POP、個別インタヴュー・シグサワアオ編「人生の中での第三次性徴期っていうのかな」
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最年少ながら、ここ1番という大事なポイントでメンバーを鼓舞する勇気と力強さを持っているのが、「POPの青春担当」シグサワアオである。いまでも忘れられないのが、代官山UNITでの初ワンマンにおいて、カミヤサキ活動休止を聞いて崩れそうなメンバーを前に「泣くな!」と叫んだ瞬間だ。前回のインタヴューでも語られているように、イヌカイマアヤがPOPを辞めようか悩んでいるときに支えになったのもシグサワアオだった。POPの音源においても力強くまっすぐなヴォーカルが特徴的であり、彼女の芯の強さを示しているようである。
インタヴュー内で「本当に好きなものがないのが悩み」だとシグサワは語っている。嫌いなものもない。それはつまり、本当に好きなものがないんじゃないか、と話す。以前のインタヴューでも「なにか1つのことを長く続けたことがない」と語っていたが、そんなシグサワが「自分自身とはなにものなのか?」をみつけていく場所、それがPOPであり、まさに青春真っ只中なのだろう。そんな彼女の青春がPOPをよりドラマティックにエモーショナルにするのではないか。そう感じているのは筆者だけではないはず。
取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希
POPの2ndシングルを配信スタート!
POP / QUEEN OF POP
【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV、AAC、mp3 単曲 200円 / まとめ 800円
【Track List】
1. QUEEN OF POP
2. 走る!!
3. QUEEN OF POP(inst)
4. 走る!!(inst)
紙を見ると「指に刺さったらどうしよう!?」って思うっちゃうんですよ(笑)
ーーデビューから約9ヶ月経ちましたけど、アオちゃんは、いまのPOPをどう感じていますか?
シグサワアオ(以下、アオ) : サキちゃんはもっと前から考えていたと思うんですけど、グループのことも自分のことも前より深く考えていける余裕ができたんじゃないかなと思います。ちょっと前まではPOPを続けていくんだっていうことしか頭にない状態がずっと続いていて、本当にがむしゃらにやっていたんです。だからPOPを観て「必死な感じが伝わってきた」って感想はたくさんあったんですけど、POPのいいところはそこだけじゃないし、そこにとどまっていちゃいけないってことを最近より深く理解できるようになったなと思います。
ーーその行動の1つが、アオちゃんがTwitterで毎日発表している絵日記ですよね。
アオ : ミキは弾き語りをしていて、ユアはインスタグラムをしていて、マアヤはブログを始めて。私もみんなに私らしく何かを知らせることはできないだろうかと思ったときに、絵も好きだし、人からおかしいと思われるようなことを考えながら生きていることを、みんなに知ってほしかったんです(笑)。
ーーいつもどんなことを考えているんですか?
アオ : 妄想しちゃうんですよね。想像力が変な方向に豊かすぎて(笑)。これは私の昔からの個人的な悩みなんですけど、紙を見ると「指に刺さったらどうしよう!?」って思うっちゃうんですよ(笑)。
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ーーあははは。紙のどの部分が刺さるんですか(笑)?
アオ : 角の部分がシュッて刺さったらどうしようとか。あと、電車で上を向いて寝ちゃうのを最近直すようにしているんですけど、上を向くと喉が張ってる状態なんですよね。今、喉をサッてやられたら死んじゃうとか、変なことばっかり考えてる。
ーー傷がつくとか死ぬとか、怖いほうの妄想ばっかなんですね(笑)。
アオ : それだけじゃないんですけど、いろんなことを想像します(笑)。
ーーちっちゃい頃からそんな感じなんですか?
アオ : たぶんそうだと思う… ふふふ。
ーーそれを絵日記としてアウトプットしているわけですね。絵も昔から描いていたんですか?
アオ : ちっちゃい頃、1回絵をほめてもらったことがあって。取り柄がそれぐらいしかないっていうところもあって、ずっと描いていました。
ーーどんな絵を描いてたんですか?
アオ : 小さい頃は、好きなアニメのキャラクターから入った気がするんですけど、美術部に入っていたので、風景画とか鳥とかの絵も描いていました。本当に絵に興味を持ち始めたころは、ペンタブとかもお年玉で買って描いたりしていました。
大人になって忘れていた青春を思い出せるような感じを伝えたい
ーー音楽とか絵とかいろいろあると思うんですけど、1番最初に興味を持って、のめりこんだものって何か覚えてますか?
