気持ちがこもっていないと薄っぺらくなってしまう
──いまPIGGSは〈全身全霊!燃える豚魂ツアー〉を回っていますが、感触はどうですか。
CHIYO-P : ピンクの衣装と先行リリースの新曲“まじ無理ゲー”のインパクトが強くて、「PIGGSのイメージが変わっちゃった」みたいなことを、ぶーちゃんズの方から言われることがあったんですよ。自分はポップで可愛いところもPIGGSっぽいと思うし、別に変わったとも思っていなかったんです。それに、こういう姿もちゃんと受け入れてもらえると思っていたんですけど、そういう声を聞くとどうしても不安になってしまって…。そんなときに神戸でライヴだったんですけど、そのときのBAN-BANのMCが個人的にすごく刺さったんです。不器用だけど「みんなと一緒に上に行きたい」みたいな熱い気持ちがすごく伝わってきて支えられました。
──なるほど。メンバーが思っている以上にぶーちゃんズは、混乱していたんですね。
CHIYO-P : いろんな層のリスナーを増やしたかったし、実際TikTokで私たちのことを知って、若い女性の方がライヴに来てくれることも増えたんですよ。だから、今後上のステージに登っていくためには、こういう曲も絶対必要なことだと思います。「辛い毎日だけど、みんなで踊ってなんとか楽しんでいこうぜ」みたいな曲なので、もっともっと楽しんでもらえると思います。
──来年1月にリリース予定のシングル表題曲“負けんなBABY”を一足お先に聴かせていただいたんですが、これはかなりエモい曲に仕上がりましたね。
CHIYO-P : いやー、熱い曲ですね。この曲はPIGGSのなかでもKINCHANとかBAN-BANが特に似合うと思っているんです。最後のKINCHANのパートを聴いた時、こういうエモいのが彼女はやっぱり合っているし、本当に素晴らしいと思いました。私もライヴではその軸がぶれないように意識しようと思いました。
──今回CHIYO-Pさんは、コーラスパートも多いですよね。
CHIYO-P : 上のハモりの部分がめっちゃ音程が高いんですよ。ライヴでは生でやらないといけないから、ちょっとドキドキしてますね。
──他に好きなポイントはありますか?
CHIYO-P : “友を守るくらいの度胸はある”の歌詞のBAN-BANとの掛け合いの部分が好きですね。“負けんなBABY”の歌詞はミュージックプロデューサーのRyan.Bさんからのメッセージだと思いました。仮歌のデモを聴いたときは泣いたんですよ。この曲は、ライヴでやったら絶対泣いてしまう気がします。情緒を安定させて挑まないといけないですね(笑)。
──歌詞はメンバーも作詞したんですよね。
CHIYO-P : そうです。メンバーみんなで書いて、Ryan.Bさんに直していただいて作りました。それぞれのパートのところで、抱えている悩みが出ていると思います。
──この歌詞からは、反骨精神を感じます。
CHIYO-P : メンバーは負けん気が強い子たちが多いけど、私自身は負けてもしょうがないやとか思ってしまうタイプで、反骨精神はあんまりない方なんですよ。でもPIGGSを好きな人たちが離れていくのは寂しいです。こういうカッコいい曲もあるから、ずっと見ていてほしいです。メジャーに行ったからって別に根本が変わるわけでもないし、ついてきてほしいなと思います。
──“負けんなBABY”のような曲をメジャー・デビュー・シングルで出すのは、PIGGSらしいなと感じます。
CHIYO-P : そうですね。歌詞がストレートでわかりやすいから、その分気持ちがこもっていないと薄っぺらくなってしまうと思います。ちゃんと今の気持ちをぶつけていきたいです。