【南壽あさ子】6ヶ月連続特集第1弾、コピーライター武田さとみとともに考える言葉への想いとこだわり
南壽あさ子がヤマハミュージックコミュニケーションズに移籍、7月から3ヶ月連続で配信リリースをしていく。第1弾楽曲は「エネルギーのうた(弾き唄い Ver.)」。これは2016年から始まった電力自由化に向けて東京ガスのエネルギーへの思いを綴り歌ったもので、〈人間にはなれないから、130年ずっとそばで支えてきた〉という言葉選びが印象的な1曲だ。OTOTOYでは本作をハイレゾ配信。そして、7月から12月まで月1で、南壽あさ子の魅力にさまざまな視点から迫る6ヶ月連続特集をスタートする。第1弾は詞を共作したコピーライターの武田さとみを迎え、言葉に向かい合う2人の考え方に迫った。
YAMAHA移籍1stシングルをハイレゾ配信
南壽あさ子 / エネルギーのうた (弾き唄い Ver.)
【配信価格】
WAV / ALAC / FLAC / AAC : 単曲 216円 / まとめ購入 2,160円
【Track List】
1. エネルギーのうた (弾き唄い Ver.)
2. エネルギーのうた (Piano Instrumental)
INTERVIEW : 南壽あさ子 × 武田さとみ
歌手とコピーライター。アウトプットの仕方は違えど、どちらも言葉を扱うことに変わりのない職業だ。「エネルギーのうた (弾き唄い Ver.)」は、そんな言葉のプロである南壽あさ子と武田さとみが共作で歌詞を書いた楽曲である。もともとは南壽のファンだった電通のコピーライター・武田がライヴ後に手紙を送ったことからはじまったお互いの関係。東京ガスのコマーシャル・ソングでありながら、普遍性を持ち長く歌い続けられる曲を書きたかったという想いのもと、どのようにして本楽曲は産まれたのか? 休日の午後、ゆったりとした写真撮影のあと、2人に話を訊いた。
インタヴュー : 西澤裕郎
武田さとみ
電通 / コピーライター・CMプランナー。
CM企画や広告コピーだけではなく、ストーリーづくりやラジオ番組の企画などにも携わっている。
“新しい風”も入れられたらなと考えてお願いしました(南壽)
ーーもともと南壽さんのファンだった武田さんが、ライヴに行ってご本人に話しかけたあと手紙を送ったことから、一緒に仕事をするきっかけが生まれていったそうですね。
南壽あさ子(以下、南壽) : 手紙と一緒に武田さんが関わったCM作品やショート・ストーリーが入っていて、すごくあたたかみがあって人の心情を短い時間の中で表現することに長けている人だなと思ったんです。一緒に何かをやりたいなと思って、まずはお互いどういう感覚を持っているか話をするところからはじめていきました。
武田さとみ(以下、武田) : ドライヴがてら話しましょうみたいな感じでしたよね(笑)。
南壽 : お台場でパンケーキを食べたり全然関係のない話をしながら、絵本が好きだったり小さいところの共通点から共有していきました。わたしの歌に対する想いも聞いてもらえていたので、仕事につながった時になめらかに入っていけましたね。
武田 : 私は最初、南壽さんのファンとして入っているので楽曲の制作現場が見えない状態だったんですけど、コピーライターとして入るってなったときに気持ちを切り替えて。どういう想いで曲を作ってるのか、どういうふうにアルバムを聴いてもらたいのかなどを話して、コピーを形成していったんです。
ーー南壽さんは制作チームのメンバーとじっくり関係を築いてこられてきたと思うんですけど、その中で新しく武田さんに参加してもらったことはまたなにか意味合いがあるのかなと思ったのですが、その点はいかがでしょう。
