クセになるチグハグさと噛み合ったときの痛快さーーHauptharmonie、1stアルバムを先行試聴&プロデューサー・O-antインタヴュー
仲睦まじく行儀よく、音楽に遊ぶ5人組の「戦国時代を知らないアイドルたち」、その名もHauptharmonie(ハウプトハルモニー)。UK ROCK、SKA、GUITAR POP、ANORAK、EMO、BALKAN BEAT、BLUEGRASS、SHOEGAZER等を好み、2014年7月より活動をスタート。プロデューサーは、100% JAPANESE ROCK DJ & LIVE Party〈TOKYO BOOTLEG〉をオーガナイズするO-ant。これまでコンサートを中心に活動を行なってきたが、待ちに待った1stアルバムが完成!! OTOTOYではハイレゾ配信を予定。それに先駆け、全楽曲の1コーラス試聴とO-antへのロング・インタヴューで、本グループに迫った。
待望の1stアルバムをハイレゾ配信スタート
Hauptharmonie / Hauptharmonie
【配信形態】 FLAC、ALAC、WAV(24bit/48kHz)
【配信価格】 単曲 200円 / まとめ価格 2,200円
【Track List】
1. Freut mich! Wir sind Hauptharmonie.
2. 映ゆ
3. (the garden was alive with) all sorts of flowers
4. Tempting 10 Attempts of Temperance
5. ナイトプロポーズ
6. Ictus of Sun
7. My Tiny Baby
8. 瞬きのsummer end
9. ボウ
10. オブスキュアから愛を数えて
11. Calmmaze
12. ニコラウス・クノップ・プラッツ
13. ディスカバリー・クタイシ
14. Caterwaul
15. HER HERB'S HARVEST
16. Love likes a mille-feuille
ハイレゾについてはこちらから
INTERVIEW : O-ant(Hauptharmonie プロデューサー)
ようやくこの特集を公開できることに胸をなで下ろしている。Hauptharmonieを取り上げようと思い立ち、プロデューサーのO-antとメンバーのアイハラエミへ取材をしたのは今年4月のこと。しかし、このグループの実態を掴むことができず、取材を途中で断念することとなった。音楽の取材をはじめて10年近く経つが、途中で取材を断念するのは、はじめての出来事だった。その後、何度かコンサートに足を運び、O-antとも話を重ねてわかったこと。コンサートで披露している楽曲に対して、音源化されているのはシングル2作のみ、明らかにそこから先のステップに彼女たちが進んでいるのだった。聴ける楽曲がないことには、現状の彼女たちを捉えることはできない。アルバムが形づくられるまで時間をくれ、そうお願いし、ついに実現したのが下記のインタヴューである。Hauptharmonieというグループの一端が少しでも垣間見えたら嬉しく思う。
インタヴュー & 文 : 西澤裕郎
お好きな曲名を押して試聴しながらお読みください。
そろそろみんな黒に疲れたんじゃないの? 白どう? って
ーーできたばかりのアルバムを聴かせていただいて、ようやくハルモニー像が掴めた感じがします。どういうイメージの元、ハルモニーをはじめたんですか?
O-ant : そもそもはJUDY AND MARYなんですけど、女の子が歌っているロックが今なお非常に好きで。ただ、ここ3年くらいを見ると女の子がロックをやる=ラウドっていう趨勢が否めず、アイドルでロックってなるとBABYMETAL、BiSみたいな激しさ重視、僕の中でのイメージ・カラーは黒なんですよ。でも相反して白いロックはないなと思って。僕はBen FoldsとGuille Milkywayが大好きで、Weezerみたいな90年代のパワー・ポップや、言うならフジロック嗜好なんですけど、そういう音楽のリバイバルが来るんじゃないか、そろそろみんな黒に疲れたんじゃないの? 白どう? ってタイミング、勝算があるかなと思ったのが大きいですね。
ーー2曲目の「映ゆ」は抽象的なギターと、それに反する今っぽいドラムのリズムの対比が面白かったです。それこそフリッパーズ・ギターとかを連想するギター・サウンドだなと思いました。
O-ant : これはハルモニーで4番目にできた曲なんですけど、それまでの3曲がSKA続きだったから、ここらで王道な歌モノっていうか、耳障りのいいシングル曲を作ろうと思ったんですよね。ギターに関してはCOALTAR OF THE DEEPERSとかthe band apartをイメージしたかな。これ、デモを含めて過去に2回録っているんですけど、なんかエンジニアさんが小奇麗にまとめてくれちゃうんですよ。でも、直さなくていい、音ももっと潰してくださいって伝えて、最近のロキノン系の音っていう解釈で作っています。コードはシンバルズをオマージュしてるけど、存在感はルミナス・オレンジとか、ああいう感じがいいかなとか思ったりもして。
