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「オフ」を含む日記 RSS

はてなキーワード: オフとは

2024-12-18

だいぶ前からAirPodsのノイキャンをオンにするとバカデカノイズが左から聞こえるようになった。買い替える金もないのでノイキャンオフにして普通イヤホンとして使っている。

もう慣れたか別にいいんだけど、もう一回ノイキャンに感動したい。

というかクソ高い超高性能ノイキャンイヤホン欲しい ヘッドホンでも可

まだ使えるけど!

文字 入力 の 変換 は どのくらい の 文節 で 区切って いますか ?

ATOKとか だと 違う の かも しれませんが

グーグルの 文字 変換 を 使用していると

誤変換 が 甚だしくて 最近は できるだけ

最小の 単位で 文字の 変換 を する

ように なりました 。

この、 文章 の 場合 だと スペース が

ある 場所で 変換 を 行って います 。

これ くらい すると 誤変換 は 起こり ません 。

ただ PC の 作業だと いいのです が

iPhone で 文字を 変換する 場合 には

単語 単位で 変換を しようとしても

意図していない 変換候補が 多数 表示

それも 優先して 上位に 表示 されてしま

それを 誤タップする ことで 誤入力を 犯して しまます

入力した 文字を そのまま 単語だけで

入力支援のようなものを オフに する モードが 欲しい です。

2024-12-17

anond:20241217124004

ニケのレベル頭打ちになってきている増田だけどレヴェルも上げられるの頭打ちになってきたし難しいと評判のチャプター18は泣きそうでそしてしかも私は量産型のI-DOLLフラワーが大好きなんだけどここに来てまた量産型戦闘力好感度が上げられない以上飛躍的なアップは難しいのよフラワー大好きなのにーっ!まあでもNIKKEにかぎらずやるゲームはいっぱいあるしはじめてのグランツーリスモABSオフにしたらブレーキべた踏みしてスピンちゃうしいろいろあって忙しいけれど増田は辞めないし少なくともnoteには行ったりしない山脈に向かってヤッホー!って叫ぶわ。増田増田増田なのよ!

ニケのレベル頭打ちになってきている増田部隊タブの出す丸射て機てっなに地鵜また上がる部玲の家に(回文

おはようございます

勝利の女神NIKKE』絶賛プレイ中なんだけど、

無課金プレイよろしく

ステラブレイド』のコラボ企画イヴがやって来るまで「課金はしない」と心に固く確固たる意志を括弧でくくるように言うほどそう思ってるんだけど、

それでもちょっとずつ部隊

まりキャラクター達は成長レヴェルアップしていくのよね。

でついにレヴェル160で頭打ちこれ以上強くなれなくてちょっと困ってストーリーが先に進めないのよ。

一応説明しておくと

キャラクターごとに成長レヴェルを突破できる限界突破ってのができて、

自分と同じスペアボディのアイテムがあればそれを使い限界突破できるの。

限界突破をして行けば普通にすぐにやって到達できる限界突破2回しての160レヴェルマックスまでは結構簡単にすぐ言っちゃうのよね。

で!でよ。

限界突破が3回できるSSRってキャラクターたちのスペアボディを集めて限界突破文字通り限界まで突き進めていって3回行えばレヴェルが200までまた上げられるようになるの。

みんなもう160のレヴェルに到達してしまって、

これ以上強くなれなくて先にストーリーが進められなく困っていたのよね。

うーん、

どうしようか。

私は迷った挙げ句

つーか全然迷ってないけれど気付いちゃったのよ!

アリスってキャラクターけが唯一限界突破3回行って俗に言う3凸って言うらしいの。

それを私もこつこつ無課金プレイしているにもかかわらず、

なぜかアリススペアボディだけはそろっちゃてて、

限界突破できてたのよね。

ニケって5人メンバー部隊を組んで戦っていくんだけど、

1回そのちょっとまた話が込み入ってくるけど、

シンクロ装置ってのがあって、

レヴェルの高い5人のメンバーのレヴェルを元にレヴェルアップさせなくてもシンクロさせたら他のメンバーもその一緒のレヴェルに保っている5人のレヴェルに自動的シンクロできる装置があって、

それを1回組み替えて、

アリスを筆頭にレヴェル199あとのニケは160でとりあえず、

限界突破できていったニケからシンクロ装置登録し直せば

限界突破3回行ったニケが5人揃ってシンクロ装置登録すれば

迎え入れたニケたちがめでたくみんなレヴェル160を超えて、

またどんどん成長できるって仕組みなのよね。

とりあえず、

私はそれで一旦アリスをレヴェル199まで上げて、

一応の部隊戦闘能力はやっと25000!ってところまで到達したんだけど

なかなかそれでも今いるチャプターを攻め進んで行くには火力が足りないのよね。

調べてみたらカスタムモジュールオーバーロードとかってあるけど

今の私ではさっぱり意味が分からないわ。

うーん、

レヴェルをアリスだけ199に強化してあとはみんな160で

スペアボディ待ちってところなんだけど。

これもガチャいわゆるガチャよ!

それで当たるか当たらないかなので、

遠い遠い作業だわ。

幸い『ステラブレイド』のコラボ企画はたぶん来年

しかしたらPlayStation5で『ステラブレイド』が発売された1周年記念に当ててくるのか?って時期の頃かと私は目論んでいるんだけど。

その頃でも雪が降りそして雪が解け春になっても、

たぶん私のNIKKEの部隊のニケたちはどこまで強くなってるのか不安だわ。

これ全チャプター34とかまであるんだけど、

今この中盤でこのありさまなのよ。

これから先どれぐらい戦闘能力必要なの?って不安なっちゃうわ。

早々にまた戦闘力火力不足に陥るんじゃないかしら?って思うの。

みんなこれ本当にクリアできる人いんのかしら?って思うわ。

まあとりあえず『ステラブレイド』のコラボ企画イヴがやってくるのを心待ちにしているのよね。

はぁ、

早くイヴきてー!

そう思うわ。

で、でよ。

イヴのあの写実的ヴィジュアルがこのNIKKEにやって来たときに何かコレジャナイ感漂わせ…、

いやそれは漂っていてもいいけれどとにかくイヴが来てくれたことに関してはそこに私は火力を集中するのよ。

写実的ビジュアルがなんかそのNIKKEの世界感にそぐうか。

期待もあり不安でもある。

そんで、

イヴ武器なに使うの?

一応ブレイドみたいな剣を扱っているニケもいるか大本命はイヴの使っているブレイド大本命かな!

もちろんヘアアクセサリみたいにブレイド収納するモーションも取り入れてほしい大本命なのよ。

フルバーストはなにかしら?それも期待が集まるわ!

通常攻撃イヴブレイド大本命でしょ?

それならイヴの遠隔攻撃スティンガーブラスターセルがド派手で強力にぶっ放せそうよ!

からイヴがどんな武器でNIKKEにやって来るのかも楽しみだわ。

あと他にも

プレイアブルキャラとして

リリーやタキもやってくるって噂だけどレイヴンはどうなのかしら?

レイヴンも強いから来てほしいけど

仲間になったらどんな会話みんなとするんだろう?ってどんな世界感そこも気になるわ。

レイヴンは第2空挺部隊でざくっと簡単に言っちゃう

レイヴンイヴを相当恨んでいる節があるので

チーム組んだら仲良くできんのかしら?