南壽 : 同世代の女性で、違う業種で違うものを普段見ている人と一緒に何かをしたかったんです。お互い別々の仕事をしていく中で、それぞれいろいろな部分で成長していって、また一緒になったときに仕事でそれを出し合って過ごしていく。そうすると、長くいい関係でいられるかなと思って。今後の活動の中で武田さんを必要とする時にはまたお願いするだろうなと思いますし、そういう風も入れられたらなと考えてお願いしました。
ーー武田さんはいろんなライヴに遊びに行っているとのことで、すごく音楽がお好きだということが伝わってきます。そのなかでも南壽さんと一緒にやりたいなと思ったのはなぜだったんでしょう。
武田 : 南壽さんの曲って、みんなが言うJ-POPとは一線を画したところにあると思っていて、聴いていて意志が見えるんです。自分が表現したいものとか、伝えたい世界観がある。最初『フランネル』を聴いたとき、声がすごく綺麗なことにびっくりしつつ、歌っている歌詞の内容が他の人にはないものだったので、どういう人なんだろう? ってことを知りたくなって。あと、平仮名と漢字をすごい大事にしていて、ここは平仮名で、ここは漢字で、と言葉の意味合いを考えながら歌詞を書いてらっしゃって。あまりそういう人を知らなかったのでますます興味が湧いてきたんです。
ーー南壽さんのなかで、漢字と平仮名の使い分けのルールがあるんですか?
南壽 : まず、使う言葉と使わない言葉のようなものが自分の中であって、現代的な言葉や流行り言葉、省略した言葉とかはあまり使わないですね。それは一時的な曲じゃなくて、後世に残していきたい意識があるからなんです。1人称2人称を漢字か平仮名にするかっていうのも、例えば2ndシングル「どんぐりと花の空」の中に〈きみを一緒に忘れていって〉という歌詞があるんですけど、全部平仮名になっています。それは忘れていくっていうことを表現したかったからで、歌に乗せれば全部同じ音なんですけど、歌詞カードを見た時に詞としてヴィジュアルで残したいなと思っていて。気づく人が気づいてくれたらいいと思っている部分だったので、言葉を職業にされている武田さんに気づいてもらって、手紙に書いてもらったのがすごく嬉しかったんです。
言葉を大切にしてる人はコピーをこういうふうに見てくれるんだ(武田)
ーー武田さんが最初にコピーを書いて南壽さんに渡したときは、さすがに緊張したんじゃないですか。
武田 : 最初は南壽さんのアルバムの初回限定盤と通常盤のコピーを書いたんですけど、ものすごい緊張したのを覚えています(笑)。
南壽 : えー! 全然そう見えなかったです。
武田 : その時はまだそんなに会っていなかったので、まだファンがコピーを出しているのに等しいんですよ(笑)。しかも南壽さんは言葉が好きで、言葉が書けちゃう人なので、いらなかったらどうしよう… って。緊張や悩みもあったんですけど、最初はそのコピーを読んだ人にどういうふうに感じてほしいのかを伺ってから考えていって。まずは手にとってもらえるよう、わりと商売気の強い言葉で興味を引くか、それとも南壽さんの作品につく言葉でもあるので、きちんと世界観を伝えて好きになってもらうか。どっちがいいですか、と話をしたら、世界観を伝えるほうがいいということだったので、その方向で案を詰めていきました。最終的に、初回限定版のほうが「ずっと、透明。」、通常版のほうが「風景が聴こえる。」というコピーに決まりました。
ーーその2つの言葉にはどのようにして辿り着いたんでしょう?