ーーたしかにアルバム全体的にthe band apart感は感じますね。バンアパがやろうとしていることって、オルタナティブって言葉とも違って独特ですからね。
O-ant : ずっと好きですバンアパ。「映ゆ」を作曲してくれたのはMarmalade butcherのnienu君っていう、凛として時雨とか残響レコーズの流れを汲んでるといわれる20代のインスト・バンドなんですけど、今っぽいドラムっていうのはそういうところで感じたのかもしれないですね。その次の「(the garden was alive with) all sorts of flowers」の編曲も彼で、30代の僕からしたら90年代V系オマージュ、ラルクな元ネタが、進むにつれやはり今っぽくなっていくのも面白かった。
ーーこれはハルモニーのキラー・チューンといってもいいと思うんですけど、SKA曲「Tempting 10 Attempts of Temperance」の作詞作曲はあーりーさん(O-ant)なんですね。
O-ant : はい。初コンサートからやり続けてる曲です。これは上手いこと作ったなと思ってます。ラフをパパパと僕が打って、SaxをKAGEROのRuppa君が吹いてくれてます。Dancehall CrashersやThe Meow Meowsエッセンスもそうですし、歌詞と振り付けにはBiSの要素も入っていて面白くないですか?
ーーほんとだ! 歌詞の引用があって、しかも「nerve」って単語まで入ってますね。
O-ant : 地下アイドルってみんな「nerve」のカヴァーをするじゃないですか? それもなんか芸がないし、ちょっとトンチを効かせたリスペクトをしてみたいなって。
ーー全曲、そういうモチーフがあるんですか?
O-ant : わりとありますね。DJだから、いい意味でも悪い意味でもパクっちゃう(笑)。あれとこれがマッシュアップした曲があればいいのになっていうのを想像しちゃうんですよ。
ーー14曲目の「Caterwaul」はスカコアの要素が強く、13曲目の「ディスカバリー・クタイシ」もSKAですね。スパイスとしてSKAが活きていますね。
O-ant : SKAの中でも「クタイシ」はバルカンを意識したし、5曲目の「ナイトプロポーズ」はラヴァーズっぽいし、よく聴くと「Caterwaul」にはCryptopsyネタが隠れてたり、色々やってますけどね。
あの子たちが結果を出せないまま解散した時の歌なんですよ
ーー6曲目「Ictus of Sun」はbananafishの角川さんが作曲していますが、この曲は瑞々しいギター・ロックですね。UKロックっぽいというか。
O-ant : これはもう… Weezerを(笑)。bananafishの2ndの中盤からの流れがすごく好きで、なかんずく彼のギターの音がいいんですよ。彼に弾いてもらったらイメージ通りのものができるだろうなと思ってサンプル投げてみたら案の定、音像が同じ景色を見てるなっていうのがすぐわかって、信頼して1曲頼むわってお願いしたんです。
ーーてっきりUKロックが根底にあるかと思ってました。そこまでWeezer感は分からなかったですけど。
O-ant : ほんとですか? わざわざタイトルに「Sun」まで入れて露骨にしたつもりなんだけどな(笑)。これはコンサートでまだやったことない曲ですけど、スルメ曲に育ってほしいな。
ーー次の「My Tiny Baby」はストリングスが入っていて、DovesとかCOLDPLAYのような壮大なロックを感じました。
O-ant : 作曲は、バンドじゃないもん! とかでも書いてるミナミトモヤ君なんですけど、最初はドEMOで注文したんですよ。MineralとかAmerican Footballみたいな曲をやってくれって。なのに、なんでこんな感じになったんだろう(笑)。アイドルを意識してきてくれたのかな? プロだからな。でも壮大で他とカブらずいい立ち位置に収まりましたね。初の全英詞だし。
ーー「瞬きのsummer end」は、サビの感じなどから、現行の若手ロック・バンドの勢いを感じる楽曲ですね。
O-ant : え? そうですか? この曲はfifiの坪井が作ったんですけど、彼もドEMOの人間なんですよ。クレジットもないようなCD-Rを「あーりーしゃんの好きなEMO16曲入れてきました!」つって渡してきて。PCで取り込んでもタイトル出てこないような男(笑)。めちゃめちゃヲタク。3曲サンプルが上がってきて、その中には当初の希望であるThe Appleseed Castみたいな、7分かけて一つの物語を作るみたいなスロー・バラードがあったんですけど、今回はこっちの方を先にやろうって作りました。なにをモチーフにしたって言ってたかな…。
ーーゲットアップキッズとかプロミスリングとか、そのあたりですか?