イヴとタキは同じ第7空挺部隊でタキが師匠みたいな感じでそこはイヴもタキを慕っているからいいとして。

まあリリーも愛想良さそうだからみんなと問題ないと思うわ。

だって現にリリーイヴメンテボディーや修理などいろいろやってっから

そこは大丈夫よね。

NIKKEの『ステラブレイドコラボではその4人がくるとかこないとか、

そんな噂が巷の港の先の渚まで走っているのよ。

時期はもう少なくとも今年中ってのはないわよね。

いまギロチンスノードラゴンの話やってるし、

それどころ挟む余地がないわ。

なので、

来年の春か夏か?ってところを私は目論んでいるのよ。

そこまでNIKKE飽きなければいいけれど、

「いや!絶対イヴ来るまでは頑張る!」ってここも確固たる意志を括弧でくくるように強く言うような感じで待つのよ!

待ち遠しいなぁ。

でね、

PlayStation5の本編の『ステラブレイド』もフォトモード実装とニーアオートマタコラボも無事完了で、

もう大きなアップデートあんのかな?ってところで

ここもも燃え切っちゃった感じがするので、

私は周回を重ねてプレイしていくだけなのよね。

何周もしているのにまだ見付けられてないナノスーツとかあって毎回新たな発見があるから

マンネリな周回プレイだけど案外楽しめるものだわって。

あとちょっと全然話変わるけど、

『はじめてのグランツーリスモ』あれだんだん分かってきて操作も変更出来るようになったことが発覚したので

早速ATからMTへ!

ABSオンをABSオフへ!

そう設定を変更!

あれブレーキ踏み込む際思いっ切りべた踏みしたらスピンしそうで怖かったけど

ABSが効いているのね。

ABS設定をオフにした途端ブレーキしたら案の定スピンして笑うわ。

実際の車の運転ではそんなブレーキべた踏みしないでしょ?危険じゃない。

そこもちゃん再現されていて

壮大にスピンして最終コーナーコースアウトして

はい!やりなおしー!」って言われたときには

あともうちょっとでゴールだったのにっ!って泣きそうよ。

スプラトゥーン3も地味に1日1戦1勝上げるまでプレイの1ガチャノルマクリアする程度のちょっと下火のプレイタイルにはなってきているけれど一応継続中よ!

NIKKEのデイリーミッションの多さに比べたらスプラトゥーン3のデイリーミッションはなんてことないわ。

上手く行けば5分いや3分で十分よ!

そんな時間で終わっちうからね。

最近ゲーム事情ってこんな感じかしら。

欲しいソフトもあるけれど『ニーアオートマタ』も遊んでないしなぁと。

うそうNIKKE始めていいことあったのよ!

1つはデイリーミッションが多すぎるので早起きして少しでもミッションをこなすようにする早起き習慣と

NIKKEで忙しすぎるからくだらないSNS動画サイトショート動画を一切見なくなったってところが時間の溶けなさでは有効かつ有意義時間が使えているわ。

ただただNIKKEに時間が溶けていることは間違いないけれど。

それは否めないわ。

そんな調子から年末年始もきっと忙しいわね。

Switchで遊べるGBAメトロイド2作も1作途中で1つは全然やってないのにも気付いちゃったわ。

メトロイドプライムもあるし!

私の積みメトロイド多すぎ問題だわ。

うふふ。


今日朝ご飯

ゆで玉子茹でて作って置いておいたので

それ3つ食べてきたわ。

最近お腹が空くので朝の飲み物だけじゃって思って

茹で玉子もやって食べてみたの。

昨日はもうそれこそお腹がグーグー鳴って仕方がなかったけどストマックドラム収まるといいわ。

デトックスウォーター

ホッツ白湯ストレートウォーラー

と思いきや

思い出したかのように冷蔵庫からソルティープラム

まり梅干しを見付けたので、

ホッツ白湯ソルティープラムウォーラーってところ。

梅干し白湯寒い朝

身体から温めてくれるホッツだわ。


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

2024年に読んで良かった10冊の本

anond:20241214160546

便乗して5冊挙げようとしたけど絞りきれなかったので倍プッシュした。2024年は1/1から今日までのあいだに315冊読みました。ちなみに、いま読んでる途中なのは上橋菜穂子香君』(2022年)と飛浩隆鹽津城』(2024年)、それに教養系の新書数冊。

ウィリアム・シェイクスピア十二夜』(1600年)

今年はアプリリリース3周年を迎えたウマ娘に突如シーザリオ実装されるというサプライズが起きて、仮にウマ娘化されるとしたら絶対男装の麗人キャラだろうなと思っていたら本当に男装の麗人だったので全俺が歓喜したし、オフザリオの声が可愛すぎませんか……? 俺はああいう透き通ったというか透明感があるというか鈴を転がすようなというか、とにかくそんな感じの声に弱いのだ。身体きもいいしなグヘヘ。シナリオではずっとイチャイチャしてて最高すぎる。俺の嫁Tier最上位です。引けてよかった……! ちゃんと「シーザリオ英雄譚」の称号もゲットしました。チャンミは優勝できなかったけどな! ところで俺は『ハムレットしかシェイクスピア作品を読んだことがなかったので、良い機会だということでシーザリオ名前元ネタになった『十二夜』を読んでみることにした。男装の麗人、すれちがう恋心、よく似た兄妹の人違い、と来てお前女だったのかからハッピーエンドで終わる、まあテンプレ通りのラブコメだったんだけどひょっとしてこれがラブコメテンプレになったやつだったりします? 偉大すぎでは。っていうか「十二夜」って、古代ローマのサートゥルナーリア祭をもとにした公現祭エピファネイア)のことだったんだ……。ほかにも『リア王』『マクベス』『リチャード三世』『お気に召すまま』『ジュリアス・シーザー』『夏の夜の夢』を読んだんだけど、いちばん好きなのは十二夜』です、はい。「僕は僕が演じているものではありません」っていう台詞すき(小並感)。

ところでシェイクスピアといえば、古河絶水『かくて謀反の冬は去り』(2023年)というラノベシェイクスピアパロディなのね。『リチャード三世』をパロった1巻を読んだときにはまったく気づいてなくて、あとがきを読んで「これシェイクスピアだったんだ」となり、元ネタを読んだらめっちゃからさまだったし、今年出た2巻はもう露骨に『マクベスオマージュで、さら二・二六事件三島由紀夫割腹自殺などのネタも盛り込まれていて非常に楽しく読めた。古代日本風ファンタジィ(e.g. 沢村凜黄金の王 白銀の王』)とか、近代日本モチーフミリタリもの(e.g. 佐藤大輔皇国の守護者』)とかはよく見かけるけど、人名とか文化とかが古代日本風なのにテクノロジが近代風な政治劇というのはなかなかなかったように思うので新鮮というか、「その手があったか!」という感じだ。笑いとシリアスバランスが良く、裏の裏をかくサスペンスが繰り広げられて、続きが非常に楽しみな作品なのですごくすごいオススメです(語彙力トプロ)。そういえば春先にはちょうど前年に文庫落ちしたホルヘ・ルイス・ボルヘスの『シェイクスピア記憶』(1980年)も読んだんだった。俺の中で今年はシェイクスピア元年ということで。

ジョン・ステュアート・ミル自由論』(1859年)

