作曲家、編曲家、そしてピアニストの中島ノブユキの3年ぶり3作目となる『メランコリア』。クラシックやジャズに留まらず、ボサノヴァ、アイリッシュ・トラッド等も往来し、こだわったピアノの音色が、恐ろしく美しく響く名作の誕生だ。北村聡のバンドネオンと中村潤のチェロがベーシックを支え、畠山美由紀や高田漣等の豪華ゲスト人が彩りを添える。これ程個性的で、こんなに気持ちの良いサウンドの波はあっただろうか? 『メランコリア』を創り上げた中島ノブユキとサウンド・エンジニアを任されたokuda supa [studio MSR]の両名に、名作が出来るまでを聞いた。
インタビュー&文 : 飯田仁一郎
映画『人間失格』の音楽を担当し、その動向にますます注目が集まるピアニスト/作編曲家、中島ノブユキ待望の3rdアルバム『メランコリア』が、オトトイのDSD第4弾として配信スタート。
中島ノブユキ / メランコリア
【Track List】
01. Overture / 02. 忘れかけた面影 / 03.プレリュード 嬰へ短調 / 04. プレリュード ホ短調 / 05.カリニョーゾ バンドネオン組曲 —ジ・エッジ・オブ・タイム— / 06. l トッカータ / 07. ll アリア / 08. lll フーガ / 09. 子守歌 / 10. In A Mist / 11. メランコリア / 12. プレリュード ロ短調 / 13.シーベック・シーモア / 14.アダージェット 『交響曲第5番より』
【参加ミュージシャン】
畠山美由紀(Vocal)、伊藤ゴロー(Guitar)、高田漣(Guitar)、桜井芳樹(Guitar)、北村聡(Bandoneon)、徳澤青弦(Cello)、中村潤(Cello)、太田美帆(Vocal)、CANTUS(Chorus)、青木タイセイ(Trombone)、塩谷博之(Clarinet)、芳垣安洋(Drums) 他
【アルバム購入特典】
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INTERVIEW 〜中島ノブユキ × okuda supa [studio MSR] 〜
——今回の『メランコリア』のレコーディング方法を教えてください。
okuda supa(以下 okuda) : 各楽器はセパレートで、一番広いメイン・ブースにピアノ、他のそれぞれのブースにバンドネオンとチェロ。これが今回基本の編成でした。
——基本的には一発録りですか?
okuda : ベーシックは、基本的には一発録りですね。
中島ノブユキ(以下 中島) : でも、ダビングで録ったのって殆ど無いんじゃない? 弦をダビングしたぐらいだよね。単純にスケジュールの問題もあるので、アンサンブルとしての弦は最終日に来てもらってダビングしたんです。チェリストがソロで参加している時は一発録りで、その後ろにアンサンブルとして弦が入る場合はダビングみたいな。なぜ今回一発録りが出来たかっていうと、核となるピアノ、チェロ、バンドネオンで演奏することは、この編成での演奏も今までも多かったから慣れてたし、その3人であれば一発録りで出来ると思ったんです。
——その演奏してきたというベーシックな部分は、ライヴで鍛えてきたのでしょうか?
中島 : そうですね。最初に譜面渡して、せーのでやれる様なスタイルの曲じゃなかったので、少しづつ曲を温めていって、録音に向かった感じですね。収録曲も半分はその3人でライヴでやってきた曲だったし。
中島 : 大体3日間ですね。
——!!!
中島 : 大体って言うか完全に3日間ですね。タイトですけど、前作『エテパルマ』も前々作『パッサカイユ』も大体その位の時間だったから様子が分かってたかな。
——前回も前々回もokudaさんがエンジニアをされていたんですか?
中島 : いや。まだその頃はokudaさんと知り合ってなかったですからね。今回が初めてなんです。okudaさんにエンジニアをお願いした理由は、エンジニアを誰にしようかと話合ってる時に候補の中にokudaさんの名前があって、音源も聞かせてもらって、凄く良いねってなってお願いしたんです。
——オファーが来て、okudaさんはどう思いました?
okuda : 嬉しかったです。中島さんの作品は愛聴盤でしたから、是非とも! と熱望してました(笑)。
——どんなレコーディングでしたか?
