
札幌での結成から25年! 信念を頑なに譲らず、日本のロック/パンク・シーンに影響を与えつづけたeastern youthが、ジャンルにとらわれることなくリスペクストするバンド/アーティストを迎え行われるライヴ・シリーズ「極東最前線」。今回は、オムニバス・アルバム『極東最前線2』発売以降に招聘されたアーティスト14組とeastern youthの計15組の音源をコンパイル。なんと、OTOTOYでは発売を記念して、居酒屋にて表/裏インタヴューを実施! 表は、本特集ページに記載している『極東最前線3』について。そして、裏インタヴューは、アルバム購入者へのボーナス・トラックとしてプレゼント! 内容は、「???」。彼らの男らしく酔っていく様は、必聴です。さぁ、日本で最もおもしろいバンド達のこの「音」を聴け!
V.A. / 『極東最前線3』
【配信価格】
mp3 アルバム価格 2,500円
【Track List】
01. GELLERS / Hatomune
02. GOUPIL AND C / SEIMEI
03. オシリペンペンズ / 泣く影
04. OGRE YOU ASSHOLE / tanishi13
05. 竹原ピストル / LIVE IN 和歌山
06. eastern youth / 雨に抗う
07. キセル / 空の上
08. 田我流 / アレかも、、
09. KIRIHITO / ←NOW→ (Dance with ill present)
10. 赤い疑惑 / 東京砂漠
11. HINTO / しらないまち
12. BEYONDS / 湿地帯
13. BRAHMAN / 汀に咲く
14. the band apart / 極東温度
15. group_inou / SWEETIE
16. ボーナス・トラック / 裏インタヴュー at 居酒屋
全参加アーティスト出演MV & メンバーが全参加アーティストに会いに行く映像ドキュメント・シリーズ企画一挙公開!!
こちらは最新楽曲「雨に抗う」のミュージック・ビデオ。本作はeastern youthだけが作った作品ではない。極東最前線参加アーティストたち全員が手がける、というメンバーからのリクエストの下、その趣旨で制作され、全アーティストが撮りおろしの映像を提供した。またこのMVの監督/編集は、eastern youthのビデオを手かげてきた、川口潤が担当。もちろんこれもメンバーのリクエストによるものだ。まさにeastern youthの極東最前線というイベントのコンピ企画でしか成立しえない豪華出演陣によるミュージック・ビデオが完成した!!
eastern youth「雨に抗う」eastern youth「雨に抗う」さらに、今作からeastern youthのレーベル「裸足の音楽社」での完全自主リリースということもあり、メンバー自ら手と足を使った映像ドキュメント企画「2013年のコンニチハ! 極東本線 各駅停車の旅」を実施!! これはイースタン以外の参加アーティスト全14組に、eastern youthメンバーが「会いに行き」、対談をするというもの。強烈な個性を持つ参加アーティスト達とeastern youthメンバーの素顔や、アーティストによっては大爆笑必須なユニークな内容の映像が、堂々14本一挙公開!!
>>「2013年のコンニチハ! 極東本線 各駅停車の旅」の動画はこちらです!
INTERVIEW : eastern youth

インタヴュー : 飯田仁一郎(Limited Express (has gone?))
文 : 山本夏美
その人やバンドじゃないとできないおもしろさ
ーー今回の25周年記念作品『極東最前線3』ですが、どんなきっかけがあったのでしょう?
吉野寿(以下、吉野) : 実は、25周年は、なにも関係ないんですよ。時間も経ったし今年はバンドのリリースもないし、やるなら今年かなって。
二宮友和(以下、二宮) : 1枚に収まるのは、もうこのバンド数(15バンド)が限界なんで、そろそろかなって思いましたね。
ーーじゃあ、極東最前線の14回分ってことですか?
二宮 : 前回vol.2からいつのまにか14バンドになってたね。
吉野 : だいたい2ヶ月に1回のペースでやっているからね。
ーー極東最前線の日程や共演者を決めているのは誰なんでしょうか?