自分ではリベラル派のつもりなんだけど、実はちゃん原典を読んだことがなかったので読んでみた。日本でいうと幕末に書かれた本なのに「そうだよ~~~それだよ~~~!!!1!」と同意するところが非常に多かったので、自分は根っから自由主義者なんだと再確認。みんなも(本来意味での)リベラリストになろうぜ。リベラリズム関連だと、ほかに井上達夫リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください』(2015年)を読んだ。ラディカルだが筋が通っている。ところで著者がアメリカ留学してたときに「なんで日本人がリベラリズム研究を?」って言われたというエピソードがちっともリベラルではなくてドン引きしたというか、あいつらひょっとして自由主義人類普遍原理ではなく西洋文化かなにかだとでも思ってんの? 人類普遍原理じゃないならなんでヨソの文化圏に押し付けてもいいと思えるんだ。非西洋自由主義者としては不愉快

ノーラエレングロース『みんなが手話で話した島』(1985年

もんのすごい面白い。話には聞いていたマーサズ・ヴィンヤード島の手話についての本。この島ではかつては高確率で聾の子供が生まれたため、島のほぼ全員が手話を身に着けていて、ときには聴者どうしが手話で話すこともあった。したがって耳の聞こえない人たちも完全に社会統合されていて、社会的な不利益を受けることはなかった。この島では聾であることはただの様々な個人の特徴のうちのひとつであって、それが重大な意味を持っているとはみなされていなかった。たとえば以下の会話のように。

「アイゼイアとデイヴィッドについて、何か共通することを覚えていますか」

「もちろん、覚えていますとも。二人とも腕っこきの漁師でした。本当に腕のいい漁師でした」

「ひょっとして、お二人とも聾だったのではありませんか」

「そうそう、いわれてみればその通りでした。二人とも聾だったのです。何ということでしょう。すっかり忘れてしまうなんて」

島の出身者にとって、彼らはまずもって漁師であり、聾であることは、そういえば耳が聞こえなかったね、という程度のものしかなかったということだ。この本を読むと、なるほど障害社会モデルは正しいのだなぁと納得してしまう。手話共通語として存在した共同体のあり方をインタヴューと文献調査によって復元していく社会史的な面白さに加えて、途中では島民の聾の起源近世イングランドにまで遡って明らかにしていくという謎解きの面白さも味わえる。まさか手話の本読んでてジョージダウニングダウニング街の由来)とかサミュエル・ピープス日記を遺したことで有名)とかの名前が出てくるとは思わないじゃん。そしてこの「手話楽園」が徐々に崩壊し、終焉へと向かう過程寂寥感にあふれている。今年読んだノンフィクションでは一番ですわ。超オススメ

綾辻行人十角館の殺人』(1987年

まだ読んでませんでしたテヘペロ最初読んだときは「衝撃の一文」の意味がわからず、ああ、あれって襲名制でこいつは先代なんだ、って一瞬勘違いしちゃったんだけど、独白が始まるにつれて鳥肌立った。お、お前~~~~~~!!!1!! 小説としての出来は正直言って荒削りで、お世辞にも上手いとは言いがたいのだけれど、謎解きとしての衝撃は絶大ですわ。なるほどこれが新本格の先駆けか……。そういうことでちょぼちょぼと館シリーズを読み始めてます。いま人形館の途中。

うそう、本作がきっかけで○○○○○○の『○○殺人事件』(1929年)も読みました。タイトルだけ読んで中世ヨーロッパ舞台にした歴史ミステリなのかと思ってたら全然違ったわ。あなたの「○○」はどこから? 僕は、『電脳山荘殺人事件から! っていうか本作を読んで学生時代に読んだ米澤穂信インシテミル』(2007年)のなかで意味がよくわからなかった一節の意味をようやく理解した(岩井読書マウント取るシーン)。『○○殺人事件』のあとがきとか「読者への挑戦」とかそういうコーナーで作者が自己紹介する文があるものだとばかり思ってたけど、本作を指してたのかよ!

サイモン・ホロビンスペリング英語史』(2013年

英語への解像度が上がった1冊。英語スペリングに悩まされ、「俺は日本から出ないか英語は要らない!」と高校時代放言しておきながらいまは英語をそれなりに使う仕事をしている者からすると、かつて味わった理不尽の謎解きという意味ですごく面白かったし、何というか、あの理不尽の背後にはこんな歴史があったのか……と知ることで、英語への愛情のようなものが増した気がする。「世界共通語」とか呼ばれて出羽守から持て囃される帝国主義的な覇権言語としての英語は相変わらず好きになれそうもないが、しかし、ヨーロッパの片隅にある島で数奇な歴史を辿ってきた言語としての英語のことは割と好きになれる、そんな本だった。

菅浩江放課後のプレアデス みなとの星宙』(2015年

アニメを見た直後に読んでおけばよかったシリーズ。名作ジュヴナイルSFアニメ放課後のプレアデス』のノベライズなんだけど、キャラクタの掘り下げが完璧すぎる。みなとという謎めいた存在に丁寧に肉付けして、彼がプレアデス星人出会って闇堕ちしすばるに救われるまでの過程説得力をもって再構成していてすごくすごい(語彙力)。主題歌引用タイミング完璧すぎるだろ(「Stella-rium」は名曲からみんな聴こうな)。そして、あおい、ひかる、いつき、ななこといったキャラクタの名前漢字が当てられていくところは本当にゾクゾクした。これオリジナル設定ってマ? 佐伯昭志リリカルアニメを『永遠の森』『そばかすフィギュア』の菅浩江ノベライズするなら、そんなのもう心が洗われるような名作にしかならんわけで。読み終えたあとにまたアニメを見たくなる、そんな素敵なノベライズだった。大好き。

ジェリー・Z・ミュラー『測りすぎ』(2018年

数値の測定は大事なことだが、それが濫用された結果どうなるのかという事例が色々と挙げられていて、この本末転倒感は日本でよくあるやつだ……! と思ったらだいたいアメリカの事例なので人類を滅ぼすしかない。この問題で難しいのは適度な測定には意味や意義があることで(たとえば、論文の本数が重視されるようになった結果薄っぺら論文が量産されるようになるのはよくないが、ちっとも論文を書いていないひとに多額の研究費が配分されるのはおかしい、というお気持ち)、測定なんて意味がないとは言い切れないことだが、本書の著者は最後に「測定のまっとうな使い方」のための指針を提示していて、この増田で挙げた本のなかでは一番実用性が高い。「測定は判断の代わりにはならない。測定は、判断要するものだ」という金言政策決定にあたるひとたちには噛み締めてほしいなと。

白鳥士郎りゅうおうのおしごと!18』(2023年

こっちはJ. S. ミルじゃなくてJS見る。5巻くらいで読むのやめてたシリーズなんだけど読むの再開したらすごく面白くてハマってしまった。人工知能によって将棋が終わってしまったという夜叉神天衣と九頭竜八一の抱く絶望と諦念を、雛鶴あいと神鍋歩夢というそれぞれのライバルねじ伏せていく、めっちゃ骨太将棋小説じゃん……。ただのロリ小説と思わせておいて、いや実際にロリ小説でもあるんだけど(ロリホームって何だよ)、AIという最新のテーマに向き合って「解」を提示してみせる胸熱将棋小説でもあるというギャップが俺を狂わせる。すげー面白いっすわ。

ところで、さんざ褒めておきながら将棋の定跡とか全然わからんのは秘密だ。ひ、『ヒカルの碁』も盤面わかんなくても読めてたし……(震え声)

米澤穂信『冬期限定ボンボンショコラ事件』(2024年

小市民シリーズの完結編。ずっと追いかけてきたシリーズの終わりが見れて感無量すぎる。読み始めたの高校の頃とかだからマジで20年越しなんだよな。『春期限定いちごタルト事件』の序盤で示唆された、小鳩くんが出しゃばって不興を買ってしまった過去事件が描かれていて、20年越しの伏線回収が嬉しすぎる。

「なあ。おまえ、鬱陶しいよ」

これってこういう文脈でのことだったのか~~~~~とか、互恵関係! 互恵関係きた! これで勝つる! とか、〈小市民シリーズ過去が明かされていく展開を味わって読んでいたらそれが小鳩くんの遭った事故と徐々に繋がっていく過程は流石のよねぽだった。本作で〈小市民シリーズは綺麗に完結したわけだけど、これ短編集もう1冊くらいいけるんじゃないですか? という気持ちになってしまう。読みたいよ~~~~小鳩くんと小佐内さんの物語もっと読みたいよ~~~~~~~~!!!1!!