武田 : 南壽さんにとって初のメジャー・アルバムだったので、音楽への意志が込められているだろうなと思ったのと、南壽さんも仰ってましたけど「変わらなさ」があると思ったんです。時代が変わっても、南壽さんが歌う曲は変わったりしないんだろうなとファンの時から思っていて。原風景だったり、人間の失われつつあるけど失ってはいけないものを大事にしていて、それを守っていく意志もあるんじゃないかなと。濁ろうと思ったら簡単に濁れるし、透明でいることの方が難しい、でもそっちを選ぶんだ、というような意志をこめて「ずっと、透明。」と書きました。「風景が聴こえる。」は、南壽さんの歌ってすごく絵が見えると思っていて、それが心地いい。風が流れてるというか、水っぽいっていうか、風とか水とかと仲がよい曲という感じがしていたので、その周辺の言葉を探していきました。
南壽 : 実際、すごくたくさんのコピーを考えてきてくださったんです。これがコピーライターさんの仕事なんだ! っていうのを見せてもらった感動があって。そこにちゃんと理由というか、どの目線なのかっていうこともそうだし、私をまだ知らない人に知ってもらうにはとか、いろいろ広く考えられていて、私がどうしたいかっていうところに最終的には委ねてくれていたので、嫌な感じは一つもなくて。
武田 : よかったよかった。
南壽 : 人から何かを提供されたりするときって何かしら違和感が生まれがちなんですけど、全然そういうことはなくて。「ずっと、透明。」という言葉は自分の強い意志でもあるし、そういう音楽ですよってことを伝えてもいるし、いろんな意味が含まれてる感じも好きでした。 「風景が聴こえる。」っていう言い方も、音って聴くものだけどすごく風景や風が見えてきたり、多くの人に感じてもらえる部分がちゃんと帯になることで伝わるんじゃないかなと思いました。
武田 : コピーを見るのがすごい上手で「さすが!」って思いました。
南壽 : え! 見方なんてあるんですか?
武田 : ありますあります! コピーの良し悪しもあると思うんですけど、これはこういうことを言いたいから書いたんですよね? っていうのを汲みとってくれる人とそうでない人がいて。それは言葉を大事にしてるかどうかだったりするんです。言葉を大切にしてる人はコピーをこういうふうに見てくれるんだっていう発見と感動。発見というよりは、やっぱりそうなのかあ… っていうしみじみとした納得がありました。
南壽 : さっきわたしが言葉を書けると言ってもらえましたけど、実際は私が帯を担当することはできないんです。自分ではない誰かの、しかも歌を聴いて「いい」と思ってくださった人に、内側も見てもらった上で書いてもらえたので、わたしにはできないところをやってもらえて嬉しかったです。
短歌とか俳句に近い部分で作っていったような気がします(武田)
ーーそのように産まれたつながりが、今回配信の「エネルギーのうた(弾き唄い Ver.)」につながるのですが、これは東京ガスのラジオCMから発展してできた曲ですよね。どういう経緯で産まれた楽曲なんでしょう。
武田 : わたしは普段から東京ガスさんを担当させてもらっているんですけど、毎年ラジオCMを作っていて。いろいろなテーマがあって、その中の一つに電力自由化があって。これからの東京ガスはガスだけじゃなくって電気も扱うエネルギーの会社になりたいんだっていう話があったので、どういうふうに伝えたらいいかを考えて、歌をつくりたいと思ったんです。いい曲を作ればすんなり入ってくるんじゃないかなって。前から東京ガスさんのもっている雰囲気と南壽さんの世界観はきっと合うし、コラボしたらすごくいいんじゃないかと思っていたので、どこかでくっつけてやろうって狙っていたんです。それで勝手にラジオCMの歌の歌詞を書いて、南壽さんが歌ってくれるという勝手な妄想のもと、東京ガスさんに提案したらいいですねってことになって。それでさっそく南壽さんにご相談して、本当に時間のない中デモをあげていただいたんです。