中島 : とにかく日数的にはタイトだったから時間としては濃い時間だった。ずっとレコーディングしてた感じ。最終日は朝の10時に始まって終わったのが次の日の朝10時だったから(笑)。とにかくテンションは高かったよね(笑)。
okuda : 高かった高かった(笑)。
中島 : 音楽がそんな熱狂的な音楽じゃないから、よくあの長時間をテンション保ってやれたなって思いますけどね。
okuda : テイクを何度も重ねて微調整していくような感じだったから、一発録りだけど、テイクはかなり多く録ったと思いますね。バンドネオン組曲では普通のアンサンブルの音にしたくないという事でチェロを変則的な配置で演奏したり、中島さんの発想でどんどん曲がアープデートされていきました。
中島 : マイキングとかも今回は面白かった。マイクも初めて見る様な位置にセッティングしてたし、丸いアンビエント・マイクがあったり。
okuda : あれは、T.H.E.のBS-3Dですね。ダミー・ヘッド・マイクとは少し違うんですが、近接効果が好みなんです。ダミーヘッドって人間の耳に近いだけあって、左右が強いんですけど、これは360度均一に録れる感じですね。SEとか森の音とかに使われることが多いマイクです。
中島 : マイキングってエンジニアさんによって違うのは当たり前なんだけど、今回は面白かったな。基本的にはokudaさんに全部おまかせでお願いして、ピアノのサウンドに関しては、レコーディングの初めにディスカッションして決めましたね。
okuda : 作品での中島さんのピアノは、ファースト・アルバムの印象が強くて、ロー成分とかリバーブの感じとか、華やかな音の印象で、今回はずっと聞いていられるような音にしたかったんですね。音をあげて聞きたくなる感じ。レコーディング初日は、探り探りでしたが...
中島 : okudaさんは初めにイメージを作ってきてくれて、そのイメージは、自分の今回のサウンドの方向性とは違うものだったので、そこをどう2人で重ね合わせていくかみたいな所がとても面白かったですね。色々な音の試みをしてくれる人だったので、音楽の試行錯誤がとても面白かった。
——ミックスはどんな感じにしたんですか?
okuda : ミックス作業に入るまでに、中島さんの思うサウンドを感覚的に知りたかったので。ラフ・ミックスの段階で中島さんに「ここは、ああしてこうして」っていうのを言葉ではなく、僕からは音だけで伝えたいって思いました。録り音の時点で、音の会話として提示して、中島さんのレスポンスが来たらミックスに入ろうかなって。
中島 : もう録り始めの段階でokudaさんがイメージを作ってきてくれたので、本当に注文というのはあまり無くて、細かい部分とかを話したりって程度。僕にとってはその部分は本当に救われましたね。言葉では伝わりづらい部分を実際に音で伝えてくれた方が、方向性が違った時に、はっきりとこっちじゃなくてあっちって言えるし。
okuda : アルバム1枚通して印象、音作りが大事だと思ってて、曲の繋がりとか音量バランスとか曲順とか全体を見ながら作りましたね。
——じゃあ、曲順は始めの頃からもうあったんですか?
okuda : レコーディングを終えた段階で「曲順とかがあると全体的なイメージが作りやすいです」みたいなことを提案させてもらったんです。というか助かりますみたいな(笑)。
中島 : (笑)。僕以上に作品に入り込んでくれたんですよ。
okuda : 音でのキャッチ・ボールは多かったと思いますよ。音を聞いてそれに対してコメントをもらうみたいな。
中島 : 奥田君宛の相当長い文章とかあったからね(笑)。
okuda : (笑)。ミックス3日目位の時に、リバーブについて注文が具体的にきて、それが「粉っぽい感じ」ってきました。「このタイミングでそうきたか」みたいな(笑)。
中島 : レコーディングした部屋がとても天井が高かったので、そこを音で表現しようとしてくれて、そこに自分の好きな感じの「粉っぽい感じを加えたらどうですかねぇ」みたいに... 言い方は控えめな感じで、かなりわがままを言いました(笑)。
okuda : 普通はミックス1曲終わって落として、また1曲やって落として... みたいなことをやるんですけど、今回は全体の音を作りながらそれを聞いてもらって、また作っての繰り返しでしたね。時間はかかりますけど、今回はそのやり方で良かったなぁって思いますね。
——なるほど。ずっと聞いてても気持ちいい音だなと思いました。DSDに落とし込んだタイミングは、どのタイミングでしたか?
okuda : 最終の2ミックスにする時ですね。DSDはここ1年位ずっとやってたので、今回のも絶対に合うなと思いましたね。マスタリングもDSDを生かしたものにして。
——お2人はDSDで配信することをどのように捉えていますか?
okuda : 凄く良いと思いますよ。面白いと思います。SACDは高いしマニアックだから普及はなかなか難しいですしね。
中島 : 僕はあまり多くのことを考えてないけど、でも皆がいい音で聞けるという選択肢があることは素晴らしいと思いますね。もちろん音楽を聞く環境で左右されることはあると思うんで、だからこそ元になる音質的な部分はよりクオリティの高いものを持ってて欲しいですね。
——今まではCDがベースになってた。でもそれが変わりつつあると思うんですが、アーティストによっては、CDを聞いて欲しいというアーティストもいらっしゃいますし、ライヴに来て欲しいと言う人もいらっしゃいますし。お2人はそういった部分はどう思われますか?