吉野 : 1年の計画の中で、先に会場だけ押さえちゃってね。メンツは毎回決まった流れはないけど、「こないだ聴いたけどこのバンドおもしろかったよ」とか、「ライヴ観て感動したよ」とかをメンバーどうしで話して決めていくかな。
ーー3人で話し合うんですね。
二宮 : 普段の生活で俺たちはそんなに会うわけじゃないから話すタイミングってなると、頻繁に入ってるスタジオになっちゃうので、当然あーだこーだ3人で話すことになるよね。
ーーこのオムニバスは、イベント極東最前線に出演したアーティストとイコールですね?
吉野 : 全アーティストに声をかけていますから、その足跡です。
二宮 : 今回は、全アーティストがオーケーしてくれたので、それはすごいありがたかったです。しかも、全アーティスト録りおろしてくれました。

二宮 : 基本的に出るバンドの傾向はおもしろいっていうのが大事なんで、そこは変わってないと思いますね。
ーーおもしろいというのは、eastern youthにとってどういうものなのでしょう?
吉野 : ぱっと見たり聴いたりして、ユニークでおもしろいなって。その人やバンドじゃないとできないおもしろさというか。
ーーこのアルバムはオムニバス・アルバムって言ってもeastern youthの顔が見えるじゃないですか? 完成してみて感じるものってありましたか。
吉野 : 俺たちは良いバンドとやってきたなーっていう(笑)。
個性の強い曲を気持ちよく聴こえるように並べた
ーー今回のコンピの中で、それぞれ印象に残ったバンドを教えてください。
二宮 : GELLERSはすごいよかったです。トクマル(シューゴ)くんから、ベースの大久保(日向)くんが作った摩訶不思議ソングですって音源を貰ったんです。GELLERSのことは昔から知っていたんですけど、ベースの彼が曲を作るなんて知らなかったので、非常に抜けた雰囲気で、最初に聴いたときから耳に残りましたね。
ーー曲順は、二宮さんが?
二宮 : そうですね。俺が音源を集める係だったので、2人に渡すときにこの曲順で渡したら、そのまま採用になったんです。「これが1曲目だ!」って強い気持ちで決めたというよりは、個性の強い曲を気持ちよく聴こえるように並べた感じですけどね。
ーーGELLERSが1曲目って意外でした。田森さんの印象に残ったバンドは?
田森篤哉(以下、田森) : 個人的には付き合いが古いBEYONDSや、一緒にやりたいと思ってたけどタイミングが合わなかったBRAHMANですね。彼らとは、10年来の付き合いになるからね。BRAHMANは、TOSHI-LOWが吉野に出させてくれって言ったのがきっかけで、オム二バスも忙しいなか参加してくれて。嬉しいことですよね。あと、the band apartなんかも一緒に地方でやったりしてるからね。
ーーそういう仲間と、いつまでも一緒にやりたい?
田森 : 嬉しいことですね。オニムバスになってみて聴いていると実感はありますよ。ああ、一緒にやってきたんだなって。
ーー田森さんは、出番前に共演者のライヴを観たりされるんですか?
田森 : お菓子食ってモニターで観てる。
ーー(笑)。モニターで観られているんですね。

田森 : メインは自分たちのライヴですから、気分的に高めていかないといけないしね。あんまりうるさいと頭痛くなっちゃうから、静かなところでウォーミングアップしてるんです... ライヴ前はお酒飲まないですしね。
ーーおお、それは意外(笑)。
田森 : 飲みません、飲んだら叩けないですから。
ーー(笑)。吉野さんの印象に残ってるバンドは?
吉野 : 俺、オシリペンペンズかな。めっちゃくちゃいい。ほんとにすごく良い曲。
ーー僕は、この15バンドのなかでGOUPIL AND Cをはじめて知りました。
吉野 : 二人組のバンドで、俺がCDもらっていいなって思って出てもらったんですよ。別に、知名度あろうとなかろうと、売れてようと売れてなかろうと、おもしろかったらなんでもいいので。
ふわって寂しい感じが、最後に置いてみたらしっくりきた
ーーこのオムニバスからは、その姿勢をすごい感じます。GOUPIL AND Cが2曲目に入っているのは、びっくりしました。極東最前線のライヴ時は、お客さんの反応はどうでしたか?