O-ant : そうだ、プロミスリングって言ってた。俺、聴いたことないけど(笑)。
ーー9曲目の「ボウ」は、EMOとかSKAとはちょっと違う感じですね。
O-ant : アルバムの中では一番異色かもしれない。これはUNCHAINのギター佐藤君が書いてるんですが、15曲くらいのサンプルの中から、ヴォーカルのマスオちゃん曲とこの曲が残って。ハルモニ-として新境地の曲を優先しようと思い、こっちを選びました。
ーー歌詞はあーりーさんですよね? 韻を踏んでいて、おもしろい歌詞ですね。
O-ant : サザンオールスターズを意識しました(笑)。ってかモロ言うとストロベリー・パスの「Woman Called Yellow Z」を(笑)。タモリ倶楽部の空耳アワーで〈おま○こやろうぜ〉って聴こえるネタが流行ったじゃないですか? そんときAmazonでCDを買ったキリだったのがまさかここで活きるとは(笑)。下ネタっていうか、そもそも歌詞がちょっとキテるんで。ジェフリー・ダーマーとかチカチーロとか出てくるし、ほんとはヴァギナとかまで入れたかったんですけど(笑)、さすがにアイドルだしちょっとダメだなってことで。
ーー「Woman Called Yellow Z」は、近田春夫さんの投稿ですよね(笑)。最高ですよね。あーりーさんは歌詞を書くうえで、なにか決めてることとかあるんですか?
O-ant : 基本的に僕の体験か夢想を歌ってます(笑)。僕の書きたいものを書いている。けど「瞬きのsummer end」とかはバッドエンド、あの子たちが結果を出せないまま解散した時の歌なんですよ。
ーー未来の歌っていうことですか?
O-ant : 未来から今を見ている。みんな性格いいし、内弁慶で優しい子たちなんですけど、慣れ合いになっちゃって、お互いに殴り合えないまま進んでしまって「なんか楽しかったけど解散かー」「あの時もっと一生懸命やってれば違ったのかなー」って、呆然と茫洋と過去を振り返っている曲です。
ーーなんでそんな皮肉めいた歌詞を書くんですか(笑)?
O-ant : そこにないものが好きなのかな。ピカレスク・ロマンというか、今がどうこうっていうよりは、あの時楽しかったとか憧憬とか。EMOってそういうイメージがあるし。あんま英詞わからんけど(笑)。
ーーそういう儚さを、自分たちのグループに当てはめて書いている。
O-ant : だから、超皮肉ですよね。サビの〈アクセルを踏んだのは僕だけど 君だってブレーキはかけなかったじゃないか〉って歌詞がアルバムの中で一番気に入ってるフレーズです。
「好きだよねー、白いのが。売れないぞー」って(笑)
ーー「オブスキュアから愛を数えて」を書いている、つるうちはなさんはどういう方なんですか?
O-ant : それこそ8年くらい前は、がんがんライヴ活動をやっていた子なんですけど、ピュアゆえ気難しいところもあって筋通ってない相手とすぐ喧嘩しちゃう子なんですよ。TOKYO BOOTLEGで初めてライヴ出演してもらったのは彼女で、しばらく会ってなかったんですけど、去年再会したんですね。本人も作家としてやってく方向だって話してくれるし「楽曲提供を始めてるから聴いてみてー」って言われて。聴いたらしっかりやってんじゃんと思って、曲を作ってくれってお願いしたんです。今作には合計3つ、彼女の曲が入ってます。
ーー「Calmmaze」もおぼろげな感じの曲ですね。
O-ant : 作曲・編曲はYamagata Tomoya君っていう、I HATE MONDAYSってモータウン・ビートとかが得意なバンドをやってて、ハルモニーの洋フレーバーを担ってもらうには適任中の適任でしょうと。Trashcan SinatrasとかCamera Obscuraとか、行ったことのないグラスゴーをイメージしつつ実際は三重県の伊勢中川って駅を思い浮かべながら歌詞書きました(笑)。
ーー続いて12曲目の「ニコラウス・クノップ・プラッツ」。これに関しては掴みどころが分からなかったんですけど、どういう方向性で作った曲ですか?
