では歩道の通行位置までは規定していない
・周囲の状況を正確に把握する
・必要に応じて停止する
・他者の動きを妨げない
世の中には様々なぶつかりおじさんがいるが、彼らに対抗するのではなく、上手く「道」を見つけ出すことで、誰もが安全に通行できる空間が作られていく
これは10年以上かけて培った技術であり、単なる譲り合いではない
これらを組み合わせることで、ぶつかることなく通行する術を会得した
彼らは周囲への意識が完全に欠如しているため、止まっても意味がない
結論として、ぶつかりおじさんと対立するのではなく、彼らの特性を理解した上で、安全な通行方法を見出すことが重要だと考えている
それこそが、真の「道」なのではないだろうか
こうやって書くと相手の肩を持つ奴が発生すると思うが、ぶつかりたくなければ道を譲ればいいわけでそれをしない以上俺もぶつかった奴もやっていることは同じでしかない。にもかかわらず一方を非難するのは筋が通っていない
これは「お前ん中ではな」という話であって、たとえばぶつかって大事故になり裁判沙汰になった場合、ただの前方不注意(あなたが音を立てるなどでしたので相手は認識できたはずだ、というのはそれが相当蓋然性が高いほど目立つものでないと通らない。足音を強く鳴らしたくらいでは無理)でぶつかった相手側と、相手が避けない場合はぶつかるぞという意思でもってぶつかったあなたとでは扱いが違ってくるよ。