かまど&みくのしん『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む』(2024年

オモコロ話題になってたみくのしんの読書録。一文一文を噛みしめるように丁寧に読んでいてすごい。国語の授業が苦手だったみたいなこと言ってるけど、マジで正統的な国語の授業みたいな読み方してるのすごすぎるでしょ。そしてこの本を読んで「一文一文を噛みしめることなくただ数だけを積み上げてきた俺の読書とは空虚ものではないのか……」という敗北感に囚われていたところに次の文がすっと差しまれてくるのです。

本が読めないと尻込みしていた男を「正しい読み方なんてないから」と、訳知り顔で励ましておいて、いざ自分のこととなると、ちっぽけ呼ばわりなんて本末転倒じゃないか

本書はみくのしんの読書追体験であると同時に、本好きへのエールでもあると感じた。本には色んな読み方の可能性があって、すごく自由ものなんだということ。それを思い出させてくれる、とても良い本だった。ありがとう

2024-12-14

上沢直之投手をめぐる情報

昨年オフメジャーリーグを目指し渡米、日ハム退団

オフ日本に戻ってくる可能性を示唆、他の球団についても「オファーがあれば話だけは聞いておきたい」と発言

この言葉を聞いたファンは「恩知らず!ルール悪用!話を聞くな!」と激怒

上沢から特に発信なく、日ハム施設練習していることや、日ハム選手交流していることが報じられる

そこにソフトバンクが4年10億でオファーを検討しているとの報道

重ねて言うが、この件について上沢からはまだ言及なし

これに対し(何に対し?)ファンさらに激昂、功労者の上沢に心無い言葉を投げつける

かねたファンの一部が、まだ確定してないんだしもっとポジティブに俺たちの想いを伝えようよ、と「上沢投手どこにも行かないで」を合言葉に発信をはじめる

すでにソフトバンクに行くと思いこんでいる日ハムファンは「あん裏切り者いらない!」とよくわからないことを言っている(裏切ってない)

---

結論: 思い込みや決めつけで有名人誹謗中傷するのはやめましょう。上沢投手自身が何か発信するのを待てませんか?日ハムに帰ってきてくれてもあなた発言はなかったことにできないのですよ?

というかプロ野球ファン選手キャリアに口出しすぎ。入る球団も選ばない中でたまたま入った球団に骨を埋める覚悟強要するのはパワハラと一緒だぞ。思いを持つのはいいけど、節度を持ってほしい

2024-12-13

フランツ・リスト名曲重要曲七選(超絶技巧編)

 anond:20241213122052の続きである

 スター時代の曲がちょっと寂しいので、リスト超絶技巧を味わう作品のみで七選を組んでみようと思う。既に出したのは除外。あとブコメ

推奨録音にkyushima氏みがあって大変共感できる増田次世代を引っ張っていくであろうユンチャン・リムの超絶全曲や、彼に影響を与えているニレジハージの伝説(波)あたりを加えても良いかもしれない。

 kyushima氏(http://kyushima.web.fc2.com/cd/index.html)に言及する人が現れた(笑)もう更新が止まって久しいけど、ここの御陰で知らない演奏にいくつも巡り会った(オフニコフとかベルッチとかロルティとかハフとか)。

 ユンチャン・リムの超絶を挙げてくださったのも感謝する(未視聴/クライバーンコンライブ https://amzn.to/4iwxti2)。自分CDボックス漁ったりして、未視聴盤はたくさんあると実感した。ニレジハージは海賊録音でしたっけ? 聞いて確かめなきゃ


1. ドン・ファンの回想 S.418(1843年)

 モーツァルトオペラドン・ジョヴァンニからメロディーをとってアレンジしたものノルマの回想に次いで(それ以上に?)取り上げられていると思う。騎士長のテーマドン・ジョヴァンニに警告するシーン)から始まって重苦しいのだが、そんな嵐が去ると「お手をどうぞ」の主題に基づく変奏が現れ、最初の技巧的な見せ場になる(この主題はかなり人気があり、ショパン編曲していたはずだ)。後半は「シャンパンの歌」の変奏が騎士長の動機を挟みながら繰り返され、繰り返しの度にどんどん華やかになっていき、終幕を迎える。

 私はマッティ・レカリオ(Ondine/ブゾーニ編なので一部カットがある)が好き。新旧あるアムラン(Music&Arts/Hyperion)も恐ろしく安定した演奏新録の方が音は良い。あとハン狂2が入ってる)。クズミン(Russian Disc/ブゾーニ編)も強烈だが廃盤倒産激怒)。ペトロフ(Melodiya)は持っているが、遅っ!と思って合わず食わず嫌い・・・)。ロルティ(CHANDOS)もきれいな演奏だけどのんびりした感じ。この曲はノルマほど聞かないのでそんなに思いつかない。誰か教えてくれ。あとフィリペツが録音してくれないかなぁ・・・

 廃盤になっているレカリオのCDにはタウジヒ編の「ワルキューレの騎行」なども入っているし、ブゾーニ編のフィガロドン・ジョヴァンニ幻想曲もある(リストが途中放棄した作品)。本当に再版してほしい。配信はある。

2. 「ユグノー教徒」の回想 S.412(1837年出版/第2稿1842年)

 ジャコモマイアベーアは、パリ19世紀前半に大成功を収めた作曲家サンバルテルミの虐殺モチーフにしたオペラユグノー教徒」は何度も再演され続けていたが、20世紀には忘れられた(今また再評価されているらしい)。音楽史的にマイアベーアの影が薄いのは、彼が展開したオペラ書法の多くをワーグナーヴェルディといった後発者たちが更新して塗り替えていったからかなと思っている。もちろんリストピアニスト時代に人気だったマイアベーア編曲していないはずがない。ゲレリヒの本にも、レッスンでマイアベーアを弾く弟子が出てくる。ハワードライナーでとても強く推している※。あまり録音は思いつかない(申し訳ない)。NAXOS全集の第1巻にコーエン演奏が収録されているが未視聴。フィリペツ、録音してくれ。

 この曲はユグノーであるマルセルライトモチーフとして「神はわがやぐら」を使っているのだが、それってルター派じゃ・・・?(カルヴァン派でも使われていた??)