O-ant : Paul Wellerに「ソリッド・ボンド・イン・ユア・ハート」っていう曲があって、ジャムの後期とスタイル・カウンシルと2パターンあるんですよ。僕はジャムの「Extra」に収録されてるバージョン、特に間奏がめっちゃ好きで、それが頭にありました。あとBoo Radleysのアレ。
ーー「ニコラウス・クノップ・プラッツ」ってどういう意味なんですか。
O-ant : 子どもの頃に住んでいたドイツの、最寄り駅の名前です。サンタクロースが降りる駅っていう意味で、この言葉いいなと思って、最初はグループ名にしようと思っていたくらい。
ーーあーりーさん、結構ロマンチックですよね(笑)。
O-ant : 昨日、渡辺淳之介にも言われました。「好きだよねー、白いのが。売れないぞー」って(笑)。
ーーあははは。汚れのないものが好きなんですね。
O-ant : だから、あまり性の匂いとかもさせたくなくて。例えば、街は戦争なんだけど、ちょっと外れた村でなにも知らないで育っている少女たちが、全てが終わった後にポッと村から出てきて、こんなことになってたんだってことに気がついて、私たちの音楽を聴いてよ、癒やすよ、っていうのとかいいなって。
ーーたしかにハルモニーの印象ってそういうところありますね。お花畑みたいというか。15曲目の「HER HERB'S HARVEST」でちょっとアイドルっぽい曲がはじまったなと思ったんですけど、これはどういうイメージがあるんですか?
O-ant : これはメンバーが卒業していく時に必ず歌う歌を作ろうと思って。モーニング娘。の「Never Forget」みたいな(笑)。実はメンバーの出会った日からこの1年間のことを書いてるんですよ。
ーー〈出会った2月は大雪の日〉とかも事実ですか?
O-ant : まさしく。電車が止まっちゃって、顔合わせに来れない子もいて。去年の2月でした。
ーー歌詞の中に、グループの物語を落とし込んでるんですね。ハルモニーって、土地性とかあんまりないですよね。東京って感じでもないし。
O-ant : そっか。日本をイメージして書いてる曲ってあんまりないからかなあ。
ーーそれこそ架空の村で、世の中のことを知らないで育ってしまったような。
O-ant : そう、ちょっとアニメっぽいですよね。日本じゃないし、変な話、「進撃の巨人」みたいな世界(笑)。
派手なトピックは作らない、脱がない、暴れない
ーー言ってしまえば、ハルモニーはファンタジーの世界みたいなイメージがあります。
O-ant : でもここ、難しいんですよ。ギリギリの住み分けがあって、例えば衣装にしても花柄だとか、全員お揃いではない。ロマンチックなんだけど、ゴシックにはしない。あくまでヨーロッパなんだけど実際にいそうっていうか。町娘であって、王妃じゃないぞってところ。いなそうでギリギリいるだろうっていう普通の人なんですよね。コスプレじゃないよ普段着でもイケるよっていうギリギリのところにいたい。
ーーとなると、ガッツリ、アイドルって感じでもないですよね。
O-ant : そうですね。JUDY AND MARYのYUKIちゃんよりも、今のYUKIさんっていうか。YOUさんの存在も素敵だと思います。バッキバキのアートの手前の土感が大事、ネイティヴでナチュラルな自然素材でやってる感を出していきたい。
ーーそれは、あーりーさんの女性観が影響しているんですか?
O-ant : あの子たちを見ていて思うことなんですけど、僕は若い頃、あまり世間体のよくない生活を送ってきて、いろいろ汚いものを見たから、その上で今すごく純粋なものを一周回って好きになれてるなって思うんです。ただそれは男だから取り返しの着く傷跡も勲章みたくなるけど女の子は、例えば経験人数が増えるほど価値が減るじゃないですか? 一般的にね。女の子には汚れてほしくない。うちの母はとても純粋な人なんですけど、本当に温かい家庭に産まれて、いい人と出会って結婚してっていう。そういう人生があってもヤジを言われることじゃないと思うんです。どん底を見ないと頂点はわからない、みたいなのは女の子は知らなくてもいいんじゃないかと。汚れ仕事は男がやるよ、と。
ーーいまは、世相的に女性も強くならないといけない時代じゃないですか。タフな時代の中で、ハルモニーみたいな存在が逆に際立つのかなって気もしますけどね。
O-ant : 女性は女性らしくあってほしいし、それは仕事に出ることが悪とかではないですよ? ただ、殊勝さ謙虚さ奥ゆかしさ、人を出し抜いて自分が上がってくとかじゃなくて、ただ純粋にまっとうに頑張って行くってことをグループの活動として出したいんです。だから、派手なトピックは作らない、脱がない、暴れない。人類が積み重ねてきたであろう道徳に従ってやっています。
ーーそこはハルモニーの明確なコンセプトだと思います。そして、アルバムの最終曲に「Love likes a mille-feuille」を持ってきたってことは、終わりにふさわしい曲だと思ったわけですよね?