アオ : 私の悩みは、それがないんですよ。オタクの人とか分かりやすいと思うんですけど、誰か1人とかグループとか、1つのものをずっと好きでいるじゃないですか。私にはそういう思い出がなくて。だから、本当に好きになったものがないんじゃないかっていうのが最近の悩みで。好きなアニメとか、アイドルとか、その時に好きだったっていうのはあるんですけど、何かをずっと好きだったとか、ずっと続けていられたとか、そういう経験が人生の中で一度もなくて。それを思ったので、絵日記を始めたっていうのもあります。拘りがないんだなっていうのが最近わかった自分の悩みです。
ーー最近、そういうことを認識したんですね。
アオ : そうですね。別に誰かを好きとか嫌いとか、そういうのもあまりなくて。よくアニメのキャラの話をしていると、「この漫画の中のこのキャラ嫌いなんだよね」って会話があるじゃないですか。私は、そういうのが全く分からなくて。今まで「え、わかんないなー」と思って今まで生きてきたんですけど、よくよく考えてみたら、嫌いっていう感情がないっていうことは、好きっていう感情もそこまでないから嫌いにならないんじゃないかって。小学校の時とかに◯◯ちゃん!! って感じの喧嘩はしたことはあるんですけど、高校生とか中学生とか自分の意志で行動できるようになってから、一度も喧嘩をした覚えがない。あーダメなところだな…(笑)。
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ーー確かに人がこだわりを持っているのを見ると羨ましいですよね。
アオ : 最近、サキちゃんとかメンバーとも、POPというグループの中で、個別に際立つ部分だったり、キャラみたいなところを定めて、それを見せるってことを努力していくことも必要だよねって話をしていて。自分を見つめなおすタイミングなので、そこを考えてみようと思いました。
ーーそんななかで、自分の強みってなんだと思いますか?
アオ : っていうのを考えるうちに、全然拘りがなく生きてきてしまったのかなって思ったんです。
ーーそこに気づかない人もいるだろうし、気がついたのが早いんじゃないですか?
アオ : いやいやいやいや(笑)。
ーー前回のシングルでは「Alarm」の作詞をしていますよね。アオちゃんの1日の生活を描いたってことをライヴで言ってましたけど、どういう気持ちで書いた曲なんですか?
アオ : 歌詞を書くことになった時期が、POPに入って自分が変わってきたことが分かってきた時期だったんです。今まで普通の女の子として生きてきたのに、いきなりアイドルになったことで、心境の変化も悩むところもあって、それを書きました。あと、普通の生活だった頃が思い出せないくらいアイドルに染まっていたので、今までの生活がつまんなかったって言ったらあれだけど、戻れないくらい充実してるっていう思いを込めて書いたんです。
拘りがないんだなっていうのが最近わかった自分の悩みです
ーーアオちゃんはPOPの中で1番年下なわけですけど、要所要所でグループを引き締めることを言ったりしますよね。一番印象的だったのが、代官山UNITでの初ワンマンで、サキちゃんの無期限活動休止が発表された直後にメンバーに言った「泣くな!!」って言葉で。ああいうのはバッて出てくる感じ?
アオ : あの時は、ミキはサキちゃんをずっと追いかけてたから、私たちとは思い入れている気持ちが全然違うと思って。何か明るい言葉をかけて支えないと倒れちゃうというか、折れちゃう気がしたんです。全員がしんみりしていたら、お客さんも私たちも、サキちゃんが戻ってくるって信じる気持ちが途切れちゃう気がして、あの言葉が出てきたんです。
ーーそのままにしていたらダメになっちゃうかもって時に、とっさに言葉がでてくるんですね。
アオ : 自覚はないんです(笑)。
ーー学級委員長的なことを自然にしている。
アオ : 自分のしたいようにしてるだけで、この5人でPOPだから、折れちゃうのが嫌なだけで。うん。みんなを引っ張ってるっていうか、それだけなんですよね。
ーー自分がみんなの背中を押していくような性格だって思わないですか?
アオ : みんなを引っ張っていけるとか、みんなの背中を押すとかじゃないけど、私が思ってることを言うことで、ちょっとでも気持ちが明るくなったりポジティヴな方向にいけるなら嬉しいなっていう気持ちです。
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ーー普段歩いてたりすると、いろんな想像をしちゃうってことを言ってたじゃないですか? ライヴ中は、どんなことを考えているんですか?