 第1稿ではラスト原曲通り第5幕カトリック兵士合唱主題(この歌詞がまたやばくて・・・異端を殺せ!神がそう望んでおられる!という血なまぐさい中身)が入ってとても雰囲気があったのだが、別稿では「神はわがやぐら」の変奏を強化する対応になっていた・・・と思う(ハワード聞き直さないとなぁ)。ただ、あの狂気合唱が魅力だと思っている。第1稿では合唱を遮って「神はわがやぐら」が入ってくるのだが、これが幅広いアルペッジョで一掃され、再び合唱に戻るという原曲ラストの射殺シーンを思い出させる流れ。

オペラの方も20世紀にも再演されてきたが、特定歌手たちのための舞台に過ぎなかったけど、今や再評価の時だということが熱っぽく語られている。特定歌手って多分サザーランド

3. スペイン詩曲 S.254(1867年出版

 気分転換。後期の出版になるが、実はこの曲のおおもとはスペイン公演時の印象を書き留めた45年の「スペイン旋律に基づく演奏会用第幻想曲」にある(ハワード全集に当然ある)。今のスペイン詩曲の形になってのはヴァイマール時代らしいので、超絶や巡礼同様、前期に作られ、中期に改訂されて充実した曲の一つだ。

 前半ではフォリア、後半ではアラゴンのホタという舞曲から成る。どちらも華々しい技巧で彩られ、最初から最後まで魅力的で見せ場が多い。

 名盤としては、エフゲニー・キーシンの録音(RCA)があるだろう。彼もすっかりトシだが、これは子どもの頃のもの。恐るべき完成度。日本公演の映像があるが、すごい演奏https://www.youtube.com/watch?v=Lb6EzTpGv3s)。

 スティーヴン・ハフの録音(Virgin)も非常に良い(kyushima氏のサイトで◎だった上、入手性が良くて最初に聞いたので、完全に嵌まってしまっている。ただフォリアが盛り上がるところで、楽譜にあるシではなくドの音を弾いているのはなぜ?)。ぶっ飛んだ路線としては、ポリーナ・レスチェンコ(https://www.youtube.com/watch?v=3EB0f-ra9Eg)。

4. ギョーム・テル序曲 S.552(1842年出版

 世に名高いロッシーニ最後オペラの序曲である。どう考えてもおうまさんのテーマ

 このオペラが出たのは1829年以降ロッシーニは完全に引退状態になるのだが、亡くなるのは1868年引退には政治情勢が大きく影響している。ロッシーニの滑稽な作風は、明らかに復古的なウィーン体制下の小市民の楽しみに合致したもの。それでも、このオペラは再び騒乱の時代が訪れることを予感させる緊迫した作品(題材自体が既にそうだ)だったが、これが最後になった。

 中々演奏がない(ハワードはもちろん、NAXOS全集ゲキチ)。デュシャーブルのCDEMI)が良いと思う。割とセカセカ弾くタイプピアニストだと思うけど、後半はそれがすごい追い込みに繋がってる。ただ、まだまだこの曲のポテンシャルはあるんじゃないかと。フィリペツ(ry

 コメント返信の時に出した、以前コンクールライブたまたま見た映像が凄かった(https://www.youtube.com/watch?v=GRYLy8O3VIQ)。

 中国ピアニスト牛牛のCDはまだ聞いていない(MVhttps://www.youtube.com/watch?v=ed9nRoFyDIw)。彼は小学生の頃から有名で、ピアノの森(二期)でパン・ウェイの「中の人」(あるいは「手」?)を務めた人。

5. ベートーヴェン交響曲 S.464(1865年出版

 文字通りベートーヴェン交響曲編曲(本編での落選から復活)。出版は後期にあたるが、「幻想交響曲」の編曲同様、ピアニスト時代から既に手がけており、部分的には出版されていた。リストベートーヴェン布教にかなり熱心に取り組んだピアニストだが、これがドイツナショナリズムの高揚を抜きにしては考えにくいことは既に述べた。

 以前に医師夏井睦氏が運営していた超絶技巧ピアノ編曲ホームページに3・5番だけだがすごく詳しい解説が載っていて、当時からピアノ好きだった人は見ていたんじゃないか、と老人会発言Web Archive/ https://web.archive.org/web/20090104102239fw_/http://www.ne.jp/asahi/piano/natsui/Beethoven.htm)。ところでブコメバッハリストのBWV543を挙げている人がいたけど、あれは原曲の良さに甘えているだけの手抜き編曲だと夏井氏はバッサリ斬っていたなと思い出しておっかねえなあ・・・と。

 カツァリス(Teldec)とコンスタンティンシェルバコフ(NAXOS全集)の全曲録音が有名(その後も全曲でなければちょくちょく録音例は見る)。やはりフィリペツ(ry

 部分録音だと、kyushima氏はグールドの6番をかなり評価していた気がする(私はよく聞かないのでわからない)。牛牛のギョーム・テルが入ってるCDにも5番がある(未視聴)。以前ロルティが5番を弾く映像YouTubeにあったと思うけど、削除された? それとも記憶いか

6. シューベルト編曲もの(超大雑把な紹介になっててすいません)

 リストシューベルト歌曲の多くを編曲している。「セレナーデ」も「ます」も「エレンの歌 第3番(アヴェ・マリア)」もあり、至れり尽くせり。リスト生前「魔王」(S.558/4)の編曲者として一番知られていたらしい(ゲレリヒの訳書32頁。自虐的セリフとして出てくる)。ハワードライナーには、フィッシャー=ディースカウが、変なのと思われてるけどリスト編曲してくれたおかげでシューベルト歌曲今日まで生き残ってきたんですよと発言したというコメント引用されているが、出典が分からない。ご存じでしたら教えてください。

 ウィーン夜会も絢爛豪華。特に6番が有名。本編での落選を残念がっている人がいた。

 個人的にはキーシンリスト録音集に入っている演奏が好き。他の演奏をあまりいたことがない。フィリペツ(NAXOS全集)が新録を出したようなので聞いてみるつもり(コンソレーション初版とセットだとか)。

7. 半音階的大ギャロップ S.219(1838年出版

 前期作品。この手の超絶技巧を見せびらかすための精神性のかけらもない曲は当時のはやり。でもとっても楽しい曲で大好きであるシフラ演奏が有名だが(Hungaroton/映像あり https://www.youtube.com/watch?v=tmq5JBpFf9w)、今聞くならフィリペツ(NAXOS全集)が良いと思っている。余裕綽々で本当に惚れ惚れする。

 以上である。いやいやなんでシューベルトこんなひとまとめなのとか、忘れられたワルツとか愛の夢はまた落選かとかリゴレットとかまだオペラものあるだろとかショパン歌曲とか「献呈」とか色々納得はいかないところもあるだろう。でも一旦ここで締める。どうもお付き合いありがとうございました。

2024-12-12

フランツ・リストピアノ名曲重要曲七選(中期)

 anond:20241212205415の続きである

 マリーとの破局よりもピアニストとしての活動を選び、欧州中をわかせていたリストだったが(何しろリスト風呂の残り湯を飲もうとして待機しているファンがいるとかいレベルである)、1847年にポーランドの大地主の娘であり、キエフ軍人ザインヴィトゲンシュタイン侯爵夫人カロリーヌ出会う。コンサートツアーリストキエフに来ることを知ったカロリーヌ(別居中)は、娘の誕生日のためという名目リストを招待し(誕生日に大スターを招待できるというわけでだからどのくらいのレベル金持ちかがよく分かる)、急速に二人は深い関係になっていく(意味深)。リストピアニストとしての活動打ち切りカロリーヌと一時の同居生活を経たあと、48年からヴァイマール宮廷楽長としてカロリーヌと共に腰を落ち着けることになる。カロリーヌは長い訴訟を経て婚姻無効を勝ち取るが、リストとの結婚は認められなかった。ちなみに、カロリーヌ博覧強記で雄弁な人だったらしく(リストの多くの作品にも口を出している)、あのワーグナーが引くほどだったということであるカロリーヌ身分を巡る微妙問題に加えて、音楽界の動向的にもリストドイツに居づらくなり、約10年で宮廷楽長を辞任する。つまりリストの「中期」は短い。宮廷楽長になったことで、オーケストラ作品が多く書かれるようになった一方、新規ピアノ曲はこの時期にはあまりない。大スターの座を捨てて半分隠退生活に入ったようにも見える。しかし、この時期こそが作曲家としてのリスト確立する重要時代である。前期の作品の少なくない曲(巡礼の年パガニーニ練習曲もそうだ)はこの時期に改訂され、より演奏効果は高まり、内容も充実することになる。