南壽 : 最初、原稿用紙に書かれた手描きの文字をデータで送ってもらったので、ちょっと童心に帰ったような気持ちになったんです。「今日はなにになろう」ってところから始まって「明日はなにになろう」って繋がっていて、ちょっと小学生の作文みたいな雰囲気を思い出して。ただ、これに自分が曲をつけるってことを最初は考えられなくて。人が書いた詞に曲をつける経験がまだ乏しかったのもあって、どうしようっていうのがあったんですけど。コンセプトも含めてぜひやってみたいと思ったので、出先でトイピアノを使ってメロディを作って、帰った時に自分で録りなおしてデモを送ったら、すごく感激したっていうメールをいただいて。
武田 : デモがものすごくよかったんですよ。会社のデスクで聴いて、ばっと立って「これは大変だ! めちゃめちゃいい!」ってデスクでウルウルしてしまって。これでいきたいですって話を東京ガスさんにして、南壽さんに正式にお願いさせていただきました。
南壽 : 今回はCM用だったので曲の秒数が決まっていて、最初もらった歌詞だとどうしても入らなかったのと、聴く人にすっと入っていくように歌詞をもう少し短くしたいってことを伝えて、これだったら歌えるという形を作っていきました。東京ガスという会社が、同じことを一途に続けてきたところから新しいことを始めるっていうのはすごく大きなことで、そういう場面って人の人生にもあると思うんですよ。だからこそぜひちゃんと曲にしたいなと思って。
武田 : その後、60秒じゃもったいないのでフルver.作りましょうっていう話になって。実際に南壽さんに会社に来てもらって、どういう曲の構成だったらフル楽曲になるか打ち合わせをして。大きなコンセプトを話したときに、老若男女みんなの話なので、明らかに子どもだけに限定したり、大人たちに限定したりっていうのは避けようってことを決めて。みんながみんな自分の生活をちょっとは想像できたり、そこにリンクさせられるようにしたいですねって話をしたんです。
南壽 : Cメロで〈歩き疲れた日も涙流す日も〉っていう歌詞を書いたんですけど、歩き疲れたとか涙流すっていうのは大人の人にも当てはまるんですけど、大人の応援歌だけにしたくなくて。子どもが遊んで歩き疲れて帰ってくることも想像できる言葉を選んだんですね。仕事帰りとかに限定しない選び方はすごく意識しました。
武田 : 「疲れた」っていうと大人向けになっちゃうじゃないですか? でも「くたびれた」だったら子どもでも当てはまりますよね、って南壽さんが言っていて。なるほどー! と思って。そこから南壽さんの歌詞をもう1回見つめなおしたら、暗号というか意志が潜んでるところがあるなと思って。小説とかでもあるんですけど、なんとなくそこに行き着いた履歴が見える箇所があるんです。この表現はきっと何回か書き直しているんだろうなとか、そういうふうに見える時があって。そこだけ言葉の乗り方が違うんですけど、それは違和感ではなくて。ちゃんと光っていて機能しているからだと思うんですけど、それが南壽さんの歌詞にもある。ここだけ平仮名が急に出現している!きっとここには意志が込められているんだ! というような。そういう部分は一緒に曲作りをさせてもらう中ですごく感じるところがありました。
南壽 : いろんな考え方があると思うけれど、自分なりの「歌詞論」を話せる良いきっかけでした。共に詞を書くってことがはじめてだったので、とりとめがないというか、すごく楽しかったですね。
武田 : あーだこーだ言いながら一緒に曲を作る作業をしながら、言葉そのものについて考えていったんです。だから目の前の歌詞だけじゃなく、もっと大きい何かを突き詰めようとしている感じもあったりして、すごくそれがおもしろくて。音楽にある言葉遣いって、音数と言葉の組み合わせなんですよね。わたしが書いた歌詞を南壽さんにスタジオに入って歌ってもらうというありがたい経験があったんですけど、ちょっと音がはみ出ちゃうときがあって、これだったらいけるかなとか、ちょっと迫ってますねとか、短歌とか俳句に近い部分で作っていったような気がします。
南壽 : たしかにそうですね!