吉野 : よかったと思いますよ。
二宮 : 僕も彼らのライヴは極東のとき初めてみました。正直、圧倒されましたね。
――group_inouがラストに入っているのも素敵だなって思いました。
二宮 : 音源を貰う前は、バンドのキャラクターで並べるっていう考え方もあったんですけど、そうじゃなくて聴いた感覚で並べました。ふわって寂しい感じが、最後に置いてみたらしっくりきた。
ーー彼らもバキバキな曲がある中で、意外な選曲だと思いました。今回のeastern youthが作った全コンピ参加者と喋りにいくプロモーション映像「いま会いにいく」の試みは、相当面白かったです。
吉野 : みんなで呑んでて、極東最前線vol.1のときにやったことを思いだしたんだよね。あの試みが面白かったし、丁寧に紹介出来るから、今回もやろうってね。
ーー映像はだれが撮ったんですか?
吉野 : 俺のやつは、全部携帯のカメラっすよ。iPhoneのアプリで。
二宮 : 他のものは、bloodthirsty butchersのドキュメンタリーを撮った川口潤監督にも手伝ってもらいながら。
ーーえっ... 吉野さんが... 喋っている音声が、電車の音でかき消される竹原ピストルのやつ超おもしろかったですけど。
吉野 : これ以外もひどいやつ目白押しですよ。音声モード間違えて2時間みっちり喋って、音声1個も入ってなかったり...。
ーーそれはちなみに...。
吉野 : HINTO。元スパルタローカルズの安部(光正)くん。
ーーgroup_inouの辛いものを食べにいく映像も最高でした。
二宮 : 辛かったですね。
吉野 : CPは、却って元気になりましたって言ってた(笑)。俺、次の日熱出たけど(笑)。
二宮 : 辛さには俺も自信あったんだけど、結局1番強かったのは、group_inouのマネージャーっていう。
ーー映像に関して、二宮さんの一押しはありますか?
二宮 : 見所はGELLERSで、すごい奇跡が起こりましたね。ぜひご覧ください。
>>「2013年のコンニチハ! 極東本線 各駅停車の旅」の動画
戦わなきゃいけないものがどんどんやってきますから、押し返していかないと
ーーeastern youthのコンピ収録曲「雨に抗う」は、他の参加者を意識して?
吉野 : 関係ないですね。他の曲との兼ね合いとかはまったく考えてないです。湿っぽいものよりガンガンガンって力強いのがよかったんです。負けねえぞみたいな。そういうモードだったんですよ。
ーー「雨に抗う」は、いつ頃完成しましたか?
二宮 : 6月いっぱいにみんなから音源をもらう約束してたんですけど、自分たちがはみ出したんです(笑)。ゴールデンウィーク中に作って、ちょいちょいライヴがあったりしたので、結局レコーディングぎりぎりまであーだこーだってやってましたね。
ーー吉野さんがこの曲で「負けねえぞ」って気持ちになったのは、何故でしょう?
吉野 : 湿っぽい気持ちになりたくなかったんですよね。いまは、ちょっと泣きの感じにしておけばよかったなって気持ちもありますけどね。
ーーなるほど。なんか僕はこの曲を聴いて実際すごい元気をもらったんです。反韓デモに対する自分の想いや身の振り方に悩んでいる部分もあって。
吉野 : やっぱり反韓デモに抗議するカウンターとかは自分の人生に食い込んできているので、そういう側面も出てると思います。この曲に関してはそういう政治的な意図はないんだけど、リズム感はカウンターのガンガンって感じになったかなって。その点の影響はあったと思います。戦わなきゃいけないものがどんどんやってきますから、押し返していかないと。めそめそしていたら負けちゃうって気持ちはあったのかもしれませんね。
ーー吉野さんにとって、こういう問題に関心を寄せたのは何がきっかけだったのですか?