1. 超絶技巧練習曲 S.139(1852年出版

 リスト代表作の一つ。この時期に改訂を経て完全版になった。長年の改訂を経て磨きに磨き抜かれた。

 この曲集の決定的な録音はウラジーミルオフニコフ(EMI)だろう。どの曲も非常に質が高く、穴がない(この練習曲集は多彩な技巧のデパートなので、どこか苦手なものが出るのが常)。が、残念ながら入手性は悪い。世間的に有名なのはラザール・ベルマン(Melodiya)で、新旧二種類あるが、新版1963年)が気合いが入っている。ただ、キンキンとぶっ叩くような録音で、そこまで好きにはなれない。横山幸雄SONY)は録音も良く、やはり穴も少ない。特に第5番「鬼火」の演奏が素晴らしい。

2. パガニーニによる大練習曲 S.141(1851年出版

 1840年出版パガニーニによる超絶技巧練習曲改訂版。元々の第4曲は単音アルペッジョになり大分おとなしくなったが、それ以外の曲については、難易度を落としつつ、同等以上の演奏効果を発揮できるようになった。第3番「ラ・カンパネッラ」はここで非常に完成度を上げて今の形になった。

 40年のパガ超と違い録音は多い。有名なのはアンドレワッツEMI)だと思う。昔図書館で借りて聴いたことがあるがどれも安定の演奏。その他だとフィンランドピアニスト、マッティ・レカリオ(Ondine)の激烈な演奏があるが、残念ながら廃盤で入手困難(Naxos Music Libraryにはあったかな?)。フィリペツのパガ超のCDNAXOS)にも入っており、これまた大変安定した演奏で、パガ超と合わせてフィリペツを聴くのがいいだろう。あと、「ため息」で紹介した福間洸太朗(アコースティカ)のCDにも入っている。これも大変安定していると思う。

追記)レカリオはNMLにもiTunesにあった(Raekallio Lisztででてくる)。YouTubeにもあった。https://www.youtube.com/watch?v=SkuWa2HDk58&list=OLAK5uy_kN6U4dNkOzK4Cv1DZfZDWoidTcP7yPxr8

3. ピアノソナタ ロ短調 S.138(1854年出版

 ピアノソナタが量産されていたのはベートーヴェン(32曲)までの時代であり、19世紀半ばにはピアノソナタ落ち目ジャンルであった。一方、気合いの入った大曲を書く時にピアノソナタという古典的様式を敢えて選ぶことはその後もあり、ショパンリストソナタはその例だろう。リストソナタは、単一楽章という異例の様式だが、単一楽章の中で多楽章形式の要素とソナタ形式提示部・展開部・再現部)の要素を融合させ、しかも一つの動機(冒頭のタッタラ~タ~ララタラララ~というつかみ所のないアレ)によって全体が統一されているという極めて斬新で前衛的な曲だった。そのため当時はよく言って賛否両論といったところで、現在ではリスト最高傑作の一つとして評価されている。

 リスト最高傑作であるからして録音も非常に多く、推薦音源を挙げるのは難しい。取り敢えずクリスティアン・ツィメルマン(Deutsche Grammophone)の演奏が端正であり、技術的にもハイレベルで良いと思う(難所でタッチが浅くならず、深く充実した響きが聞こえるのが良い!)。ぶっ飛び系なので好みは分かれると思うが、カティア・ブニアティシヴィリSONY)の演奏をよく聴いている。

 なお、この曲と関連する重要作品としてスケルツォマーチ S.177がある。面白い曲だが泣く泣く割愛した。デミジェンコHyperionHelios)が良い演奏している(ソナタや「伝説」とカップリング)ので聴いてほしい。

4. バラード第2番 ロ短調 S.171 (1854年出版

 ショパン1832年パリデビューし、特にサロンでの繊細な演奏女性たちの心をわしづかみにした。リストショパン演奏に狂った一人である(またかよ)。リストショパンのことを友人と思っていたが、ショパンの方は割と適当にあしらっていたという話もあり、リスト片思いだったのかもしれない。ただし、ショパン練習曲作品10リストに、作品25をマリーに献呈している。つまりリスト夫妻にショパン練習曲は捧げられたわけで、結構親しい関係にあったことが分かる。リストショパン死後にショパンの本を書くくらいにショパンには思い入れがあり(最近新訳が出た)、弟子にもショパンを弾けと言っていたようであるが、作曲面でもポロネーズバラードなど明らかにショパンの影響と思われる様式の曲を書いている。中でもバラード第2番は大変な傑作で、冒頭の重苦しい主題が終盤にロ長調になって戻ってくるところは本当に感動的である

 これまたあまり推薦音源が思いつかないが、アンスネスEMI)のCDがかなり良かった覚えがある。前期で出したノンネンヴェルトの僧房も入っている。

 (追記)スティーヴン・ハフ(Hyperion)がポロネーズバラードを全部録音しているのを思い出した。ピアノソナタカップリング。あとショパン弾きで有名なネルソンゲルナーレーベル覚えてない)の演奏もの凄く良かったと思うのだが、どこで聴いたか・・・(この曲はショパン弾きにこそ弾いてほしい!)。YouTube動画をあげまくってCDデビューしたヴァレンティーナ・リシッツァベーゼンドルファーを使って弾いている動画がある(収録風景https://www.youtube.com/watch?v=1Qdr3Uvs09oコンサート https://www.youtube.com/watch?v=uBs4jtWMBj8)。97鍵もあって低音がアホみたいに響くから重たいが、この曲には合っている。ただCD(持ってない)でそこまで迫力があるかな

(再追記ゲルナーあった!(https://www.youtube.com/watch?v=m90vsN3SjvM配信もあるのかな。

5. ハンガリー詩曲第1~15番(1851/53年出版

 トムとジェリーで有名なハンガリー詩曲もこの時期に改訂が終わって現在の形になっている。リスト採録しているのはハンガリーマジャール)ではなく、ロマ音楽なのだが、リストは、ロマ民謡を素材に使ってハンガリー民族叙事詩を作り上げようとしていた(それがバルトークのようなマジャールからドイツ人が勝手なことやりやがって・・・という風に見えていたわけだが)。どの曲も重々しいラッサンと華やかなフリシュカという二つの舞曲的なパートから成り立っていて、構造的に単純で、しかピアニスト時代のようにド派手で豪快な曲が多く、リスト入門に良いと思われる。