O-ant : いや、これぶっちゃけボリューム的には15曲目で終わっててもよくて半分ボーナス・トラックというか。人気あるんですよこの曲。レズビアンの三角関係の歌なんですけどね、高校生ぐらいの女の子2人が1人を取り合うんですけど、その負けた側の話。
ーーあーりーさんの中の理想をファンタジーにしきらないで音楽を軸に現実化させていると思うんですね。これって、例えば同人誌とかで表現してもいいわけじゃないですか。
O-ant : なるほど。二次元を三次元でやってるってことですよね。
ーーそうそう。1曲目のインタールードのセリフなんかアニメっぽさを感じるんですけど、あれはなんて言っているんですか?
O-ant : 「フロイトミッヒ! ヴィージントハウプトハルモニー」って言ってます。「ごきげんよう、私たちがハウプトハルモニーです」って意味で、1st ep.のタイトルであったり、コンサートでの挨拶の決め文句になってます。
ーーこのアルバムを作ってみて、メンバーはどういうことを言っていますか?
O-ant : 昨日渡したばかりなんでどうなんだろ。理解してないだろうなあ。それこそ「サマーエンド」の意味も然りだし、そもそもメンバーがわからない単語が多いと思うんですよ。けど、例えば「跼(せぐくま)る」のように、実際に辞書に載っているけどあまり使われることのない訓読みだったり、こういう言葉もあるんだって日本語が辞書から掘り起こされたら温故知新だし、メンバーが辞書をひく癖を付けたいですね。本を読みなさい、映画も観なさいって言ってます。してくれないけど(笑)。僕が若い時に読まなかったから。僅かな才能とノリだけで生きてきたけど、あとあと苦労するぞっていうのをわかってほしい一心。もう親っすわ(笑)。
ーーでも、お父さんでもないんだよなあ。お兄さんって感じがしますね。
O-ant : 父であり、彼であり、兄であり、みたいな(笑)。
ーーあははは。譜割りも全部あーりーさんが決めているんですよね。
O-ant : です。みんな上手じゃないけどユニゾンはほとんどやりません。コンサートは生歌勝負、オケのかぶせもほぼ、98%なし。声がみんなバラバラで面白いなと思っている。クセになるチグハグさと噛み合ったときの痛快さを意識してます。ゆくゆくはね、「3年後にはこのグループなくなるんだから勉強しときなさい、練習しときなさい。そのあと俺はいないんだから、どうやって1人で飯食ってくのか、残りの50年間知らないぞ」って伝えてるんで、もっと頑張ってほしいですけどね。
ーーあくまでも、あーりーさんの中ではグループが終わることを前提に、いまの時間を儚く形にしている感じがありますね。ハルモニーをずっと続けていきたいとは思わないんですか?
O-ant : それはもう売れることだけが手段でしょうね。そりゃ年を取ってもこいつらとやっていきたいですよ。YUKIさんやYOUさんみたいな、そういう素敵な女性になって欲しいなって思うし。どちらも若い頃ヤンチャしてはったっぽいけども(笑)。
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LIVE INFORMATION
ハウプトハルモニー結成1周年ワンマン・コンサート
2015年7月17日(金)@渋谷TSUTAYA O-WEST
料金 : 前売 3,000円 / 当日 3,500円 / 女性割チケット 2,000円(+drink order)
時間 : open 18:30 / start 19:30
出演 : Hauptharmonie
問い合わせ : TSUTAYA O-WEST
PROFILE
Hauptharmonie
仲睦まじく行儀良く、音楽に遊ぶ5人組の『戦国時代を知らないアイドルたち』。
UK ROCK、SKA、GUITAR POP、ANORAK、EMO、BALKAN BEAT、BLUEGRASS、SHOEGAZER等を好む。
読みは『ハウプトハルモニー』、意味は『主要和声』。
Wir spielen die universale Musik, die nicht bis zur Zeit beeinflusst wird.
(私達は、時代に影響されることのない普遍的な音楽を奏でます。)
>>Hauptharmonie official website