okuda : 本当に今いっぱいありますもんね。正直その部分で自分の中で答えは出てないんですよね。ただチョイスするものが増えたのは良いことだと思いますね。配信の形も沢山増えてきてる中で、プラス・アルファでDSDが出てきたのは良いと思います。
中島 : 音質感を楽しむのも音楽を楽しむ形の1つだと思うし。ただ増えすぎると混乱が起こるでしょうし、色々微妙なこともあると思います。でも今あるものに付け足されて行くばかりじゃなくて、その一方で消えていくフォーマットもあると思います。今はテープが主流では無くなっていたり、DATが無くなったり。ADATなんてのも昔はスタンダードの1つでしたからね。だから意外とそういう淘汰されるという意味では変わってないのかも知れませんね。
okuda : そうですね。最近のはそれぞれにちゃんと理由があると思うんです。mp3だったら手軽だからとか、CDだったら普及してるから、DSDだったらいい音で聞けるからとか。ちゃんと理由があると安心しますけどね。それがあまりにも沢山出てきてしまって、携帯の音楽にしても、僕等からしたら誰が落としてんの? って思うんだけど、プレイヤーが携帯電話しかない高校生が便利だから落としてたりする訳だし。
中島 : うん。作ってる過程でも何処に向かって作っているのかみたいな焦点は合いづらくなってるよね。小さいスピーカーで聞かれることが多いからとかヘッド・フォンで聞かれるからとか、そういう基準で音を作りがちなんだけど、もうそこは関係ないみたいな意思も必要だと思うんですよね。
記憶の中にある良い音
——良い音は個々それぞれだと思うんですが、お2人にとっての良い音、または良い音の方向性とはどういったものですか?
中島 : 僕にとっての良い音って、記憶の中にあるんですよね。アナログ、つまりレコードで聞いてたあの感じとか、高校生の頃聞いてたカセットのあの感じとか。他には時代の話で、70年代の頃の音はあの感じで、80年代になると音がああいう感じに変わってみたいな、好きだった時代的な音の記憶を良い音って言ってることもある。一方で、生理的にゾクゾク肌にくる感じというか、それを質感の良い音って言ってることもある。ただその肌触りや生理的な良い音は、あくまでエンジニアの人に任せてしまいたくて、自分自身としては記憶の中の良い音を伝えられれば良いんじゃないかなって思うんですよね。自分の記憶の中にある良い音を、最先端のいい音を作れるエンジニアさんに生理的な良い部分を出していただく。自然とその2つの要素が鬩ぎあうことで、いわゆる良い音に向かっていければそれで良いと思うんですよね。
okuda : 僕も中島さんが言っていた2つのことが良い音だと思うんです。その2つを兼ね備えていたのが、僕にとってはDSDだったんですね。昔母親がよくクラシックのコンサートに連れてってくれて、ホールの2階席とかで聞いてたんですが、寝ちゃうんですよ。だけどあの寝ながらでも聞こえてたホールの気持ちいい音の響きが、今も凄い記憶に残ってるんですよ。あの近いけど柔らかい音っていうのがDSDにはあると思うんです。
——今回様々なミュージシャンが参加されていますが、どういった経由で一緒にやることになったんですか?
中島 : 曲を作ってる時に、映画にたとえて言えば、脚本家が俳優さんを想定して作るのに近い感じですね。だから、曲を作ったり編曲したりしている時にもうその人の弾いてる姿だったり、音色なりがイメージできるんです。例えばバンドネオンの北村さんの音がとても好きなのですが、ただバンドネオンを音色を入れたいだけじゃなくて、北村さんという人から出てる音を入れたいみたいな。そこが音楽に重なってきて欲しいなって思いがあるんですよね。それは今回関わってくれたミュージシャン全員に言えることですね。人なんだと思うんです。曲を作ってる段階で、もう誰に演奏して欲しいというイメージが出来るので、凄く贅沢な曲の作り方なんです(笑)。畠山美由紀ちゃんに関しては、歌詞がある歌でも参加してもらおうと思ってたんです。だから当初はアルバムのなかで歌ってもらう曲がもっと多かった。僕と北村君とチェロの中村君で美由紀ちゃんのバックの演奏をしてツアーを回る機会があったんです。その時のレパートリーも入れようと思ったんですが、美由紀ちゃんが歌った場合、当たり前ですが畠山美由紀という協力な個性が相当入り込んでくると予想されたんですね(笑)。なので、美由紀ちゃんもあまりやったこと無い様な「あ〜」だけでメロディーを歌うってことをやってもらったんです。
——確かに畠山さんの参加の仕方には意表をつかれました。アルバムを通して北村さんがとても印象的なのですが、中島さんとは長い付き合いなんですか?