 ミッシャ・ディヒター(Phillipes)が全曲では有名だと思う。ハンガリーリストの再来とされていたかシフラ・ジェルジの録音もあったはず。第2番はホロヴィッツ編曲版を弾いているスルタノフの爆演が好き(https://www.youtube.com/watch?v=_BFalOtwUy8)だが、スルタノフを聴くと大概の演奏が物足りなくなるおそれがある。残念ながらスルタノフは若くして亡くなってしまった。ホロヴィッツ編曲版ではない場合、第2番はカデンツァを挿入する部分があるので、独自カデンツァが見物になる。その点で一番に言及しなければならないのは我らがスーパーヴィルトゥオーゾのアムラン(Hyperion)で、アルカンの大練習曲 op.76の引用が入り3分以上続く頭のおかしいぶっ飛んだカデンツァだ。日本公演の映像もある(https://www.youtube.com/watch?v=pIMzL2-4bjg/8:30あたりから)。あとは自作ジャズカデンツァを用いて全体にやる気がみなぎるデニスマツーエフBMG)、ラフマニノフカデンツァ使用し爆演系のレオニード・クズミン(Russian Disc)がお勧め。ただしクズミンのCD廃盤倒産で入手困難であり、今後他社からの再発が望まれる。

 第15番「ラコッツィ行進曲」は何よりもホロヴィッツ本人のいかれた演奏聴くべきだろう(古い音源なので検索すればすぐ出てくる)。音質は悪いが、聴く価値がある。昔ホロヴィッツ編曲版にチャレンジしている勇者を見つけていたく感動したことを思い出した(https://www.nicovideo.jp/watch/sm10176725)。

 なお、15番以降19番までハンガリー詩曲はあるが、晩年様式なのでこれ以上は紹介しない。

6. タンホイザー序曲(1849年出版

 リストドイツ宮廷音楽家として、新ドイツ派(当時のドイツにおける管弦楽の停滞(と彼らは考えていた)を問題視し、ロマン主義音楽再生を志す人々)の頭目的な存在だった。そのため、同じような立場にある人々、特に売れっ子とは言い難かったワーグナー作品積極的に上演・紹介したのだが、40年代以降ピアノ編曲もいくつも作っている。リストの最も有名なワーグナー編曲は「トリスタントとイゾルデ」の終曲(愛の死 S.447)だが、自分タンホイザー序曲が単独では最上作品だと思う。何よりも前期のオペラ編曲もの同様、豪壮無比な超絶技巧を聴かせてくれるのが良い。

 ちなみにリストの次女コジマは夫のハンス・フォン・ビューローワーグナーにとっては恩人)を裏切ってワーグナー不倫し、リスト激怒する(後に和解)のだが、自分マリーやカロリーヌやらせいたことだ。

 タンホイザー序曲の録音は意外とない。ユーリ・ファヴォリン気合いが入った演奏https://www.youtube.com/watch?v=xJYkouNnuwo)が一番良いのだが、CDは手に入りにくい(一応、ヴァン・クライバーンコンクールでの演奏があるらしいのだが・・・)。スタジオ録音が望まれる。前期作品の時に名前を挙げたロルティ(CHANDOS)も美しいが、技巧的には前者が圧倒的。実は、ワーグナー本人もピアノ編曲を作っているが(https://www.youtube.com/watch?v=KdXPFBcP1bQ/カツァリスのCD「ワグネリアーナ」に入っている)、リスト編曲と比べると一目(耳?)瞭然、どちらが音楽的に充実しているかは明らかである

7. 詩的で宗教的な調べ(1853年第3稿出版

 30~40年代から書かれている曲だが、やはり最終版になったのはこの時期。もっとも早く書かれた「死者の追憶」(第3稿第4曲)を聴くと、非常に調性が曖昧な曲で、30年代から既に晩年様式が準備されていたことが分かる。第3曲「孤独の中の神の祝福」はリスト敬虔さが音楽昇華された隠れた傑作。アムランが好んでおり、2回も録音している(ノルマが入っているMusic & Arts盤とソナタや「補遺」がセットになっているHyperion)。

 この曲の中で最も有名なのは、第7曲の「葬送――1849年10月」だろう。非常に暗い曲だが、タイトルが指す通り、ハンガリー革命で奮闘し、鎮圧され死んだ人たちのための追悼音楽

 全曲では先のユーリ・ファヴォリンが録音しているが、筆者は未入手。配信で聴けたかと思う。どうでもいいことだが、デミジェンコライブ録音(Hyperion/7番のみ)を聴くと、明らかに鼻歌で歌っていて面白いグバイドゥーリナシャコンヌでも結構はっきり聞こえる)。

 宮廷楽長としての生活の中でリストの前期作品の多くが音楽的に充実されたが、音楽界での軋轢劇場でのトラブルカロリーヌ身分を巡る問題で長くは続かなかった。そろそろ次の時代に進もう。

追記

 前期のところに、ベートーヴェン交響曲ピアノ編曲についてのコメントがあった(anond:20241212215414)。

 リストベートーヴェン交響曲を全曲編曲しているが、初版出版1865年で、時期的には後期にあたる。ただし、3、5-7番の編曲は1837年には出来ており、個別出版されていたようだ。リストピアニスト時代からベートーヴェン作品布教に熱心に取り組んでおり、その一環として作られた。ボンベートーヴェン記念碑建設のために多額の資金提供したりもしている(ちなみに同様に寄付を呼びかけるためにシューマン作曲したのが「幻想曲 ハ長調」だ)。

 リスト作品の中でも記念碑的なものになるが、コンセプトは幻想交響曲編曲同様なので泣く泣く割愛した。

2024-12-11

勝手に」暗号化されるってのを表に出したくてたまらなさ過ぎて

Microsoft Accountでログインした時点で紐づいてるからWeb回復キーはわかることは一切触れてないのが草

これでパソコンの人とかよく言えるなw

そもそもこれがわからないレベルの人がProをわざわざ使うかって話もあるんだけど

子供向け番組大袈裟挙動言動って全て「子供への配慮」に由来しているため欺瞞センサーオフにして楽しめるのがデカ

大人向けの一挙手一投足って言っちゃなんだけど計算されつくされてて隙間のない感じがすごく息苦しく感じる時がある

2024-12-10

とあるVTuberへの思いが一段落してしまった

2年前ぐらいから好きだった女VTuberがいるんだけど

の子が初めてのオフソロライブ大成功させたのを見て、なんか応援する気持ちが一段落してしまった。

 

別の解説系男VTuber配信見てたら

その女VTuber所属する箱の話題

「俺たちは、配信者がアイドルになって成功していく過程を見たかったんだな」って言ってて、そうだねって納得してしまった

その配信文脈的には『アイドル配信者になるのではなく、配信者がアイドルになるのを見たいんだ』ということだった気がするが

俺に刺さったのは『過程』という言葉だった

過程…、配信者がアイドルになる過程を見たかった…

 

じゃあアイドルなっちゃったら何を見ればいいんだい?

 

俺は社会不適合者が社会どん底から努力情熱大成するところを見たかったんだよなぁ

と思ってしまった

2024-12-09

おうちでお菓子を作る時に失敗しないために気をつけること

レシピ通りにクッキーを焼いてもベチョベチョの小麦粉の塊ができてしまう……そんな小学中学時代を経て、今では「小麦粉余ってるしなんか焼くか」みたいなゆるい社会人サンデーイカーになりました。

別に極めるつもりでもないけど自分家族がおいしく食べられるレベルお菓子を作りたい」、そのためには何より、失敗をしないようにするということです。

そのために私が気をつけていることを書き出してみました。

レシピ通りに「道具を」揃える

レシピ通りに材料を揃えるというのは基本なので守る人も多いのですが、道具は省略したり代用したりする人も多いのではないでしょうか?