武田 : 5・7・5・7・7なんだけど、9字数も入っちゃっているから、ここはちょっと7で言い換えられないですか? っていうこととかをしたり。
南壽 : 言葉だけだとグッとくるけど、歌にのせると意外とはまりづらいということもあって。言葉を専門に考える武田さんと、それを音楽に変換するわたしの作業を何度もしていったんですよね。
武田 : 普段はそうやって何度も何度も行ったり来たりすることがないので、本当に刺激的でした。コピーも昔は雑誌のここの文章は300字、と決まっていてきっかり埋めることがあったんですけど、最近はそういう仕事があまりなくて、技術が失われている部分もあって。あと、曲が盛り上がってるところに同じく盛り上がりのある強い言葉を当てると重たくなるという発見もありました。音と言葉のバランスって広告でいうグラフィックに近いなとも思っていて。お母さんありがとうみたいな言葉があった時に、お母さんありがとうっていう絵が入っていると全然ダメなんですよ。そこにたとえば全然関係のない犬の絵とかがあったほうが、感じられるものに広がりができたり余白が生まれるみたいなことがあって。言葉と音もそういう関係性なんだなって学びました。
自分のことだと思ってはっとしてもらえる曲になったら1番嬉しい(南壽)
ーー東京ガスの歌でありながら、コマーシャル・ソングっぽくないっていうのも、そういう関係性に近いのかなと思いました。
武田 : 実際、そんなにコマーシャル・ソングを意識して作っていなくて。何かをすごく売らなきゃいけないとか、東京ガスって名前を覚えさせなきゃいけないってものではないので、ひたすらいいと思える曲を作ることが大切だと思って作ったんです。この曲をいいなと思ってくれた人が、同じイメージで東京ガスを結びつけてくれたなら、それが1番いいゴールかなって。
ーー南壽さんは「積水ハウスの歌」もライヴでも大切に歌っていますよね。いわゆるCMソングがコマーシャルという枠組みを超えて、大切にされているというのが印象的です。
南壽 : 「積水ハウスの歌」は、わたしにとってはじめてのCMソングだったんですけど、コンマ何秒で歌が入りきらず、全部で40テイクくらい録ったりしたんです。監督さんがクリックを入れず、テンポを決めないでやることにこだわりがあって、フリーにゆったりと聴かせつつ、実はすごくきゅっとした時間の中で歌っている演出にするため、何度も何度も歌い直したりとかもしたんです。
武田 : 素材一発ってことですね?
南壽 : そうですね。そういうおもしろさもあるし、長い間いろんな人に歌われてきたみんなが知っている曲を歌うっていう感覚で、すごく貴重な体験をさせていただきました。なによりライヴで歌うことでみんなが喜んでくれるっていうのが嬉しくて。今回の楽曲は長年歴史のある企業というところは同じなんですけど、わたしが歌を作るっていうありがたいお話で。だからこそ、会社がやってきたことや、コンセプトをしっかり掴みつつ、一般の人に伝わるようにするためにその人の生活にも置き換えられる歌であることを意識して作ったんです。そこにはひとつの使命感みたいなのもあるし、これがもっと広がっていって喜んでくれる人が出てきたらよりいいなと思いますね。
武田 : これは個人的なポリシーなんですけど、表現したいものがはっきりある人と南壽さんを引き合わせて掛け算になる場所を作りたかったんです。ラジオverのショートムービーを作ろうということが決まってから、今度は南壽さんと、大好きなアニメーション作家の若井麻奈美さんを引き合わせるってことをやりたくて。お2人とも、原体験や気持ちいいと感じるポイントが近いだろうと思っていたので、南壽さんの曲に若井さんがアニメーションをつけてくれたらさぞかし素敵だろうなと思って。このコラボレーションはわたしが一番うれしいんですけど(笑)。Twitterでこの二人が繋がったことを喜んでくれた方もいたり。こういうふうに、好きな人同士がつながって何が産まれるのかを見れるのは嬉しかったですね。
ーーお話を伺っていると、今回はとても幸せなコラボレーションという気がして、CM曲となるとどうしても宣伝臭がしがちなんですけど、そこともまた違うというか。