中島 : 北村君とは長いですね。とは言っても4年位かな。元々は菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールというバンドの立ち上げの時に、北村君はそのバンドでバンドネオン弾いてたんですね。僕は編曲や作曲をやっていたので、そこで知り合いました。
——バンドネオンだけの曲とかもありますよね。あの曲は中島さんが作曲されたんですか?
中島 : そうですね。元々曲自体は前からあって、北村君はその曲を凄く気に入ってくれて、自身のライヴでもソロで弾いてくれてたみたいなんです。それでその曲をレコーディングするって話になった時に、「北村君あれ1人で演奏してるんでしょ? だったらソロ・バージョン聞きたいなぁ」って。聞いたらもうそれはなかなか素晴らしくて、もうこれでお願いしまーすって(笑)。
——中島さんのセルフ・ライナー・ノーツに「時と音楽」と書いていて、まさに中島さんの音楽を聞くと時間が変化する様な感覚になるのですが、中島さんの音楽を聞いた人にこうなって欲しいとか何かありますか?
中島 : それは特にないですね。受けるがままでいいと思いますね。色々なシチュエーションで聞いてもらえたら嬉しいなって思いますね。車の中や小さいスピーカーとか。クラブでガンガンかけてもらっても良いですよ。クラブは難しいか(笑)。
——okudaさんもそうですか?
okuda : そうですね。なんかtwitterで盛り上がってましたよね。お葬式で流して欲しいって(笑)。
中島 : そうそう(笑)。それこそ聞き手に色んな印象を与える作品だと思うので凄い嬉しいですね。
——中島さんは南米に精通していて、ヘナート・モタとかと一緒にやったりしてますよね。先日ある筋の方に、南米音楽と言えば日本のキー・パーソンは中島さんだよと言われました。その方は中島さんのことを大絶賛してました。
中島 : いやいやいやっ! 全然僕は詳しくないですし(笑)。もちろん好きではありますけど、もっと深く南米音楽をやられてる方もいらっしゃいますし、僕の場合は定点観測的なんですよ。日本にいて色々な国の音楽が好きで。ただ決してつまみ食いしているつもりは無くて、その音楽についてもっと深く知りたいとは思いますが、知り得ることって少ないじゃないですか。その中でも幸運にもヘナートたちと一緒にやれたり、様々な機会に恵まれて、そこで得ることが沢山ありましたね。なので、う〜ん.. 決してキー・パーソンでは ...(笑)。
——(笑)。中島さんが共鳴する時は、国とかジャンルは関係ないですか?
中島 : むしろ国やジャンルに寄らない所で、何か同じものを聞いてるのかなって思うことがあるんですよね。心に触れるというか... キュンとしてしまう... だから地域によって音楽は区切れないですよね。
——最後の質問です。『メランコリア』が出来上がって、最初にどのように感じましたか?
okuda : かなり緊張感のあるレコーディングで、自分にとっても自信作ですね。色んな人に聞いてもらいたいって思います。これからもDSDでいい音を聞いてもらいたいと思いますが、現時点ではその音楽性によってDSDとPCMそれぞれの良さを判断して使っていきたいですね。
中島 : ちょっと拍子抜けなこと言ってしまうかもしれないんですが、準備期間も長かったので終わった時は「あ〜終わった終わった」って感じなんですよね(笑)。ただ全部終わって、音が入りきった時に、自分の記憶の中の音以外の音だったり全体の音を聞いて、okudaさんにお願いして良かったなって思いました。次の作品の構想も、何となく頭の中にはあるので、自分でも楽しみですね。
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PROFILE
中島ノブユキ / Nobuyuki Nakajima
東京とパリで作曲法 / 管弦楽法を学ぶ。ピアニストとしては勿論の事、時に作・編曲家として多種多様な音楽的造詣に根ざしたエレガントかつスリリングなアンサンブルを構築。菊地成孔諸作品に作/編曲、ゴンチチ、高木正勝、畠山美由紀、沖仁らの作品に編曲等で携わる。ソロ・アルバムとしては『エテパルマ〜夏の印象〜』(06)『パッサカイユ』(07)をEWEより発表。また2010年2月公開の映画『人間失格』の音楽を担当した。2010年8月にはタップ・ダンサー熊谷和徳氏と東京フィルハーモニー交響楽団が共演する「REVOLUCION」へ音楽監修/編曲/ピアニストとして参加。また3年振りにして3作目のソロ・アルバムとなる『メランコリア』をSPIRAL RECORDSよりリリース。