私はそれで長らくスケッパーを「ゴムベラでええやろ」と買わずにいたのですが、初めてスケッパーを使ってみた時の衝撃。レシピは道具までレシピなのです。

つぶしが効かず場所ばかり取る道具もありますケーキの回転台なんて、ナッペ(スポンジにクリームを塗る作業)にしか使わないのですが、ないと絶対に綺麗なケーキは仕上がらないんです(n敗)。

どれを買うか迷ったら貝印のものおすすめです。

十分な作業スペースを確保する

お菓子作りは手際の良さが勝負といいますが、手際がいい人は単に器用なのではなくちゃんと準備をして、レシピに書いてある作業を行うスペースを確保してから臨んでいます最近やっと気づきました(n敗)。

最初に使うボウルを全部出して並べてみるといいかもしれません。私はキッチンキャスター付きのワゴンを導入して、作業効率が大幅に改善しました。

その工程の「理由」を理解する

「卵は常温にする」「小麦粉はふるっておく」「型の底を軽く打ちつける」など、お菓子作りでよくある工程についてちゃん理由を調べておきます。それによって加減や度合いを理解するスピードが早くなります(1回目から難しいと思います)。レシピに書いてある工程で「これは何のためにやるんだ?」と思ったことは何でも検索してみることです。

毎回反省会をする

上にも書きましたが、1回目から成功することは難しいです。さらお菓子作りの失敗は非常に複合的で、100%これが原因だと言い切れることのほうが少ないと思います。気温や湿度が高すぎた、混ぜ方が足りなかった、工程時間をかけすぎた…毎回納得いくまでWeb検索したりレシピ本を見返したりしながら一人反省会しています

SNSに上がっているきらびやかお菓子写真の裏には、数十、数百の失敗作の影があります。私はそれをベイクオフジャパンを観て知りました。

皆さんも失敗を正しく恐れて、楽しいイクライフを。

2024-12-07

anond:20241129115133

ワイは島忠の片隅で40%オフになってたどっち向きでもUSBが挿せるUSB付き電源タップつかってるやで

2024-12-06

PCの音量をオフにしないおじさん

職場にいるせいでずーっと「デン」「ピポン」「アッオー」「ビーッ」「テロローン」って聞こえてくる

うるさい

2024-12-05

Windows10終了までにi5-8265Uモデルどんだけ値段がさがるんだろ?

年初は3万切ってればまぁて感じだったのが2万円ちょっとが通常ラインときには10世代でも3万切るモデルとか出てきた。Windows10終了したら、こやつらが下限になる。

んでだ、ハ◯ドオフに大量に積み上がってる産廃ノートパソコンたちとか、有症譲渡会とかの産廃パソコン行方はどうなるんだろ?

2024-12-04

[]来季監督にゲーブ・ロバート氏が最有力 GKの獲得に動く

 オレオレFC来季監督アメリカ国籍のゲーブ・ロバート氏の就任が最有力であることが21日、関係者の間で分かった。交渉は順調で、あとは契約などの細部を詰める段階で、早ければシーズン終了後にも正式合意する。アメリカ国籍監督Jリーグ史上初めて。

 ロバート氏は、ポルトガル出身アメリカ国籍で、18年から22年まで努めたロサンゼルスFCではリーグ5連覇を果たすと、23からFCトランプ監督を努めた。クラブ多良初徳会長監督今季限りでの勇退を発表。攻撃的なサッカー信条で、オレオレFC幹部10月独自米国渡り招聘に動いていた。

 チームは現在暫定16位で、次節の広島戦次第で残留が決まる。就任が決まれば、シーズン終了後にも組閣や補強など25年シーズンに向けた動きが本格化することになる。また今季の泣きどころだったGKも今オフは補強する事が明らかになった。

2024-12-03

LINEネットワークエラーログインできなくなった

AdBlock一時的オフにしたらログインできた

お試しあれ(^o^)/〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Xの「本日最終日プレミアムが40%オフ」がガチうざいな

しばらく画面を放置してたらこいつが出てくる

2024-12-02

Chrome の売却、どうでもいい。Edge を使え

私は長い間、Google Chromeユーザであった。

君はとても素晴らしいブラウザであった。

どんなウェブサイトでも、瞬時に正しく表示してくれた。君が表示できないのであれば、それはWebサイトが間違っているか、あるいは世界中の誰にもできないことなのだと諦められた。

数年前までは。

この数年で急に何かが起こったわけではない。少しずつ、私が広告から距離を取る方法に慣れてきたのだ。

最初ブラウザ拡張広告ブロックするところから始まった。

ブラウザ拡張広告ブロックする方法は、たびたびウェブサイトレイアウト破壊した。無理もないことだ。

Webサイトオーナーにとってみれば、あるはずのものがなくなっているのだから

そのため、ウェブサイトの閲覧中にそういう気配を察して、ブラウザ拡張オフにすることもよくあることだった。

その気配を読めずに、このサイトぶっ壊れてる、と誤解してしまうことも本当によくあった。

そういうわけで、それほど安心して使えるものではなかった。

安心して使えないと言えば、ブラウザ拡張を使うと、ブラウザに尿辞されている全てのコンテンツを見られてしまうことになるので、センシティブサイトを見るときには止めるのが常識だった。

センシティブサイトというのは、まあ色々だ。特にログイン画面を開いて、パスワード入力した後、拡張有効にしたままだったことに気づいてドキドしたこともあった。

いま思えばそういうものは、だいたい杞憂であった。

ともかく、なにかドキドキするものであった。

それからしばらく経ち、広告ブロックするために DNS を使うようになった。

専用の DNSゾルバーを設定することで、広告関連のドメイン名解決できなくする仕組みだ。私はこれに感動した。

これによってブロックできる広告の種類が増えた。今まではブラウザ拡張を使っていた時は、ブロックできるのは基本的にはPCブラウザ広告だけだった。

DNSを使った仕組みを使えば、スマホブラウザに表示される広告はもちろん、アプリ内に表示される広告ブロックできるのだ。

導入した当初の感動は、今でも覚えている。

広告ブロックされるとそのスペースにグレー(グレーでなかったかもしれない。忘れてしまった)の四角が代わりに表示されるのだが、スマホブラウザウェブサイトを見ると、三分の一ぐらいがグレーだった。

自分がどれほど広告に慣らされていたのか自覚した瞬間だった。

それからまたしばらく経ち、Microsoft Edge に乗り換えた。スマホ版の Edgeデフォルト機能として広告ブロックができる。

今はそれを有効にして使っている。引き続きDNSを使った広告ブロックも併用している。

これでほとんどの広告ブロックできているし、広告の跡地にグレーの四角が表示されることも無くなった。

非常に快適なだけでなく、一周回って、古き良きインターネット、という感覚を味わえるので、特にインターネット中高年にはおすすめだ。

そういうわけで、もうスマホでは Edge がメインのブラウザになってしまったので、PC でもブラウザEdge を使っている。

Windows でも、Mac でも Edge を使っている。以前は全ての環境Google Chrome だったのだが、今は特にスマホ版のウェブサイトGoogle Chrome要求する一部のサイト吉野家サイトがそうだ)でしか使っていない。

一昔前、職場では IE しか対応していないウェブサービスを使うために IE を開いていたぐらいに老人の私にとって、今の Goggle Chrome は完全に昔の IE だ。

(そうはいっても、当時のIEよりは遥かにマシなIEではある。それは認める。)

何の話だったかからなくなったので、推しの子を見ることにします。

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