吉野 : 二宮くんです。俺はデモとかはほんとは苦手だったんですけど、二宮君が、反韓デモに対するこういうカウンターがあるよって教えてくれたんです。で、自分でも反韓デモを調べてみたらあまりにもひどかったので、単純に腹が立ったんです。誰かの役に立とうというよりも、ただただ腹が立つから、という感じです。個人的に行って個人的に行動してる。
ーーなるほど。二宮さんは反原発デモの時から行かれてますよね。
二宮 : 反原発デモにいちばん多く人が集まったころからぼちぼち参加していますね。
ーー音楽性に影響はしましたか?
二宮 : どうなんですかね。生活に入ってきてるものを音楽で表現するわけだから、当然あるとは思いますけどね。
ーー田森さんは、どうですか?
田森 : 自分はいろんなことやりすぎちゃってアップアップなんで行動は出来てないけど、メンバーがやっていることは、正しいと思っていますよ。
自分の立ち位置っていうのは、自分で確保しないと
ーーそもそも、極東最前線をやり始めたきっかけはなんだったのでしょう?
吉野 : 上京して今のメンバーになり、ライヴ・ハウスに出たくて友達に誘ってもらうのを待ってたんですけど、必ずしも自分が思ったような楽しいライヴにはならなくて。ライヴ・ハウスのノルマもすごい高いし、同じだけのノルマ払うのならつまんねえのは嫌だから、それなら自分が良いって思ったことに金払おうと思って。誰もお膳立てはしてくれないから、自分の立ち位置っていうのは、自分で確保しないとって思ってね。
ーー自分の場を作るって意味での極東最前線だったんですね。
吉野 : そうですね。札幌はもともと貸しホールとかしかなかったから、イチから自分らで作るっていうのが基本だったんです。だからそういう気持ちはあったんだと思います。
ーーなるほど。二宮さんにとっての極東最前線はどういう存在ですか?
二宮 : バンドの活動の主軸ですね。バンドがやることって、ライヴをするか曲を作るかじゃないですか。だから、ツアーも極東最前線って銘打ってやっています。
ーー東京でやる2マンも全国ツアーのどちらも極東最前線?
二宮 : 自分たち主体で企画したライヴ=極東ですね。
ーー田森さんにとっての極東最前線とは?
田森 : 東京で言うと、定期的に集まる町内会の常会みたいな。話すんじゃなくて演奏するみたいな。何月ないよって言ったら、そのときは地方に行くみたいなね。また地方に行かなくちゃいけない、またライヴやらなくちゃいけないって。まぁ、楽しいものであります...。
ーー町内会...(笑)。
田森 : 2ヶ月に1回やっててもあっという間。忙しいときは、こないだやってからもういいじゃないって思います。
ーー(笑)。極東最前線は、町会の集まりぐらい身近ってことですよね?
田森 : 生活の一部です!!!
ーー極東最前線というイベントが好きで観に来てくれるお客さんも多いですしね。
田森 : でしょうね。同じ考えでいてくれると思っています。
吉野 : 気持ち的には変わらないです。自分の居場所は自分の手で掴んでおかないと誰もなにもしてくれないから。プレイする場所を作ることは、自分が音楽を作ってプレイする上での基本的なことだと思っています。それでおもしろいバンドと対バンして「いやーおもしろい夜だったね」って来てくれた人が思ってくれたら、それだけでおもしろいじゃないですか。
ーー吉野さんにとって、対バンってぶつかる感覚ですか。
吉野 : 喧嘩しようって気持ちはないですね。月並みな言い方ですけど、おもしろかったらなんでもいいっすね。ああいいなー音楽おもしろいなーって。
裏インタヴュー at 居酒屋はボーナス・トラックにてお楽しみください!!