南壽 : 移籍第1弾の曲としてわたしにとっても歌詞がピッタリだなと思ったんです。わたし自身今日と明日を考えながら心機一転で一歩踏み出すところだったので、すごく自分のことを言っているような感じもして。いつも自分の曲が自分を予言しているようなことが起こるんですけど、今回もそういうところがあったのかなって。最終的には東京ガスのことを考えることにつながればいいなと思っているんですけど、自分のことだと思ってはっとしてもらえる曲になったら1番嬉しいなと思います。
武田 : ライヴでも今歌ってくれているんですけど、それって企業ソングの新しい形というか、これまでとはちょっと違う形のような気がしていて。作り方が違うからだと思うんですけど、そこに入ってる人間の意志が絡まりあって昇華されていっていると思うので、すごく引き算された企業ソングなのではと思っています。
南壽 : マネージャーさんもライヴで泣いたって言ってくれました。身近にいる人が喜んでくれるのはやっぱりうれしいです。
南壽あさ子の過去作はこちら
記念すべき1stアルバム
南壽あさ子 / Panorama
【配信価格】
WAV / ALAC / FLAC / AAC : 単曲 216円 / まとめ購入 2,160円
【Track List】
1. サンセット・サイドストーリー
2. わたしのノスタルジア
3. 少年たち
4. どんぐりと花の空
5. みるいろの星
6. それがいいな
7. パノラマライン
8. かたむすび
9. PASSWORD
10. ちいさなラズベリー
11. ペーパームーンへ連れ出して
12. やり過ごされた時間たち
金色に輝く築地本願寺でDSDレコーディング
南壽あさ子 / 南壽と築地と子守唄 〜南壽あさ子 at 築地本願寺〜
【配信フォーマット / 価格】
DSD(1bit/5.6MHz) + WAV(24bit/96kHz) : 1,080円(税込、まとめ購入のみ)
※南壽あさ子による手書きの歌詞カードを収録したPDFブックレットが付属
【収録曲】
1. 旅愁
2. 星のもぐる海
3. 500 Miles
4. 真夜中のスープ (オルゴール Ver.)
PROFILE
南壽あさ子
物心つく前から歌うことに心奪われた彼女は二十歳になり本格的に作曲活動をはじめ、2012年6月に「フランネル」でインディーズ・デビュー。 風景画家の祖父や70年代の音楽に影響を受けながら独自の世界観を生み出すその作風は、だれもが何処か懐かしい情景や心象風景を思い起こし、その透明感あふれる唄声とシンプルなピアノによって おおくの人の心を掴んで離さない。 2013年10月には「わたしのノスタルジア」でメジャー・デビュー、この曲が全国ラジオパワープレイを40局以上獲得しこの月の邦楽・洋楽OA回数1位となる。 ひとつひとつていねいに唄い届けることをモットーにし、 「Nostalgia」ツアーでは全47都道府県をまわり、赤坂BLITZにて 大成功のうち旅を完結させる。 2015年6月10日には待望のメジャーでのファースト・アルバム『Panorama』をリリースし、2度目の47都道府県ツアーを敢行。 同年12月には鈴木惣一朗(ワールドスタンダード)とのユニット“ESTACION(エスタシオン)”を結成、ファースト・アルバム『少女歳時記〈冬〉』をリリースする。 そして今年の4月から6月には自身初の春のツアー〈南壽あさ子弾き唄いワンマン “flora” tour 2016〉を開催し、全国16カ所を完走する。
その他にない声の魅力が支持され、積水ハウスシャーメゾンのCM「積水ハウスの歌」の歌唱、アステラス製薬の企業CM 「臓器移植をしたきみ」ナレーション、東京ガスのラジオCM「あなたとずっと今日よりもっと・エネルギーのうた」を担当するほか、 韓国・NCSOFTが運営する大人気MMORPG「ブレイドアンドソウル」の挿入歌や、累計200万本を超える大人気RPG「アトリエ」シリーズへの 楽曲提供など、幅広いジャンルで活躍している。