【連載】Episode67 NOW EMPiRE「6人でいるときのEMPiREは本当にかっこよくて強いもの」
WACKとavexの共同プロジェクト、EMPiRE。2021年11月に幕張メッセイベントホールにて開催したグループ最大規模のワンマン公演の模様を完全収録した映像作品『EMPiRE’S SUPER ULTRA SPECTACULAR SHOW』を2022年4月6日に発売し、4月10日からは全国8カ所を回るホールツアー〈EMPiRE DOPE MAGiC TOUR〉を開催する。そんな彼女たちの2022年初となる個別インタヴューを敢行。第1回はNOW EMPiREの声をお届けする。
最新アルバム『BRiGHT FUTURE』
INTERVIEW : NOW EMPiRE
グループ史上最大規模の幕張メッセイベントホールでのワンマンライヴが即日完売となりエージェント(※EMPiREファンの総称)たちとともに大成功させたEMPiRE。2月18日には公式フォトブック『EMPiREビジュアルブック ViBES』を発売するなど、ライヴ以外にも様々な魅力を発信し続けている。そんな彼女たちは2022年の始まりとともに、どのようなことを考えて活動しているのか? まずは、グループの中でもダンスの中心的存在でもあるNOW EMPiREに話を訊いた。
取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希
今まで見たことないメンバーの表情がたくさんありました
──EMPiRE史上最大規模となった幕張メッセイベントホールでのワンマンライヴ、振り返ってみてどんなライヴになりましたか?
NOW : EMPiREにとって、これまでで1番大きなステージということもあって、これからに繋がる大切なステージだと思っていたんですけど、当日のリハーサルでステージに上がっても正直、ここが幕張だって感じがしなくて。エージェント目線になってステージを見てみようってことで、メンバー全員で散らばって1番遠い客席からステージを見たんですけど、それでもまだ実感が湧いていませんでした。でも、本番が始まって客席にたくさんのエージェントがいるのを観たときに、私たちは幕張のステージに立っていてライヴが始まるんだという実感がやっと湧いてきました。自分たちのライヴは、メンバー6人に加えて、関わってくださっているたくさんのスタッフさん、そしてエージェントがいるからこそできるんだなってすごく感じました。
──360度すべてにエージェントがいるのはどんな光景でしたか?
NOW : 不思議な感じがしました。いつもは向かい合っているけど、その日は自分の後ろ姿や横からの姿もエージェントに見られているから、後ろを向いた瞬間も表情を意識して、どの方角から見てもかっこいいEMPiREとして立つことをすごく大事にしていました。
──360度でのステージということで、フォーメーションも作り直す必要があったり、ライヴ直前はかなりやることがあったのかなと思いますが、どんな準備をして臨んだんでしょう?
NOW : メンバー全員で振り分けて、各自フォーメーションを考えたんです。時間的に詰め詰めではあったんですけど、常に幕張のことを考えていたので、焦りもなく、楽しんで取り組めました。メンバー6人が同じ方向を向いて幕張に突き進んでいるのを練習から感じることができたんです。制作期間も含めてすごく楽しかったし、これからに繋がるものになるなってすごく感じました。
──ちなみに、NOWさんはどの曲のフォーメーションを担当したんでしょう?
NOW : 私は「S.O.S」と「Happy with you」、「ピアス」、「SO i YA」です。
──円形ステージでは6人が背を合わせて立つことが多かったですが、どういうテーマを持ってフォーメーションを作っていったんでしょう。
NOW : 360度のステージ上に六角形の形でメンバーが立っていたので、1曲を通して同じ角に同じメンバーが来ないよう頭を使って作るのが大変でした。あと、ずっと360度で踊っているだけじゃなくて、ところどころで1列になる瞬間も作りました。EMPiREは1列になった時のかっこよさがあると思うので、その瞬間も入れたりしました。
──ダンスとフォーメーションは、考え方としては別物なんですか?
NOW : 全く別です。フォーメーションは客観視が1番大事で、客観的に見て綺麗かとか、おもしろみがあるかとか考えることが大切だと思っています。自分的にはフォーメーションを考える力ももっと伸ばして行きたいなと感じました。
──逆にダンスには客観性はいらない?
NOW : 客観性も必要だけど、いかに自分たちが曲に入り込めるかが大事だと思うんです。もちろんお客さんが一緒に踊れることも大事だけど、自分たちがいかに曲を盛り上げられるかや、曲の世界観を表現できるかも大事だなと思っています。
──360度ステージで歌って踊ることに対して、実際どんなことを感じましたか?
NOW : メンバーが後ろにいて、お互いが背中を預けあっている状態なんですけど、5人の熱量や6人の意識が真ん中にギュッと来ているのを感じたし、あらためて360度ステージって6人で信じ合ってないと完成できないものだなって感じました。
──ライヴ中は他のメンバーがどうなっているかわからないんですね。
NOW : 分からなかったです。なので、本番でメンバーがどういう表情をしているかも映像を観て初めて知りました。
──実際、映像を観てどんなことを思いましたか。
NOW : 今まで見たことないメンバーの表情がたくさんありました。みんな、いろいろな顔をしているけど、この曲のこの瞬間はやっぱりこういう気持ちだったよねって、通じ合っているものが全部一緒だったことがうれしかったし、自分の表情もすごく楽しそうで幸せそうで。あらためて「NOW よかったねー、楽しかったね―」ってなりました(笑)。
──客席から見ていて、幕張メッセってすごく大きいはずなのに、もっと広いところでもできるんじゃないかぐらいに見えましたし、初めてやっているようには思わなかったです。
NOW : うれしい!
──NOWさんが加入前のマイナビBLITZ赤坂でのワンマンって会場がすごく大きく見えたんです。今回それを感じなかったのは、メンバーの積み重ねと自信が生まれたからなのかなと思って。気持ち的には不安みたいなものはなかった?
NOW : 不安はなかったです。去年の春ツアーぐらいから、自分たちに対しての不安とか心配要素が全くないまま進んでこれているので、成長できているんだと思います。
──EMPiREにとって次に繋がるライヴになったと思いますか?
NOW : ライヴが終わった後に涙を流しているメンバーもいたんですけど、「終わったんだ、ほっ」じゃなくて、「よし、次だ!」ってここから次に向かっていくことをパッと考え始めていて。そこが自分でもびっくりしたし、成長できているんだなと思いました。