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ベスト・オブ・オシリペンペンズ。代表曲や未発表曲、廃盤になって長らく聴けなかった曲、などなど選りすぐりの曲のみで構成された最強淘汰ライヴ盤。これは大阪アンダーグラウンドの出入り口。
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全国各地の猛者達とシノギを削りながら敢行したLIVE、国際映画祭でグランプリを獲得し国内外で話題沸騰中の主演映画「サウダーヂ」での演技経験を経て一宮町の1MCから日本を代表する表現者へと成長を遂げた田我流。青年期、様々なアーティストから影響を受けた死生観を作者自らの観点と経験から見つめ直し混乱と不安の時代の中で"生きる"という事を追求し続け完成した壮大なスクリプト(台本)。構想期間3年をかけて製作した渾身の2ndアルバム『B級映画のように2』。
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『極東最前線3』参加アーティスト関連作品
LIVE INFORMATION
極東最前線/巡業2013~スットコドッコイ漫遊記~
2013年9月21日(土)@千葉LOOK
2013年9月23日(祝)@さいたま新都心HEAVEN'S ROCK
2013年10月12日(土)@横浜F.A.D
2013年10月13日(日)@静岡SUNASH
2013年10月14日(祝)@京都・磔磔
2013年10月18日(金)@酒田MUSIC FACTORY
2013年10月20日(日)@弘前Mag-Net
2013年10月22日(火)@宮古COUNTER ACTION
2013年10月23日(水)@大船渡FREAKS
2013年10月25日(金)@仙台CLUB JUNK BOX
2013年10月26日(土)@いわきclub SONIC
2013年11月1日(金)@帯広REST
2013年11月2日(土)@札幌cube garden
2013年11月9日(土)@沖縄OUTPUT
2013年11月13日(水)@新潟CLUB RIVERST
2013年11月15日(金)@長野ライヴ・ハウスJ
2013年11月16日(土)@金沢vanvanV4
2013年11月18日(月)@岡山ペパーランド
2013年11月19日(火)@松山サロンキティ
2013年11月21日(木)@広島ナミキジャンクション
2013年11月23日(土)@熊本DRUM Be-9 V2
2013年11月24日(日)@福岡DRUM Be-1
2013年12月7日(土)@梅田クラブクアトロ
2013年12月8日(日)@名古屋クラブクアトロ
2013年12月14日(土)@渋谷O-EAST
過去作品
圧倒的なライヴ・パフォーマンスで人間の本質を鋭く、そしておおらかに歌い切り、時代に立ち止まらず、信念を頑なに譲らず表現し続ける日本のロック/パンク・シーンに影響を与えつづける重要バンドの最新作が到着。
PROFILE
eastern youth
様々なアーティストからのリスペクト、圧倒的なライヴ・パフォーマンス人間の本質を鋭く、そしておおらかに歌い切った“泣き”の名曲の数々。eastern youthは88年、札幌で結成された。結成当初はUK及びUSのパンク、ハードコアから影響を受けた硬質なサウンドを持ち、また吉野寿のヴォーカルも所謂ハードコア・スタイルが取られていたが、3rdアルバム『孤立無援の花』で正面から歌に取り組み、そして4thアルバム『旅路ニ季節ガ燃エ落チル』で、激しいながらもパンクの概念に捕われない、「真心の籠った歌を紡ぐバンド」としての境地を確立。以降、志の高い優れた作品を創り続けており、国内のみならず海外からの評価も高い。
結成20周年となる08年7月23日にはトイズファクトリーとキングレコードより在籍時代のベスト盤、そしてVAPより彼らがリスペクトするアーティスト28組が参加したオムニバス・アルバム「極東最前線2」がリリースされ、FUJI ROCK FESではメインステージであるGREEN STAGEに出演。その後、アルバム「歩幅と太陽」を09年8月にリリース、その全国ツアー真っ只中の同年9月、吉野が心筋梗塞に倒れ、活動を休止。2010年3月にその復活ツアーを無事に、そして大盛況に終了。2010年8月にライブ・ドキュメンタリー+ビデオ・クリップ集2枚組みのDVD『ドッコイ生キテル街ノ中』をリリース、それに先駆け劇場公開もされ話題となった。その後も2011年「心ノ底ニ灯火トモセ」、2012年「叙景ゼロ番地」とコンスタントにアルバムリリースを続け、精力的にライブも行い続けている。1988年札幌での結成から走り通して早25年。時代に立ち止まらず、信念を頑なに譲らず表現し続け、日本のロック/パンク・シーンに影響を与えつづける重要バンドである。
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