アオ : ライヴ中は本当に全然周りが見えていなくて。見えてるんですけど、覚えていない。その場にいる全員と目を合わせたいってことをすごく思っていて。必死すぎちゃって覚えてないんです(笑)。その時は必死にいろんなことを考えてるつもりなんですけど、詰め込みすぎて、終わったあとに電車に乗ってお家とかに帰ってる時に「うん、そうだね」って思い出して。別人格になってる感じ(笑)。意識的には離れているのかなって。
ーー活動初期の5人と今のPOPでは、変わった部分ってあると思いますか?
アオ : 全然違うと思いますね。4人になる前の5人時代は、本当に何も分かってなかったなと思う。ただサキちゃんにくっついていただけだったなって。その時は必死だったと思うんですけど、自分の意志がなかったなあって思います。なりたい自分とか、ライヴ中にこう見せたいとかなくて、たのしいーっていう、ちっちゃい子どもみたいな感覚でやってたなって。
ーー4人時代を経て5人になった時に変わることができた。
アオ : サキちゃんがいない状態で、4人でどう見せたらいいかって考えることが必要になって。それは4人にとって、すごくいい経験だったなと思うし、キング・オブ・ポジティヴな考え方をすると、サキちゃんがいなくて、ずっと4人でやっていたとしても課題だったと思うので。それぞれ考えることができたのはとてもよかったなと思います。
ーー5人に戻って、サキちゃんとの関係性も自発的になりましたか?
アオ : 練習の時とか、ここはこうしたほうがいいんじゃない? とかサキちゃんも気軽にいってくれるし、私も言いやすいし、考えるようになったと思います。
ーーアオちゃんは、自己紹介の時に「青春担当」って言ってるじゃないですか。アオちゃんの考える青春ってどんなものですか?
アオ : なんだろうなあ。キラキラしてる感じが、ちょっとでも見てる人に伝わればいいなと思います。大人になって忘れていた青春を思い出せるような感じを伝えたい。青春って、そのことだけを考えているような真っ直ぐな感じがイメージあるので、私がステージにいることで、お客さんはその瞬間を全力で楽しむっていうことだけ考えてもらえるようなアイドルになりたいなって思います。
嫌なことも忘れちゃうようなそんなグループになりたいな
ーーPOPはどんなグループになっていきたいですか?
アオ : 道行く人に「POP、知ってる、知ってる」って存在になりたいし、すごい単純なことかもしれないけど、見てる人に元気を与えるグループになりたいです。キング・オブ・ポジティヴで、暗い気持ちの人もPOPのライヴで私たちと一緒に疲れて、楽しんで、嫌なことも忘れちゃうようなそんなグループになりたいな。
ーーシグサワアオの1番の強みってなんだと思いますか?
アオ : 笑顔… をライヴ中はすごい意識しています。
ーー笑顔でいることが強み?
アオ : この活動を始めたばかりの時に、お手紙で「アオちゃんの笑顔を見ると元気になります」って書いてくれた人がいて、それがすごい嬉しくて。そんなこと言われたことがなかったので、今まで。だから、ちょっとでも私の笑顔で元気になってもらえるならって思ってます。
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ーー200kmマラソンの時、僕も並走していて疲れて足が痛かったけど、アオちゃんの笑顔でポジティヴな気持ちになりました。すでに200kmマラソンも懐かしいですね…。
アオ : そうですね。
ーーあれから、もうすぐ1年経つんですもんね。
アオ : うそーーー!!! 信じられない!!
ーーこの期間は長かった? 短かかった?
アオ : 短かったです。1ヶ月くらいしか体験してないくらい。いろいろありすぎて、始めのころのこととか全然覚えてないなあ。感情の変化もすごくて。人生の中での第三次性徴期っていうのかな、ないですけど(笑)。
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OTOTOYの定期ライヴ・イベントにPOPが出演!!
nest20周年記念公演 オトトイのススメ! vol.5
日時 : 2016年3月29日(火)@TSUTAYA o-nest
開場 : 18:30 / 開演 : 19:00
料金 : 前売 : 2,800円 / 当日 : 3,300円(1drink別)
出演 : DE DE MOUSE / アカシック / POP
問い合わせ : o-nest
主催・企画制作 : オトトイ株式会社 / ATFIELD.inc.
連絡先 : ticket@ototoy.jp(担当 : 西澤)
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1. QUEEN OF POP
2. 走る!!
3. QUEEN OF POP(inst)
4. 走る!!(inst)
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