ライターの渡辺裕也から薦められたバンド、Kobayashi Hiroyuki。名前から連想したら、素敵なシンガー・ソング・ライターと思うでしょ? 実は、ドラムの小林義明とギターの三浦寛之の2人組インスト・バンドだった。なんと、バンド名は組み合わせただけと言う…(笑)。しかもwebが弱いらしく、google検索しても、野球選手と議員さんばかりで、全然情報ないし…(苦笑)。
やっと見つけたマイ・スペースには、栃木県内を中心に活動していると記されていた。あがっていたYou Tubeの「usb2.5」のライブ映像では、たんたんと俯きながらギターを弾いている三浦寛之が映っている。お客さんもいるかどうかわからない会場で、超地味。でもね、この映像に強烈に惹き付けられた。さらには、この「usb2.5」と言う曲がもの凄かった(フリー・ダウンロードじゃないのが残念)。
インスト・ポスト・ロックというよりは、楽曲がちゃんと歌っていて、Merge Records周辺のギター・バンドや、ライドなんかを思い出した。日本で言うとコンベックス・レベル辺りの超良質ロック・バンドなんかも。彼らの楽曲の良さは、ナチュラルであること。けっして気張らずに丁寧に曲を紡いでいく。山口のlittle phraseや福岡のAutumnleaf等もそうだけど、ローカル特有のマイ・ペースな活動は、楽曲にちゃんと芯を通している。
今やポスト・ロックであり続けることは、時代を追えば追う程、難しくなっているし、いくつものバンドが、スタイルを変えようと躍起になっている。次は、4つ打ちのダンス・ビート? 今こそ、やり尽くしたように思えるポスト・ロックを追求するのが面白いのに。ポスト(!?)ポスト・ロック! なんて、恥ずかしい表題をつけたけれど、昨年のtoeの新作「For Long Tomorrow」なんて、信じられないくらいに進化していた。人が音楽を奏で続ける以上、ポスト・ロックも進化する。本当は、ジャンルとか音楽性とかどうでも良いのかもしれない。僕たちは、ミュージシャンのありのままの進化を感じたいってことだ。
そして、そんなことを全く考えずに、自由気ままに創作に励んでいるだろうKobayashi Hiroyukiを是非応援したい。無理にwebに強くなったり、時代について行く必要なんか全くないぜ! (text by 飯田仁一郎)
→「40MM」のフリー・ダウンロードはこちらから(期間 : 3/11〜3/18)
kobayashi hiroyuki PROFILE
2005年ごろ大学の音楽サークルの先輩後輩の関係だったGt三浦寛之(25) Dr小林義明(27) の二人でポスト・ロックとかマス・ロックなインスト・バンドをやろうとの話で結成、一時期ベーシストを加入して三人構成で活動したが最終的には二人で落ち着く形になった。基本的にはギターのループをその場で録音し、音を重ねながら曲にしていく事が多い。ライヴでの演奏はその場でのアドリブで曲を作る事が多い。栃木県内を中心にライヴ・ハウスやクラブで活動中。
ポスト(!?)ポスト・ロック!!!
For Long Tomorrow / toe
『New Sentimentality ep』以来4年ぶりとなる本作は、原田郁子(クラムボン)をフィーチャリングしたリード・トラック「After Image」、フジ・ロック・フェスティバル07で好評を得た土岐麻子バージョンの「グッドバイ」、そして朋友千川弦(Ex.Up and Coming / Pre.Dry River string)をゲスト・ボーカルとして迎えた「Say It Ain't So」を含む全13曲を収録。新たなフェーズへと突入したサウンドに、ただ圧倒されるばかりです。アルバムをご購入頂いた方には、特典としてジャケット画像(800px × 800px)をプレゼント。
・ toe インタビュー : https://ototoy.jp/feature/20091208
Parabolica Jam '09 at 渋谷CLUB QUATTRO / LITE
2009年10月28日に渋谷CLUB QUATTROにて行われたLITEが主催する【Parabolica JAM’09】のライブを、CDの2倍以上のデータ量にあたる24bit/48KHzのHQDファイルで高音質配信。LITE独特のプログレッシヴで鋭角的なリフやリズムは鋭さを増し、エモーショナルでスリリングな楽曲を、是非HQDファイルで体感してください!!
Capital of gravity TOUR FINAL -ONEMAN SHOW-@下北沢era / sgt.
映画音楽的な手法にクラシック、ノイズ、エモ、ジャズ、即興といったジャンルを融合させてきたsgt.。彼らの高音質ライブ音源が遂に発売。録音からミックス、マスタリングまでをオトトイで行い、24bit/48KHzのHQD音源で送るこのライブ・アルバムは、2009年11月25日に下北沢eraにて行われた"Capital of gravity TOUR " FINAL -ONEMAN SHOW-の軌跡を鮮明に記録。結成10年を迎えた彼らの集大成であり、新たなステージでもある1時間を越える大作を、高音質のHQDファイルでどうぞ。